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2010-07-08

『踊る大捜査線 THE MOVIE3』は、マリファナで推奨映画

 『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』を観た。
 前作から7年も経ったけど、ファンにすれば待ちに待った続編だ。私も『踊る大捜査線』はTV版から大好きで、携帯動画以外は、全て観ている。映画版第1作目が作られた時なんて、物凄くワクワクしたものだ。が、映画版は全て超駄作。ゆえに、映画は諦めてTVドラマとして戻ってきてもらいたかった。こちらとしてはいつでも続編を待ち望んでいるってのに、7年ぶりに現れたのはまたもや映画版。予告編から「死ぬ気になったら~」とか妙な意気込みを感じさせる台詞を覗かせ、ファンの期待を煽るどころか不安を煽る。
 果たして、不安は的中した。酷い。酷すぎる。ファンに対するプレゼントというより、嫌がらせのような作品だった。しかし、それゆえに、シリーズ最高傑作ともいえる。

 とにかく罵倒してもしたりないくらい、さすがフジの映画だなぁ、とその低クオリティぶりにむしろ感心する酷さだけど、ある場面からその評価はアクロバティックに全力で一転する。
 それは、小泉今日子さん演じる真奈美様を護送している場面。なぜか真奈美様の台詞にエコーがかかっている。いや、あれは軽いダブ処理ではないか。となれば、あの場面はマリファナをやりながら観るべきなのだろう。そういえば織田裕二さんが歌う主題歌「Love Somebody」はレゲエだ。その歌詞はこうだ(一部抜粋)。

あの日見た夢の続きを今も憶えているから
あてもなく過ごす日々をどうにかこうにか切り抜けた
大切な人を忘れないように生きるのも難しいさ
僕らはせめて同じ時代を生きていることを感じたい
僕をみつけた時から求め続けていることは1つだけ

また逢える日の約束をしよう
言葉が足んなくたって響き合ったね
同じリズムで
どんなに遠くに離れても
風に耳を澄ませば聴こえ続けている詩はひとつだけ
いつも負けないように 心に誓おう

むう、これは真奈美様に響く歌詞ではないか? 真奈美教の人々が大合唱していてもおかしくない。英語歌詞部分は、「誰かを愛そう、ずっと愛そう」と歌う。ねばねばねばねばねばねばねーばれっつらごー、だ。実は「Love Somebody」は真奈美様のテーマ曲だったんじゃないかと。
 無意味に杭で警察署の扉をガンガン叩く場面がスローモーションになるのも、実はダブなんじゃないか。

 もしかしたら、みんなでマリファナを吸って作ったのが『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』なのかもしれない。そう考えれば全ての辻褄が合う。物語がテキトーなのも、演出がテキトーなのも、マリファナのせいだ。そうそう、劇中で登場する謎の煙(毒ガス)もマリファナから連想したに違いない。副題の「ヤツらを解放せよ!」の真意は、「マリファナを解禁せよ!」と読める。
 何かハイテクな現代っ子を敵視しているのも納得だ。健康診断の話題ばっか使うのも納得だ。
 最後の最後で、健康であることが判明した青島が安心してタバコを吸うのも、実はタバコよりもマリファナの方が健康に良い、ということを暗に仄めかしているのかもしれない。何て深読みできる傑作なのだろうか!

 青島が真奈美様に「誇りがない」というけど、そりゃ本作を作っている関係者全員にいいたい台詞だ。でも、ま、別にいっかー。だってラリって作ったんだもん。どうでもいいよねー。
 誰が見ても駄作な本作、「何でこうなったのか?」が疑問だ。本広克行監督は、余談の余地がないくらいに駄目な監督だけど、それでも本当にこれで良いと思って本作を撮ったのか? 脚本の君塚良一さんは、本当にこれが面白い物語だと思っているのか? 疑問は尽きない。はっきりいって、本作は下手なミステリーよりも謎深い。マリファナが関係しているのか、いずれたぶん業界通の人が明かしてくれるだろう。「煙は会議室に充満しているんじゃない、現場に充満していたんだ!」とか。
 何もかもがテキトー極まりない『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』は、予想以上にヒットしないだろう。それは作品の出来が悪いからではない。日本でマリファナが合法化されていないからだ。マリファナの煙が充満する中で鑑賞すれば、『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』は、ダイアモンドの原石が輝くように評価を上げるだろう。
 上映時間が40分は長いと思うので、もっと挿話を減らせば面白さは普通程度には上がると思うけど、マリファナでラリって観ることを考えたら、2時間半の上映時間は短いくらいだ。青島が湾岸署の扉を杭でガンガン叩く場面が延々と1時間くらいあって、真奈美様の説教場面が延々と1時間くらいあったら良かった。もっともっと夢のようにテキトー極まりない映画になっていれば歴史的傑作となったのに。
 それでも、何十年経っても色褪せない貫禄のある駄作っぷりなので、映画館で楽しむべき。大ヒットしてほしいなぁ。
 
 ちょっと細かいツッコミをば。

 まず、物語が酷い。いや、酷いってレベルじゃない。崩壊している。物語の作り方を知らない馬鹿が作ったといっても過言でないくらい、最初から最後まで面白い箇所が1つもない。驚愕のレベル。
 織田さんが演じる主人公・青島は、どーゆー経緯か係長に昇進しているのに、以前よりも馬鹿になっている(冒頭からそれは全力で発揮されている)。どこが評価されて昇進できたんだ? 役職に就いているのに、状況が平の時と何も変化していないし。本来ならその変化を楽しませなきゃならないのに、そこは放置。
 すみれさんとの関係が全く進行してなくて驚く(それどころか、「死ねば良かったのに」と嫌味をいわれるくらいだ)。もうね、何年経ってると思ってんの? 青島とすみれさんは、実は既に付き合っていて、でも別れて、職場でギスギスしている――くらいの設定をすべきなのに、中年でなく中学生の純情少年少女かっつーくらい、奥手な2人。
 真奈美様の電波っぷりが進化(悪化)していて驚く。真奈美様の説教が、とんでもなく底が浅くてさらに驚愕する(これが「中二病」ってやつか、と思った)。新世界の誕生だぁ? おいおい、今時2ちゃんでもそんな馬鹿はいねーだろ。つーかさ、真奈美様が初登場した時点でレクター博士の真似事は古臭かったのに、今さらの再戦って、その時代感覚はどーなの?
 最も肝心な青島の病気問題は、早々にネタバレさせるため、笑いも感動も生まない。だのに、登場人物たちはそのネタバレを知らないから、感動させようと盛り上げている。これ、本当に脚本が馬鹿。素人でも修正するぞ、あの展開。実は病気じゃありませんでした、というネタバレは、観客に対しても最後の最後まで引っ張らないと、すみれさんの感動の演説が観客にとっては白々しいだけ。そりゃあ「死ねば良かったのに」というわ。

 というか、核となる物語とは関係のない部分が、物っ凄くテキトー極まりない。1分単位で驚きの展開が繰り広げられる。正に、常にクライマックス!
 予告編でも大きく取り上げられている拳銃が盗まれた展開は、途中であっさり解決し、どうでもよくなる。
 滝藤賢一さん演じる変な中国人刑事・王が青島の同僚になっているけど、いきなりカンフーで実行犯を退治する以外に存在価値なし。
 小栗旬さん演じる鳥飼管理補佐官なんて、頭良いのかと思ったら、「開けるな危険」と書かれてものを平気で開けて怪我する馬鹿だし。ノートPCに「3、2、1、0」と丁寧に4つ作られているフォルダを律儀にカウントダウンするように開けて爆発させるなんて、馬鹿以外の何者でもない。それに、何となく鳥飼が事件に関与しているんじゃないか、て雰囲気を出しているのに何もなし。
 伊藤淳史さん演じる和久伸次郎は、いかりや長介さん演じる和久さんの甥っ子という実に美味しい役柄なのに、和久さんの発言集を持ち歩いて要所要所で「どや顔」な発言をするだけ。唯一の活躍場所はセキュリティ・センターみたいな場所に閉じ込められる展開なんだけど、あれ本当は、青島にセキュリティのマニュアルを読めといわれていたから、ちゃんと分厚いセキュリティ・マニュアルを読んでいて犯人の目論見を防ぐべきだ。パスワードを入力する直前に、
 和久「あれ? 何かこのマニュアル、書いてあることが変わってますよ?」
 その他「嘘付け!」
 和久「いや、僕、全部読みましたから覚えてます」
 その他「あれを全部読んで、暗記しているのか!?」
と意外な実力を発揮する展開にしなきゃおかしいのに、普通に間違ったパスワード入力してるし。単なる馬鹿。まあ、閉じ込められないとその後の展開が進まないからなんだろうけど、それにしたってねぇ?
 柳葉敏郎さん演じる室井は、物語の重要な立場にいる筈なのに、口のへの字にしてしかめっ面しているだけ。唯一の見せ場は、犯人を釈放するかしないかというアホ展開のみ。可哀相に……
 新湾岸署に閉じ込められる展開にはさらに細かい展開が押し込められている。動物大脱走だ。ワニやスカンクや鹿(?)が脱走して大騒ぎになる。それどころじゃないだろうに。しかも、事前に何の伏線もなく、事後に回収もされない。正に思いつき。
 バスジャックやら拳銃盗難やらセキュリティのハッキングやら物凄い高等な犯罪が行われているのに、実行犯はニートの単なる馬鹿。あんな馬鹿にどうやったら実行できるのか。ネカフェ愛好家だから資金だってあるわけないのに。
 毒ガスにしたって、何にもなし。何か「いい匂い」がするガスだったようだけど。
 青島が健康であることは観客に知らされているから、何度も出る「死ぬ気になれば……っ」という青島の決意は感動を生まず、笑いも生まない。たとえばビルの屋上から屋上へ飛び移る決死の場面があるんだけど、そこは『ボーン・アルティメイタム』かって場面なのに、実は屋上と屋上は繋がっていて飛び移る必要はありませんでした、ってギャグを入れる。笑えない! ベン・スティラーさんの『ズーランダー』なら可能なギャグだけどさぁ。
 真奈美様が結局は自殺したいだけなのが判明すると、青島はおもむろにコートを脱いで真奈美様の頭から被せて確保しようとするんだけど――何事もなく確保できてしまう。この展開には驚いた。真奈美様、何の抵抗もしないし。何のために釈放されたのっ!? いやぁ、凄い。
 その後、旧湾岸署大爆発が起きるんだけど、青島はその中を悠々と何事もなく怪我もせず汚れもせず真奈美様を背負って出てくる。まるで『ホワイトアウト』や『252 生存者あり』の最後のようだ。いくら主人公だっても、ねぇ?
 そうそう、青島のコート(戦闘服)が紛失してしまう展開も変。引越し作業の慌しさの中、コートが床に落ちるんだけど、その前に立つ人物がいて、なぜか足下しか映されな。サスペンスで最後まで正体を現さない真犯人を映すような演出だ。ゆえに、青島に恨みを抱く誰かがコートを盗んでいったのかと思ったら、あっさりと引越し品の箱から出てくる。何あの演出っ!?
 木の杭で扉をガンガン叩くのも意味不明だ。最新鋭の防護壁だってのに、木の杭ですよ? 「2ぃ5ぉ2ぃー! 生存者ありーっ!」と叫ぶかと思ったくらい、意味不明だ。しかし、そこは主人公。他人が駄目でも主人公ならば木の杭で何とかできるような気がする。実際、「青島ならやってくれる……っ!」と期待した。したが、やはり何ともならなかった。うぉおおいっ! 何だそりゃーっ! 普通、あそこは荒唐無稽でも主人公力で突破させるべきだろーが!
 いやはや、本当に徹頭徹尾テキトー。素晴らしいっ!

 俳優陣の演技に見所があるなら救われるけど、これまた酷い。可哀相なくらい。本気で「死ねばいいのに」と思うくらいだ。
 内田有紀さんは一服の清涼剤で、映ると和んだけど。
 唯一感心したのは、北村総一朗さんの場面。『アウトレイジ』を観た後だと、警察署長なのにヤクザ組長と同じ姑息な人柄だったため、物凄く笑えた(『アウトレイジ』みてないと笑えないけど。北野武監督は、もしかして神田署長役を想定して北村さんに組長を演じさせたのかも)。
 やはり脚本(物語)の出来が酷いから、俳優陣の演技も皆酷い。

 物語が面白くなくても、映画として見せ方が巧ければいいんだけど、これまた当然の如く酷い。というか、TVドラマをそのまま映画にしました、というレベルよりも酷い
 部分的に群集劇としてカメラワークの巧い場面もあるけれど、基本的に全て酷い。それも当然、脚本の出来が酷すぎるんだから、演出だって酷くなるに決まっている。豪華俳優陣だからか、暗い場所を作らない画面設定は、地デジ的で、味気ない。実行犯の部屋に真っ白な真奈美様部屋があるんだけど、狭いアパートにどうやってあんな部屋を作れたのか……謎だ。

 そもそも「踊る大捜査線」スタッフは、実は警察組織が大っ嫌いに違いない。今まで以上に警察組織を物凄い馬鹿集団として描いている。拳銃を盗まれたり、「人名は地球よりも重い」と犯人を釈放させたり、官僚然とした現場の描き方をさらに悪化させたり。本当に酷い。日航機ハイジャック事件のネタを今さら使うなんて、脚本家の頭は腐っている。ギャグにもなってないんだから、脚本家こそ「死ぬ気になって頑張れ」だ。が、意外と「どや顔」で良い仕事をしたと思っているのかもしれないが。
 しかし、よく誰も苦情をいわなかったものだ。普通の知性を持っているなら、こんな脚本を渡されたら文句いわないか? みんながこれにOKを出したのなら、やはりマリファナをヤっていたと考えるのが妥当だろう。とりあえず脚本家の君塚良一さんは、中年にして衰えを知らない中二病なので、今すぐに脚本家稼業を辞めた方が良いと思う。
 もしかすると、実はみんな「踊る大捜査線」シリーズに関わるのが疲れたのかもしれない。これにて幕引きとしたかったのかもしれない。それならば、大成功している。ファンが期待しないよう引導を渡した、という意味では存在価値のある作品だ。面白い続編を――と叶うかわからない期待を抱き続けるのは大変だし。これだけの駄作っぷりを見せられれば、ファンも続編を諦めるだろう。何てファンに優しい作品だ。エコ映画だ。

 さて、かように『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』はツッコミ甲斐のある作品になっている。ツッコミを入れるのが楽しい。余りの駄作っぷりに真面目に怒っている人もいるだろけど、そんな人は大損をしている。この酷さを楽しまないとね。高い金を払って大きいスクリーンで空前絶後の駄作を2時間半観る――こんな贅沢はそうそうないよ。
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テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

tag : 踊る大捜査線

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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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