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2009-09-26

遂に悟りを開いたカナザワ映画祭

 カナザワ映画祭5日目は、『釈迦』と『続・人間革命』を観た。『アレキサンダー』もやってたけど、面白くない映画なので、サウンド・フィルマゲドンで観ればまた感想も変わるかもしれなかったけどお金に余裕があるわけじゃないので、パス。

 『釈迦』は、三隅研次監督による、ブッダの誕生から入滅までを描いた、スペクタクル大作。「日本だって『ベン・ハー』や『クレオパトラ』や『十戒』みたいなものを作れるんだ!」と大映が意地で作ったものだ。その意気込みは出演者陣を見るとよーくわかる。端役まで凄い豪華。
 しかし、悟りを開いてシッダ王子がブッダとなる中盤以降からは、その姿がシルエットのみで演出され、ブッダ役の本郷功次郎さんは声のみの出演となる。最後の最後で顔を見せるのかと思ったけど、最後までそのまま。何か理由があって途中降板でもしたのだろうか? 神秘性を表現するためにそのような演出にしたのだろうか? どちらにせよ、本郷さん以外の登場人物が目立ち、肝心のブッダのカリスマ性や神秘性が全く目立たず、ライバルのダイバダッタ役の勝新太郎さんが主人公のようにカッコ良く見える結果に。どう見ても、勝さんが一番カッコ良いし、好きになれる。だってさぁ、姿を見せないブッダは、まるで悪者集団の影のボスみたいなんだもん。ブッダの方が怪しいよ。
 セットにも金がかかっていて、神殿や大きな彫像など、素晴らしい出来。70ミリの大きな画面によって、それがさらに映える。そして最後にはそれらが贅沢にぶっ壊す。大画面でなければ味わえない興奮がそこにある。というか、『釈迦』の面白味はそこにしかないような気もする。最後は『大魔神』みたいだ(製作者も同じだしね)。
 教科書的(「漫画で学ぶ仏教」みたいな)で仏教的な物語が特に盛り上がることなく淡々と続き、しかしさすがに豪華俳優陣なだけはあり、皆演技が巧く、感動させる場面はきっちりと感動させてくれ、小学生くらいがわかる範囲の仏教思想の基礎が学べる。
 何だかんだと尊い教えが表現されていたとしても、最も目立つのは贅沢な破壊場面なので、そーゆー意味では、製作費が『ベン・ハー』や『クレオパトラ』や『十戒』のような映画だ。
 昔の映画だけはあり、サウンド・フィルマゲドン上映の意味は殆どないどころか、高周波が耳に痛く、むしろ普通の音響の方が良いと思ってしまった。

 『続・人間革命』は、前作同様、いや前作以上に濃く強く熱い。『サウスパーク/無修正映画版』の惹句である「ビガー、ロンガー、アンカット」を『続・人間革命』にも付けたい。
 はっきりいって物語は前作と殆どかわらない。困難に次ぐ困難が丹波哲郎さんを襲い、最後はハッピーエンドのパターンだ。創価学会を再び再開させ、出版事業も順調になところへ、インフレの波が襲ってきて、出版事業がまずは瀕死に陥る。苦し紛れに金融業を始めれば、再び逮捕寸前の大ピンチにまで追い詰められる。その頃には学会も問題が噴出し、遂に丹波さんは文字通り立ち往生してしまう。
 続編だけはあり(?)、丹波さんは前作以上の苦境に立たされる。しかし、だからこそ、“売り”である丹波さんの説教は、前作よりも長く力強く、観客の心に突き刺さる!
 後半、丹波さんは、苦境をどうすればいいのか自分ではさっぱりわからなくなり、失神する勢いで念仏を唱える。と、日蓮上人が現れ、「もっとデカイことをするべきなのに、今のお前は小さい!」と説教される。そして、「仏法の真髄とは!」と日蓮に訊かれた丹波さんは、「に、人間革命ですっ!!」と答える。迷いが晴れた瞬間だった。「わかった! 俺は、とんでもなくデッカイ罰が当たっていたんだ! うはははは!」
 そして――待ってましたの丹波独演会が始まる。日蓮上人と対面し、悟りを開いた丹波さんの説教は、遂に宇宙へと広がる。この世の森羅万象は、宇宙誕生と同時生まれたものなので、つまり「自分=宇宙」であると解く。さあ、ここからはいきなりギクシャクしたアニメで宇宙誕生から現代までを十分間くらいかけて説明する(『2001年宇宙の旅』を軽く凌駕したね)。そこがわかれば、人間が宇宙と同体であることがわかる。自分が宇宙と一つであることがわかれば、心や身体が軽やかになる。そう、仏法とは宇宙を知ることなのだ! 即ちそれが――続・人間革命!!
 最後に題名が表示された瞬間、私の脳内にはジェフ・ミルズさんの「Changes Of Life」が流れた。「Changes Of Life」+『続・人間革命』=物凄い! 全世界の説教好きが昇天してしまうような、説教の娯楽はここに極まれり!
 『人間革命』シリーズは、説教は娯楽であることを確立した。説教が娯楽となっている映画なんて、『人間革命』シリーズ意外に知らないけど。丹波さんが会長なら、創価学会に入信してもいい、と思うくらい、丹波さんの説教は素晴らしい。「宇宙=自分」なんて、「セカイ系」ですら成し遂げられなかった。創価学会を認めた、というよりは、丹波さんに惚れた。丹波教に入信して、定期的に説教されたい。そして、丹波さんの説教や口調を真似てみたい!
 しかし、その後、丹波さんは『大霊界』シリーズへと進んじゃうんだよなぁ。『人間革命』シリーズでは、「霊界なんて曖昧なものはない!」といってたのに。比較して観ると面白いかも。考えたら4日目にやってた『ノストラダムス戦慄の啓示』は『大霊界』シリーズと大差ないな。
 と、まるでイロモノ扱いしているけど、『人間革命』シリーズは普通に面白い映画だ。丹波さんの説教が中心となっているのは間違いないけど、笑えるし、感動できるし、素直に面白い傑作だ。意外や意外、サウンド・フィルマゲドン上映がその傑作ぶりを上げている。丹波さんの説教を爆音で楽しめる機会なんて本当に全くないからね。『宇宙戦争』みたいな爆音向きに映画ではなかったのに、丹波さんの説教が爆音向きだったなんて、観てみるまで思いもしなかった。「『人間革命』シリーズなんて、スペクタクル映画でもないから、レンタルで十分」と思って観なかった人は、大損したと思う。説教こそ爆音で楽しむものだったのだから! カナザワ映画祭凄い!
 ただし、前作同様、DVD上映だったので、画質は物凄く残念なことになっていた。そこだけが惜しい。

 5日目は、仏教の日だった。仏教の誕生を見て、仏教の真髄を教授してもらう。正に人間革命を起こす一日だった。
 21世紀美術館での上映は5日目で終了。6日目からはシネモンドのみの上映となる。サウンド・フィルマゲドンともお別れだ。百円でレンタルできる映画に1500円の価値を与えることは……できていた、と私は思う。全ての映画で成功していたわけじゃないけど。特に、『人間革命』シリーズが、丹波さんの説教が爆音だと物凄いことになるとは、想像だにしなかった。映画祭でしか得られない、得難い映画体験だ。ただ惜しむらくは、『続・人間革命』の観客数が少なかったことかなぁ……半分くらいしか客席が埋まってなかった。終わった今となっては、みんなもったいないことしたなぁ、と思う。
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テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

tag : カナザワ映画祭

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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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