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2009-12-25

『2012』は、前田建設ファンタジー営業部に頼むべきだ

 ローランド・エメリッヒ監督の『2012』を観た。予告編で観た通りの、期待を殆ど裏切ることのない、大災害映画。
 期待通りというのには、エメリッヒ監督作品であるわけだから、絶対に中身ないんだろうなぁ、という期待もこもっており、当然のように裏切られない。期待通りというか、想像通りというか、むしろその上をいく凄まじい大災害っぷりに、中身のなさなんて気にならなくなる。科学的に間違ってようが、主人公家族にとってとんでもなくご都合主義的な物語であろうが、そんなのどうでもいいわ。うわー、すげー、と頭空っぽにして、家族みんなでキャッキャキャッキャと楽しめるファミリー向け大災害映画。考えたら、あそこまで凄まじい大災害を描いておきながら、家族みんなで楽しめるってんだから凄い。間違いなく、エメリッヒ監督の最高傑作だろう。

 物語は……あってないようなものだ。何か大昔に地上崩壊の予言か何かがあって、本当にそれが起こって大変なことになる。
 そんだけ。理屈も何もない。つーか、古代文明なんてキーワードはどうでもいいのだ。何か物語を作る理由としてきっかけが必要だっただけ。エメリッヒ監督は古代文明好きなのか? とにかく、「古代文明が予言してたんだからそれでいーじゃないか!」と逆ギレしているかのように、景気良く「どっかーん! ぐっしゃーん!」と地上が木っ端微塵になる光景を楽しむだけの映画だ。それ以外の要素は全くない(あったっけ?)。

 『2012』を観て真っ先に想い出すのは、今年の夏頃に公開された、我らが『ダークシティ』を撮ったアレックス・プロヤス監督のニコラス・ケイジさん主演『ノウイング』だ。
 同じような大災害映画なんだけど、『ノウイング』は「地上崩壊」でなく、「地上破壊」の映画。あえていえば、『2012』に『インデペンデンス・デイ』を足したような感じ。私的には、『2012』よりも『ノウイング』の方が好きなんだけど(残酷だからなのと、結末がアホだから)、金のかかりかたが桁違いだからか、映像の凄さは『2012』の圧勝
 『ノウイング』よりさらに遡って、キアヌ・リーヴスさん主演の『地球が静止する日』は地球が静止しない映画だったので、草なぎ剛さん主演の日本が沈没しない『日本沈没』並みに金返せ映画だったので、結末のアホさはさて置いても、ちゃんと地上破壊される点から、『ノウイング』はとっても評価できる。
 超能力に宇宙人、予言やら何やらと怪しい要素だらけなこともあり、M・ナイト・シャマラン監督作品に近い感じがある。とりあえず「大変なことが起こってます!」感を描いた『ハプニング』に似ている気もする。意外と、エメリッヒ監督とプロヤス監督とシャマラン監督は仲良くなれるかもしれない(大味だし)。
 で、色々とくっ付けて連想すると、本当に大変なことが起きてハッピーエンドになる『2012』は、作品全体が大変そうな『ハプニング』の真逆にも思える。

 色々と不満はある。
 後半に入ってから一気に面白くなくなる点が何よりも拙い。前半までに崩壊ネタを大奮発したためだろう。前半は本当に面白い。画面に合わせて客席が揺れれば、そのままどっかのテーマパークの乗物になるくらいだ。つーか、殆どTVゲーム感覚。Wiiでゲーム出ててもおかしくないし。「うわーっ、あっちに避けろー!」とかいってコントローラーを振り回す感じ。ところが、後半から人間ドラマが始まっちゃって、一気に眠くなる。家族向け映画だからしかたないんだけど、『ノウイング』を超える、地球消滅規模の大崩壊を観たかったなぁ。
 科学的に間違っている――などというのは野暮ってものか。古代文明の予言という時点でおかしいものな。
 主人公家族に都合が良すぎる、というのも野暮。なーんであんなに窮地を脱出できるのか、なーんで主人公家族には色んな破片が当たらないのか――それをいうと、日本のアニメなんてそんなんばっかだしねぇ。ナウシカだってルパンだって、なぜか敵の一斉掃射に当たらないもん。家族向けだからそれでいいのだ。
 不満はあっても、「まあいいか、エメリッヒ監督作品だもんな」と許せてしまうくら輝かしいアホ全開っぷりが『2012』にはある。んだけど、ここだけは許せないって点がある。巨大な避難船の建造についてだ。

 全人類を助けることはできないから、せめてその何%だけでも助けるべく、超極秘に巨大避難船を国家間の垣根を越えて建造するんだけど(その超極秘事項が、アメリカの山奥に住むヒッピーに簡単に見つかってるのはどうなんだとは思うけど)、建造を担当しているのは中国なんだよね。いや、あんなにデカイものを建造するんだから、その場所は中国とかになるだろうけどさぁ、どう考えたって、巨大な何かを建造するのは日本が宇宙一得意に決まってんじゃん! あそこに不満を抱かない日本人は多いと思います!
 考えれば、スティーヴン・スピルバーグ監督の『宇宙戦争』で、世界で最初に宇宙人を倒したのは日本だった。スピルバーグ監督はわかってらっしゃる。ゴジラだって、ウルトラマンだって、宇宙戦艦ヤマトだって、ガンダムだってマクロスだってエヴァだって、みーんな日本産。プールが真っ二つになってロボットが出てきたり、蒸気機関車が天に向かってそびえ立つ線路から宇宙に発車したりするのが日本人の常識となっている以上、山ん中にでっかい避難船を作るなんざ簡単に決まっている。それがメイド・いん・ジャパン(By.おりもとみまな)。
 だのに、何ですか中国って!? そりゃ今じゃ経済大国は中国ですよ。世界での日本は小さく小さくなっておりますよ。それでも日本以上に空想世界に夢中になってる国はない! 前田建設ファンタジー営業部に連絡したら、絶対に中国なんかより優れたものを安く作ってくれますよ! 嗚呼っ、『2012』を作る前のエメリッヒ監督に前田建設ファンタジー営業部の存在を教えて上げる人がいれば良かったのにっ!! 『2012』のエンド・クレジットに「MAEDA Corporation Fantasy Marketing Department」という社名が表示されていたらとっても愉快なのにっ!
 おかしいよ、アメリカだって中国製品は怪しんでたりするのにさぁ。ちぇっ。

 とまあ、物語の薄っぺらさと巨大避難船の点と後半からダルくなる点を除けば、TVゲームをやってるみたいで、とっても楽しい映画だ。映像の凄さは、現時点で最高といえる。あまりに最高すぎて、大災害っぷりに爆笑してしまうくらい。たっくさん人は死んでいるけど画面には一切映らないし、そこに少しだけ不満はあれど、そーゆーものを映したい映画じゃないのでしかたない。
 少なくとも、さらなるVFXの進化した地球崩壊映画が登場するまでは(たぶん来年までだろう)、『2012』が最高の大災害映画として君臨するだろう。
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テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

tag : 2012

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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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