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2009-11-15

『ファイナル・デッドサーキット3D』は、死に様のファミレス映画

 『ファイナル・デッドサーキット3D』を観た。楽しかった~。
 いつも通りにオープニングに前菜(大惨事)があって、その後、メインディッシュ(多種多様な死に様)を堪能する、いわば「死に様のレストラン映画」っぷりは健在。いや、安っぽいから、「死に様のファミレス映画」か。でも、その安さが私には丁度良く、とっても美味しかった。シェフを呼んできて下さいっ!

 「オモロ死に様もの」として世界最高峰の「ファイナル・デスティネーション」シリーズの最新作は、遂に「飛び出すオモロ死に様もの」へと進化。正しい。とっても正しい進化だ。『オーメン』から始まった死に様を強調する演出(あれより前にもインパクトのある死に様を描く映画はあったけど、エポックといえるくらいにインパクトのある死に様を“集めた”映画は『オーメン』が最初だろう)の、正統な進化といえるだろう。
 潰され、轢かれ、焼け、真っ二つになり、木っ端微塵になり、知力の限りを尽くしたオモロ死に様が描かれるだけなら、昨今のホラー映画には珍しいものではない。「ファイナル・デスティネーション」シリーズよりも凄い死にっぷりを描く映画なんて無数に存在する。しかし、ただ死ぬのではなく、「死が追いかけてくる」という設定が良かった。特に第2作目である『デッドコースター』の、ドミノ倒しのように、何かが起きた結果、逃げようがなく死に包囲されるってのは新しかった。たぶん殆どの人は『デッドコースター』をシリーズ最高作と評するだろう。

 第3作目の『ファイナル・デッドコースター』(こちらは第1作目の『ファイナル・デスティネーション』のジェームズ・ウォン監督と脚本家のグレン・モーガンさんが再び集った映画)がイマイチの出来だったので(『デッドコースター』の影響を引きずるような形で、思い切り(派手さ)が足りず、第1作目の『ファイナル・デスティネーション』と『デッドコースター』の中間で中途半端な作風になったのがいけなかった)、いくら3Dにしたからといっても『ファイナル・デッドサーキット3D』には期待できなかった。しかしそこは『デッドコースター』のデヴィッド・リチャード・エリス監督と脚本家のエリック・ブレスさん(この人はバタフライ効果をそのままに使った『バタフライ・エフェクト』を監督したくらいだから、そうとうバタフライ効果のアイデアが気に入ったんだろうな)が再び集ったんだから、期待できないどころか、期待を裏切るわけがないという確信があった。しかも3Dだ。『スネーク・フライト』を作った我らがエリス監督作が悪いわけがない。んだけど。
 エリス監督の前作『アサイラム 狂気の密室病棟』は、かなりつまらなかった。『デッドコースター』、『セルラー』、『スネーク・フライト』と職人監督として見事な結果を残してきただけにとても期待したんだけど、それは続かなかった。職人監督だけに、脚本の出来に左右されるのだ。エリス監督だから、というだけで傑作になるわけじゃない。
 そして悲しいかな、実は『ファイナル・デッドサーキット3D』の脚本の出来はかなり悪い。それに引きずられるように、作品の出来も悪い。

 オープニングの大惨事は見事だ。けど、『デッドコースター』より出来は落ちる。その後のオモロ死に様も面白くて楽しめるけど、これまた『デッドコースター』より出来は落ちる。そして何よりも、全体的に物語がテキトーすぎて面白くない。「ファイナル・デスティネーション」シリーズは『オーメン』的なオカルトの面が強かったのに、そこはかなり希薄に。物語はあってないようなもの。ただ単に「死に様のファミレス映画」と割り切ってしまえば楽しめるのかもしれないけど、それも無理。3Dのせいで
 せっかくの3Dなのに、その3Dの演出が足を引っ張ってる。基本がしっかりとパワーアップした上で3Dになったのなら良かったんだけど、3Dにしなきゃならない制約のために基本がパワーダウンしてしまっている。3Dになってパワーアップというよりは、基本がパワーダウンしたのを3Dで補っているだけ
 パワーダウンと思える要因は、物語のつまらなさにあるのは当然として、死に様に目新しさがなかったことにもある。第1~3作目までに見たことのあるような死に様しか登場しない。ちゃんと「死に様会議」を開いたのか疑問だ。「ピタゴラスイッチ」のようにじわりじわりと追い詰めて追い詰めて、最後に肩透かしさせてからドカン! てのが『デッドコースター』の面白さだったのに、上映時間がたったの84分しかないからか、上映時間の短さはとっても評価できるんだけど、練り上げ方が全く足りない。焦らす展開が殆どない。
 演出に迫力がなかっただけでなく、特撮の出来も悪い。CGの出来が特に悪く、出だしの大惨事の場面で、サーキット場の天井が崩れるショットが特に悪かった。CGを使えば何でも演出できるようになったのはいいけど、そこに重量感がないと、ちっとも臨場感がないんだよね。予算がなかったのかなぁ?
 また、オープニングタイトルでのシリーズの死に様を骸骨のワイヤーフレームのCGで表現し直すアイデアは良かったけど、結末の死に様までそれにする必要はなかった。「来た来た来た来たぁっ!」と最後にデカイ死に様が演出されることにワクワクしたのに、いきなり骸骨ワイヤーフレームに切り替わってお終い。何だよあれ! ガッカリだよ!!
 残酷度はシリーズ最高だし、娯楽度もシリーズ最高だけど、面白さはシリーズ最低。惜しい。とっても惜しい。そしてその惜しさに拍車をかけるような問題がある。

 3Dメガネが邪魔だった。私が観たシネマサンシャインかほくでは、3D上映にXpanD方式のメガネを使っているんだけど、これが使い辛いのだ。映画館側のコストはかからなくて便利なようだけど、観客からすると、大きくて重いため、時間が経つにつれずり下がってくるし、鼻梁が痛くなる。そのために適切な定位置が見つからず、鑑賞中に何度もメガネの位置を変え、最終的にはずーっと手で押さえて観た。液晶シャッター方式だから、画面が暗くなってしまうのも欠点。観客としてはRealD方式のメガネの方がチープであっても軽くていい。
 あと、3D上映だから字幕は見辛いため、吹き替えになってるだけど、この吹き替えが物っ凄いド下手。主人公の声は誰かと思ったら、ココリコの田中直樹さん。田中さんは可もなく不可もなくだったんだけど、ヒロインの声を演じている里田まいさんって人が凄い下手だった。さらに、呑んだくれ親父の声なんか、はるな愛さんだよ? エンドクレジットの後に吹き替え版のキャストとスタッフの名前が表示されて初めてわかったよ、はるな愛さんがオッサンの声担当してたって。それ、映画ファンにとってもはるな愛ファンにとっても得ないよね? 配給会社は何を考えてこんな吹き替えにしたんだ? 田中さんとはるな愛さんの起用が「死に様のファミレス映画」に何の味付けをするってんだ? 不味くしてるだけじゃないか。どんな馬鹿が考えたんだその企画を。シェフを呼んで来い! 怒ってやる!!

 作品そのものは楽しいし、面白い。大きなスクリーンで人間が多彩な死に方をするだけでも楽しいのに、それを3D映像で楽しめるんだから、嬉しくないわけがない。だから、映画館に行って観る価値はある。というか映画でしか本来の価値で楽しめない。
 が、しかし、2千円(シネマサンシャインかほくはこの価格だった)という割高な料金を払ってまで観る価値は、ない。重いXpanD方式のメガネと下手糞な吹き替えのことを考えると、2D版の字幕版を作ってほしかった。メガネと吹き替えの下手さが気になって、映画に集中できなかったもん。特に私は、映画館まで7時間近く、距離にして往復で40Km以上歩いて観たからか、そこまでして観る価値はなかったと思った。映画には、観ている間だけでも何もかも忘れさせてくれるような娯楽を期待しているのに、「余計なことしやがって」としか思えなかった。
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テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

tag : ファイナル・デッドサーキット3D

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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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