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2009-02-27

近所の本屋が潰れてそこには何もなくなった

 行き慣れた本屋が潰れた。

 おばあさんとその息子夫婦で営んでいた、個人経営の小さな本屋だ。30年以上前からあり、本棚間が人1人通るのがやっとの、小さな狭い本屋だった。でもなぜか大型店で探しても置いてないような珍しい本や変わった本や弱小出版社の本が置いてある本屋だった。
 それが4年前に店を移転して少しだけ大きく新しい店になった。正直、大きくして――それでも慎ましかったけど――経営は大丈夫なのか、心配だった。実際、客足が減っていた。原因として、同時期に大型書店が近い場所にできたことと、チェーン店の古本屋ができたことが挙げられる。大型店は、2階建てで、ゲームやCDやDVDまで扱っていて、検索機が置いてあって本探しが簡便で、何十台も駐車できる大きな駐車場もあった。古本屋は、普通の本屋の近くに古本屋ができると、万引き率が上がるといわれているから、それだけでも心配なんだけど、新古本が安く買えるから、普通の本屋には痛い。しかし最大の原因は、立地条件。
 どんな立派で良い店でも、立地条件が悪ければそれだけで経営は失敗することが多い。潰れた本屋は決して悪い店じゃなかったし、個人経営の小さな本屋であっても、美大や大学病院が近くにあることから、それらに関したものを多く揃えたり、特集棚を作ったりして工夫していた。しかし、店内はいつも閑散としていた。移転先は古い商店街で、しかもその場所は店が長続きした試しがない場所だった。面積の大きさの割りに安かったのかもしれない。結果的に得だったのかどうかはわからない。

 少しだけ、思う。もしも定額給付金が給付され、たくさんの人がその本屋で本を買えば、潰れなかったかもしれない、と。もちろん、それは無理な話だ。
 給付されたとしても、多くの人が買ったとしても、潰れる結果は免れない。給付されたとしても、その本屋で本を買う人が増える可能性は低い。買ったとしても、潰れる時期が少し延びるだけ。長期的に客数を一定数以上維持できないなら、どのみち潰れる。短期的に、給付時期だけ客が集中的にたくさん買いにきたとしても、小さな本屋だから本の種類も在庫数も少なく、機会損失で他の本屋に客は流れてしまう。どのみち潰れるのだ。
 私はなるべくその本屋で買い物をしていた。そうでなくても、できる限り地元店を使って買い物をするように心がけている。他県からやってきた新興の店よりも、地元で何十年と歴史のある、子供の頃からお世話になってきた店を潰さないように。でも、そーすることは難しい。だって、ネットとか、新興の大型店の方が品揃えは良いし、色々と便利なんだもん。古参の店は、心情的に贔屓にしているだけで、不便なことの方が多い。同じように考える人がたくさんいるから、古参の店は次々と潰れる。
 客が減らないように工夫はしてはいるけど、大した工夫でないから、利益に対する影響は少ない。たとえば殆どの本屋が10時に開店するから、9時に開店することにした本屋があった。朝なら照明の電気費用を抑えられるから、閉店時間を延ばすのでなく、開店時間を早くしたんだろう。朝なら人件費も低く抑えられる。でも、大して客は入ってないし、買ってる人も少ない。
 どこかを助けようとすれば、どこかを見捨てることになる。みんな幸せなんて無理だ。持てる者から奪って持たざる者を救うか、何も行動を起こさずに傍観するか……今、多くの人たちは後者を選んでいるような気がするなぁ。

 昔からある行き慣れた小さな本屋は潰れた。困ることは、何にもない。他にもっと便利な本屋がたくさんある。空っぽになった本屋の跡地を見ると、何も考えずに消費行動をしている自分の頭の中を見せられているようで、落ち込む。
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テーマ : 頑張れ自分。
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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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