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2009-09-04

『グッド・バッド・ウィアード』は、良くも可笑しくもなく、ただ悪い

 『グッド・バッド・ウィアード』を観た。何か日本で前評判がいいし、シッチェス映画祭でも話題になってたし、カンヌ映画祭でも話題になってたし、大好きなソン・ガンホさんが主演なので迷わず観に行ったんだけど、これが物凄くガッカリな出来。

 原題からすぐわかるように、セルジオ・レオーネ監督の名作『続・夕陽のガンマン』を意識している。が、それは「3人組の男たちがお宝を奪い合う西部劇」ってとこにしかない。その西部劇ってのも、せいぜいでジャッキー・チェンさんの『シャンハイ・ヌーン』と同程度。
 惹句にある通り、メチャクチャではあるけど、想像を超える「メチャクチャ」は全くなく、三池崇史監督の『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』よりは上、って程度。

 物語はあってないようなもの。昔の金ちゃんの番組みたいな「良い子、悪い子、普通の子」の3人が日本軍のお宝を巡って大騒動を繰り広げるってだけ。登場するのは皆、変人ばっかだけど。
 主役3人に惹かれる点が全くなく、どっかの名作・傑作から引用しただけの薄っぺらな人物造形。「西部劇だし、こんなキャラだとみんな喜ぶでしょ」という程度の引用。引用に上乗せする独自部分が全くない。
 命がけでお宝争奪戦を繰り広げるくせに、お宝そのものに魅力ないし納得できるミステリーもないから、お宝の正体が判明しても興奮しない。だから、宝を盗ったらどんな夢を叶えるかってシークエンスも、時間の無駄。しかもちゃんと語らせないし。
 最後の3人の対決場面を盛り上げるための伏線だって、オチが判明しても驚きも何もない。つーか、どうせ驚かすような伏線ですらないんだし、それはオチとしないでもっと物語に組み込んでサスペンスとして盛り上げる要素にすべきだったと思うんだけど。物語の整合性を放棄しているくせに無駄に伏線を設けたもんだから、面白さに全く貢献できていないだけならず、時間の無駄となっている。

 物語のつまらなさを倍増しているのが、演出。
 銃撃戦はただバンバン撃ってるだけで面白味がないし、チェイス場面は演出が無駄に大袈裟なだけでスリルが全くない。登場人物に全く魅力がないから演出で映画の中に引き込まないと駄目なのに……頑張っていることといったら、カメラワークを、空撮にクレーンに、車体視点に、スローモーションに、CGまで使って派手にしているだけ。何というか、アニメっぽい。賑やかだけど、ただ大袈裟なだけで、的確に撮れてない。無駄が多すぎ。無駄なものばかり撮っているので、全編通して一貫性のある演出になっておらず、とてもダラダラしている。上映時間が絶対に30分は無駄に長い
 観ている間中、「嗚呼、これがクエンティン・タランティーノ監督だったらどれだけ面白いだろうか」とばかり考えていた。登場人物たちが大騒ぎしているだけで、実際はちっとも大騒ぎになっていない。大騒ぎになっているような展開にしてあるだけで、画面が盛り上がっていない。
 最後の主役3人の対決がまたちっとも盛り上がらない。織田裕二さん主演のリメイク版『椿三十郎』の最後の一騎討ち並に駄目な演出だ
 また、音楽の使い方が、明らかにタランティーノ監督っぽいんだけど、物凄く下手。場面に全く合っていない。サンタ・エスメラルダの「Don't Let Me be Misunderstood」は、下手に使うだけでも盛り上がってしまう名曲なんだけど、それをしつこくしつこく使う。音楽センスないなー。使用曲は最高なのに、場面に合った使い方をしていない。曲に合っていないPVを見せられている感じ。盛り上がる場面が始まったらとりあえず曲を流す。日本のTVドラマかっつーくらい、下手。
 全体的に、一見してテンポが良さそうに思えるけど、それは音楽とカメラワークでごまかしているだけ。内容よりも、演出がメチャクチャだ。落ち着いているように見えてやりたい放題だったバズ・ラーマン監督の傑作『オーストラリア』を見習うべきでしょ。

 期待していただけに、落胆が大きかった。コメディとしてもアクションとしても西部劇としても、中途半端。
 映画雑誌「この映画がすごい!」では絶賛していたけど、『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』と似たり寄ったりの駄作でしょ。
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テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

tag : グッド・バッド・ウィアード

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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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