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2007-09-24

そんな無茶な! カナザワ映画祭2007 クロージング

 もう過ぎた話だけど、9/21にカナザワ映画祭のクロージング映画、『そんな無茶な!』がシネモンドで上映された。
 監督でもあり脚本家でもあり俳優でもある佐藤佐吉さんが、遂にプロデュース業にも手を出したこれは、「そんな無茶なもの撮れるのかよ!?」という企画にだけ製作費百万円を出資するプロジェクト。完成した作品は、「彼女が歌う理由」「おばあちゃんキス」「東京ゾンビ外伝」「アブコヤワ」の短篇4作のオムニバス。

 本田隆一監督の「彼女が歌う理由」は、全裸で歌う女性歌手がいる噂を聞きつけ、その姿を追うドキュメンタリー。
 井口昇監督の「おばあちゃんキス」は、おばあちゃん同士の愛と友情の物語。
 花くまゆうさく監督の「東京ゾンビ外伝」は、原作者自身によるリメイク。
 真利子哲也監督の「アブコヤワ」は、製作費の百万円全額で宝くじを購入し(3,333枚で、おつりが百円)、その顛末を追うドキュメンタリー。

 さて、その内容がどれだけ無茶だったかというと、はっきりいってどれもショボかった。つまらん。笑えん。どこが無茶だ。
 いや、「おばあちゃんキス」だけは面白かった。デビット・リンチを彷彿とさせ、「おばあちゃん同士のキス」をギャグとして撮っているのに、しわくちゃの赤い唇のアップにエロチシズムが感じられた。だが、いやらしくない。しかも、おばあちゃん同士の同性愛を終始コミカルに撮りつつも、「年寄りを見世物にする」という見下した視線がない。おばあちゃん同士の同性愛と聞けば、普通は「うわぁ・・・・・・」と引いてしまうのに、そう思わせない可愛さを持つ。これ、ジョン・ウォーターズ監督の『ピンク・フラミンゴ』に近い。井口昇監督だからこそ作り得た作品だと思う。他の監督だったら、もっと下世話になっていただろう。
 ただし、無茶な内容かというと、全然無茶ではない。年寄りの同性愛、別に変だと思わないもん。私が変なのか? あ、でも、よくこの内容に承諾して出演したなぁ、とおばあちゃん役者3人には無茶魂を感じた。

 他の3作はなぁ・・・・・・この世には既に『ジャッカス・ザ・ムービー 日本特別版』や『jackass number two』、『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』みたいな無茶なものがあるのに、こんなものを無茶といえるのだろうか? 
 まあ、製作費百万円という制限はあるから、凄い無茶なことはできないのかもしれない。無茶といっても、あくまでも普通の劇場で上映できる程度の無茶さであって、秘密上映会でも開かなきゃ上映できない無茶な作品では駄目だ。娯楽的である必要もある。
 じゃあ『そんな無茶な!』が娯楽的だったかというと、全くそうは思わない。ジャッカス軍団なら、ボラットさんなら、百万円以内かつ上映できる範囲ギリギリでもっと無茶なものを撮ったと思う。しかも場内大爆笑のものを。

 4作全てにいえることなんだけど、「この企画、ダウンタウンの松っちゃんに撮らせたら良かったんじゃ?」と思えてしまう。例えば「ガキの使い」でのバツゲームなんかと『そんな無茶な!』のレベルは似たり寄ったりだ。松本人志監督の『大日本人』は駄作だけど、それよりもつまらないのが『そんな無茶な!』。
 「彼女が歌う理由」なんて、正に『大日本人』の超劣化版だ。思い付きだけのアイデアで撮ったもんだからオチを考えてなかったのか、全体のつまらなさをさらに上回る劇的につまらないオチが強引に付く。そもそも全裸歌手って、面白いか? 『ピンク・フラミンゴ』を見習い、せめて肛門歌手くらいは用意しないと。
 「おばあちゃんキス」は・・・・・・いいや。監督としては、井口昇監督の方が松本人志監督より才能あるし。
 「東京ゾンビ外伝」は、いらんだろ。こんなもん見せられてもな。原作はさて置いて、本家『東京ゾンビ』を観てない人には、面白さが全く伝わってこない。つか、本家『東京ゾンビ』の方が無茶だろ。哀川翔さんに落ち武者みたいなハゲ頭を演じさせてんだから。しかもハゲヅラを違和感なく見せるために、ヅラの境目にCGまで使って。
 「アブコヤワ」は、百万円分の宝くじで1億円を当てるのが当初の目的だったのが、見事に失敗し、映画的に非常につまらない展開となったので、最後には破れかぶれの特攻オチを持ってきている。それについては、「お前、真似できるか?」といわれれば、「いや、無理です」と素直に謝ってしまう。が、こんなの、名前を売りたいお笑い芸人に頼めばやってくれるんじゃないか? 「ガキの使い」のバツゲームでできそうじゃないか? 昔の「進め!電波少年」なんかもっと無茶やりそうだし。それを映画と称されてもね。

 『大日本人』は映画通にはボロクソに貶されたけど、『そんな無茶な!』が映画通にボロクソに貶されているのは殆ど見ない。映画通は映画人には優しいようだ。どう考えても『そんな無茶な!』は『大日本人』よりつまらないのに。
 最近のTV映画な駄目日本映画を蹴散らしたい、という思いで作られた『そんな無茶な!』の方がTV的になってしまうとは。TVを見下すのもよくないよね。
 映画祭のクロージングには、向いてなかったなぁ。
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プロフィール

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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