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2010-05-11

『あんにょん由美香』は、松江監督版の『エド・ウッド』

 『あんにょん由美香』を観た。今は亡きポルノ女優、林由美香さんのドキュメンタリー映画。私は林さんの作品は観たことがなく、興味もなく、つまりどうでもいい存在で、ゆえにどのようにして興味を惹かれるか、そこに興味があって鑑賞した。
 『あんにょん由美香』は、林さんに関するドキュメンタリーなんだけど、かなり変なドキュメンタリーだ。林さんの人生に迫るわけでなく、林さんの魅力を描くわけでもない。ドキュメンタリーのようで、違う。変な佇まいの映画。だから『あんにょん由美香』を観ても林さんを好きにも嫌いにもならない。結局、観る前と変わらないフラットなままで劇場を出ることになる。しかし、とても充実した映画を観た気持ちになる。
 そもそも、題名に「あんにょん」と付いているからには韓国が何か関係しているわけで、それは林さんの主演作の1つ、韓国製の『東京の人妻 純子』というアダルトビデオの説明から入らなければならない。

 『東京の人妻 純子』は、とっても変なアダルトビデオだ。韓国製なのに、出演者の半分は日本人で、会話がほぼ全て日本語。韓国製ならば普通、日本人が合わせて韓国語を話すべきなのに、なぜか韓国側の出演者が吹き替えなしで日本語を話している。流暢な日本語を話せるわけでもなく、設定による必然でもないのに、不自然なカタコトで。韓国人が作り、韓国人が観るアダルトビデオだってのに。
 また、物語が超テキトー。林さんは、生活は不自由ないけど性生活に不満を抱く社長夫人を演じている。日中帯から茄子を握って悶々とするする欲求不満の林さんの下へ、青い肉欲をたぎらせた水道局の青年が水道検査にやってきて、瞬く間に不倫成立。その不倫成立のシークエンスも超ベタ。林さんがお茶でも飲みませんかと出したお茶を青年の股間にばっしゃーとこぼし、あらあらあらーと股間を拭こうとしてムラムラー。その後、実は青年の彼女は林さんの夫の不倫相手かつ秘書であることがわかる。青年の彼女は、彼氏が社長夫人の不倫相手であることを利用し、社長を脅迫しようと画策するが――と、意外にややこしく、そして同時に超お約束展開のオンパレード。凄い。さすがアダルトビデオ。こんな展開、ギャグかアダルトビデオでしかできないよ。
 さらに、演出もオカシイ。青年の股間にお茶をこぼす場面では、いきなりハチャトゥリアンさんの「剣の舞」(運動会なんかでよく使う曲)がBGMに流れるのだ。想像もしない演出に、思わず爆笑してしまう。殆ど吉本新喜劇。いや、その上を軽く超えている。しかし、それでもアダルトビデオなのだ。そもそも日本人からすると、カタコトの日本語で話す韓国製アダルトビデオってだけで笑えてしまう。

 さて、かように異様な『東京の人妻 純子』の存在は、林さんの死後に知られることとなり、「これはいったい何なんだ? 何で林さんはこんな変な韓国のアダルトビデオに出たんだ?」とファンの興味を惹き、謎を解明すべく立ち上がった結果が、『あんにょん由美香』だ。だから、林さんのドキュメンタリーなんだけど、ちょっと変な感じなのだ。
 色々と探った結果、『東京の人妻 純子』には、実は撮られなかった「本当の結末」というのがあることがわかる。『あんにょん由美香』の結末は、その「本当の結末」で終わる。松江哲明監督を筆頭に、林さんに恋焦がれた人々が、もうこの世にいない林さんを使って、改めて「本当の結末」を撮る、その一部始終を撮ったのが『あんにょん由美香』なのだ。だから、ドキュメンタリーとしては変な佇まいで、『あんにょん由美香』はファンタジー映画なのかもしれない。林さんに恋した人々の、林さんに捧げるファンタジー。そのファンタジーっぷりが、凄く胸にクる。それは、ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ブギーナイツ』やティム・バートン監督の『エド・ウッド』と同種の感動だ。
 私は昔、とても仲の良かった女の子と一緒に『エド・ウッド』を観たことがある。私は先に1回観ていてとても感動したし、その娘は映画が大好きだったし、女性人気の高いジョニー・デップさん主演作だし、と誘った。が、結果は、「どこが感動作なの? バカ映画じゃない」と一蹴。かーなり落ち込んだ。その数年後、『ブギーナイツ』を職場の同僚に薦めたことがある。何度観ても号泣するくらいの感動作だし、笑えるし、何よりも映画としてずば抜けて素晴らしい出来だし、その同僚とは話がとても合うし、これなら大丈夫だろ、と。が、結果はやはり、「どこが感動作なの? バカ映画じゃない」だった。これには物凄く落ち込んだ。必死に抗弁したが、評価を覆すことは叶わなかった。その時に真理を悟った。人類は、バカ映画に感動する者としない者に分けられる、と。

 『あんにょん由美香』は、映画としては「まだまだね」な出来だ。細かい意味に囚われすぎているし。しかし、アダルトビデオ業界の話だから、世間一般から見れば底辺のロクでもない人々だらけなのに、そんな人々が映画としての意味を偶然にしろ語る一瞬があり、とても素晴らしい。それこそドキュメンタリーだからこその、奇跡の一瞬が撮られている。
 メジャーな、シネコンで大ヒットしている万人向けの恋愛映画で感動するような人々からは見向きもされないだろうけど、『あんにょん由美香』は、とてもグッとくる映画だ。『ブギーナイツ』に心の親友がたくさん登場しているように、『あんにょん由美香』も心の大親友になる映画だろう。
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テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

tag : あんにょん由美香

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ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
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2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
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