--------

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2008-09-14

『What is it?』は正に何じゃこりゃ!?

 カナザワ映画祭のクリスピン・グローヴァーさんのビッグ・スライド・ショウを観た。
 ビッグ・スライド・ショウ自体は、まあ、何というか、グローヴァーさんがいかに面白い人であるかがよーくわかるショウだった。正直、意味がわからん内容だったが、非常に面白かった。つか、面白いか面白くないか、それだけしか判断基準がない。
 映画の『What is it?』も、これまた噂に違わぬとんでもない映画だった。題名通り、本当に「何これ!?」としかいいようがない。ダウン症の人々の愛憎劇とカタツムリの物語。

 ダウン症といったら、『八日目』を真っ先に思い付く善良な映画ファンである私にとっては、とんでもなく刺激的なアウトサイダーアートだった。いうなれば『八日目』を下世話な方向にフルスロットルでかっ飛ばして、デビット・リンチ監督的味わいを大さじどころかちゃんこ鍋で山盛りに加えたような映画だ。
 前にも書いたけどアレハンドロ・ホドロフスキー監督やリンチ監督の前衛さと、グラインドハウス的というかドライブイン・シアター的というか、とんでもなくやっすい仕上がりが前衛さと伴って妙な不気味さというか不安を駆り立てる。
 選曲センスや音楽の使い方は殆どリンチ監督だった。ミュージシャンは、アントン・ラヴェイさんだった。あと、チャールズ・マンソンさんとか。ラヴェイさんって、詳しくは知らないけど、悪魔教か何かをやりつつ音楽活動もしてた人だったような。オルガンの変なCDがあったの知ってるんだけど、『What is it?』のエンドクレジットに流れてたのがそれなのかな? マンソンさんは、マンソン・ファミリーのマンソンさんか? シャロン・テートを殺し、ヘルター・スケルターを目論んだ、あの。はっきりいって、音楽的には最高にカッコイイ映画だ。どれだけ差別的な内容の音楽だとしても、魅力的であることは否定できんだろ。選曲したのはグローヴァーさん自身のようだ。サントラがあれば迷わず買ったのになぁ。
 
 映画上映の後に行われた質疑応答で、グローヴァーさんは、影響を受けた好きな監督はルイス・ブニュエル監督、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督、ヴェルナー・ヘルツォーク監督、スタンリー・キューブリック監督の4人といっていた。他にも色々といるけど、主なのはその4人。なるほど、『What is it?』を観ると、ブニュエル監督とヘルツォーク監督は納得できる。残りの2人は、『What is it?』だけではまだわからないね。とりあえず、ヘルツォーク監督の『小人の饗宴』を思い出しはしたから、ヘルツォーク監督的、とはいえるかもしれなかった。「『小人の饗宴』は好きですか?」と質問したかったけど、質問が打ち切られたから無理だった。
 他に、「この妙な味わいは、狙ったものなのか、止むに止まれぬ創作意欲がそうさせたのか、どっちなんですか? タランティーノ監督なんかは、『グラインドハウス』みたいに、ある観客層を狙って作ってますけど、同じように観客層を想定しましたか?」というのも質問してみたかったけど、グローヴァーさんが、

観客にこう思ってほしい、とかは考えていない。しかし、『何だこれは?』と思わせたい、とは思って作った。昨今、観終わってから『今観たのは何だったんだ?』と思ってしまうような刺激的な映画が少ない。だから、『これは何か意味するのか?』と自問自答したくなるような映画を作りたかった

といっていたので、まあ、いいや。
 された質問の中で面白かったのは、「グローヴァーさんは髪フェチなんですか?」というやつ。

別に髪フェチではないけど、『チャーリーズ・エンジェル』の髪フェチの敵を演じたから、無意識で『It is fine! Everything is Fine.』にも影響を与えているかも

と答えていた。『It is Fine! Everything is Fine.』は、『チャーリーズ・エンジェル』の主演料で作った映画だから、

バカ映画に出た罪滅ぼしに、お金を有効利用しようと思ったかも

て感じのこともいっていた。

 さて、本当に面白かったけど、前述したように類型的でもあり、そこが評価の分かれるところだ。リンチ監督やホドロフスキー監督、またはグローヴァーさんが好んでいるブニュエル監督やヘルツォーク監督が好きなら、まず間違いなく好きになる映画。だからこそ、そこを狙ったのかどうかが気になった。まあ、狙っていたとしても、評価が著しく下がることはないんだけど。
 サムシング・ウィアードというアメリカのビデオレーベルがある。名前からすぐにわかるように、ハーシェル・ゴードン・ルイス監督の『サムシング・ウィアード』から採られたレーベル名だ。『What is it?』がそこに混ざってても全く違和感がない。サムシング・ウィアードの予告編集を観てみればいい。何となく似ているものがいくつも見つかるだろう。ちなみにその予告編集はDVDで発売されていて、パッケージの裏には、「モンスターや、ヌードやゴリラや暴力やレスラーが含まれております」と注意書きが書かれている。そんな注意されたら逆に観たくなっちゃうよ! 『What is it?』にも暴力とヌードが含まれているし、障害者が主な登場人物であることから、間違いなくエクスプロイテーションな映画で、狙ったとしか思えないわけですよ。しかし、だからこそ、「メジャーな俳優であるグローヴァーさんがなにゆえに?」が疑問になるわけ。そこを考えると、止むに止まれぬ創作意欲が『What is it?』や『It is Fine! Everything is Fine.』をあんな映画にさせたと考えるのが素直かな……

 他にも色んなレーベルから激安映画の予告編集DVDは発売されていて(どれも輸入するしかないけど)、グラインドハウスがあった42丁目の名前を採った『42nd Street Forever』という予告編集シリーズが発売されているので(輸入するしかないけど)、色々観てみましょう。『子連れ狼/三途の川の乳母車』や『猟奇性犯罪秘録』や『ズコバコドッピュン早漏星人』やゴダール監督の『ウィークエンド』なんかが渾然一体となってりる異様な世界ですから。
 そして、そーゆー異様な世界の映画は、異様ゆえになかなか色褪せないどころか時と共に異様さを増すので、『What is it?』も、10年経とうが50年経とうが、絶対に色褪せないだろう。その評価基準は余りにも世間一般と異なるけど
スポンサーサイト

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

tag : カナザワ映画祭 クリスピン・グローヴァー

comment

管理者にだけメッセージを送る

プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

最近の記事
プルダウンリスト
プルダウンタグリスト
ブログ内検索
ブログ全記事表示

全ての記事を表示する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。