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2008-10-23

カナザワ映画祭の記事がある雑誌:『映画秘宝』と『Spotted701』

 こないだ発売された『映画秘宝』最新号に、「日本で最も熱いフィルム・フェスティバルだ」と、カナザワ映画祭の3ページの短い特集記事があった。

 まず、柳下毅一郎さんの文章が良かった。カナザワ映画祭について書かれたものだけど、映画を観る行為そのものについて書かれたものでもある。
 本来、映画は映画館で観るものだ。少なくとも私はそう考えているので、どんな駄作でも、観ると決めたら映画館で観る。しかし、レンタル店に並ぶまで待ってりゃいいや、という人もいる。私はここ十数年は、映画をレンタルしたことがない(TVアニメやCDなら数回はあるけど)。私の職場にも映画ファンを自称する人がいるんだけど、そんな人ですら、「レンタル出てから観ればいいか」とかいってる。観て損したくないから映画館で観ない、と。違う違う、損するからこそ、映画館で観なきゃいけないんだ。
 柳下さんは、こう書いている。

 「映画とは観客を不意打ちにするもの。一度観ただけで消えない傷跡を残していくものである。その残された傷跡こそが映画体験なのだと言える。なんかの間違いで観てしまってトラウマとして刻印された映画がいかに多いことか。そしてまた、映画をDVDで観るのが当たり前になった昨今、そのトラウマがいかに減ってしまったことか

 その通りだと思う。柳下さんが書くように、カナザワ映画祭を体験した人々は、誰もがその体験を誰かに語らずにはいられない。レンタルで簡単に味わえないからこそ、貴重な体験を。

 さて、記事の中心は当然のようにクリスピン・グローヴァーさんのビッグ・スライドショウだ。グローヴァーさんの独占インタビュー(単なる会話の一部らしいけど)が載っていて、それが興味深い。ま、その内容は、カナザワ映画祭で観た人なら殆ど知っているどころかもっと詳しく知っていることばかりなんだけど、知らないことも載っている。例えば。
 
 「『死霊の盆踊り』・・・・・・ああ、題名は知っているけど観たことはないな。エド・ウッドは大好きだよ、特に『グレンとグレンダ』は最高だ。エド・ウッドは真の作家だ。そういうことをわからないやつがティム・バートンの『エド・ウッド』とか観て笑ってるんだろうけど。うー……(思いだして怒っているらしい)

 やっぱ好きだったんだ、あーゆーのが。『死霊の盆踊り』と聞いて、「ああ」と思い出せるところに、グローヴァーさんの嗜好範囲が見て取れますな。『エド・ウッド』を観て「バカ映画」だと笑う人に怒りを感じるのは私も同じなので、ますます親近感が湧きます。
 あと、ヴェルナー・ヘルツォーク監督と近々仕事をするかもしれないそうで、とても期待できそうな話だ。
 カナザワ映画祭に来なかった来れなかった人は、今月号の『映画秘宝』を買うといいでしょう。ただし、特集記事を読んでも、観た人の感想を読んでも(私のを含め)、どれだけ情報を仕入れても、ビッグ・スライドショウの感動と興奮は伝わらないし、理解できないと思う。

 カナザワ映画祭についての記事が載っている雑誌はもう1冊ある(他にあるかもしれないけど)。『Spotted701』だ。知ってる人は知っているだろう、映画プロデューサー直井卓俊さんのプロダクションであるSPOTTED PRODUCTIONSが発刊している、映画のミニコミ誌。こないだ発刊されたばかりの最新号は『東京残酷警察』の特集号で、その前の号は『片腕マシンガール』の井口昇監督特集号だった(何と、井口監督の80年代アイドル風グラビアあり!)。好事家にはたまらないのだが、不定期刊行だし、ミニコミ誌だからそこらの書店で簡単に買えないので、田舎に住む者には知名度が低いと思われる。興味ある人は、SPOTTED PRODUCTIONSの公式サイトを参考に。

リンク→>SPOTTED PRODUCTIONS

 で、その『Spotted701』最新号(Vol.7)にカナザワ映画祭についての記事がある。といっても、渡辺文樹監督に関する短いものだ。記事の執筆者は、真魚八重子さん。すみません、よく知らない人です。
 その記事を読むと、覆面上映が渡辺監督だったことは、ファンなら事前に知っていた様子。「客の間でも上映が中止になる不安から、自主的な緘口令が敷かれた」とか、「金沢まで追いかけてきた人々の熱気が凄まじい」とか書かれている。どうやって事前に知ったんだろう? 私は、予測はしたけど、物凄く驚いた。ちゃんとファンの情報網があるのか。
 真魚さんは、渡辺監督作品を「純粋な映画愛が自然と現れています。渡辺文樹という人はやはり映画人で、どんな制作状況下でも、映画的表現から離れられないということはしっかりフィルムに刻まれておりました」と評している。渡辺監督の過激な側面ばかり取り上げるメディアが多いので、こうやってちゃんと観ている人の声がもっと表に出てもいいような気がする。
 真魚さんはまた、グローヴァーさんのビッグ・スライドショウも絡めて、「本人不在では上映しない映像作家2人を、同日に観られるなんて二度とないかも」と書いてる。

 カナザワ映画祭には改めて何度でも本当に感謝感謝だ。私は「映画を観に行く」程度の行動力しかなく、映画祭を開催しようなどとは思いもしないだろうから。でも、映画祭を開催することだって、「映画を観る」の延長線上にある。それは、レンタル文化に喧嘩を売っているような行動なのかもしれない。私の職場にも何人かカナザワ映画祭に興味を抱いた人がいたけど、実際に観に行ったのは私だけだった。レンタルでいいや、と思わないのも私だけだ。
 この興奮が、何かを変えるかもしれないし、私自身を変えたかもしれない(自覚はないけど)。そんなことを考えると、ちょっとドキドキする。表現の力は、偉大だなー。政治によっては、表現の自由を封殺しなきゃいかんわけだね。

 あ、ちなみに今月号の『映画秘宝』はちゃんと買いましたよ。いつもいつも立ち読みばっかで申し訳ないです。
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テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

tag : カナザワ映画祭

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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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