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2008-08-21

『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』は大人向け

 『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』を観た。素晴らしく下らない映画だった。もちろん褒め言葉。徹頭徹尾で下らない。尻尾の先までぎっしりと下らないが詰まっている。下らない映画好きにはたまらない1本だろう。しかし、そうでない――『ザ・マジックアワー』で笑い楽しめるような――人々には耐えられない1本でもある。
 しかし、怪獣映画としての愛情に溢れた、意外にちゃんとしている映画だ。

 出だしから下らない。サミットの場面では各国首脳が集まっていて、かくし芸大会レベルのそっくりさんものまね大会が始まる。日本の首相は、福田さんでなく、安倍さんだ。ついでに小泉さんも出る。演じるのはザ・ニュースペーパーの2人。安倍ならぬ伊倍首相は、発言を求められると腹痛になり、トイレへ駆け込む。フランスのサルコジ大統領みたいな大統領は、どんな時にもナンパを忘れない。微妙にずれているタイムリーな時事ネタが細々と盛り込まれている。
 怪獣ギララが現れたら、各国が体面を競って退治作戦を考える。イタリアが考えたら「ローマ魂作戦」、ロシアが考えたら「ポロニウム毒殺作戦」など、これまた細々としたネタが盛り込まれている。作戦内容は、落とし穴に落とすとか、踊らすとか、怪獣映画らしい作戦ばっかで良し。
 結局、各国が考えた作戦は役に立たず、小泉ならぬ大泉元首相が登場するんだけど、それは実は北の某国の独裁者の変装で、テポドンでギララを退治し、世界の独裁者として君臨しようと企んでいることが発覚。この独裁者は、ちゃんとキレイどころの女性部下をはべらしている。

 こーゆー小ネタ、さすがは河崎実監督といえる。『日本以外全部沈没』同様に、公開時期を狙った通りに合わせられたのはお見事。邦画はもっと時事ネタをタイミング合わせて上映できるようになった方がいいね。『クライマーズ・ハイ』なんて、今さらすぎてどうでも良かったもん。男達の戦いっつっても、暑苦しいだけで緊迫感なし。河崎監督を見習えといいたい。
 
 さて、結局、ギララには核ミサイルも効かないことが判明し、なす術なく地上(主に日本ばかり)をギララに蹂躙されるままになる。しかし、人類滅亡かと絶望した時、タケ魔人なる古代から信じられてきた守り神が復活し、ギララを退治する。
 タケ魔人は……ビートたけしさんだ。タケ魔人の彫像では、消火器を持っている。ギララを退治する前にフライデー襲撃しそうだよ! それがわかる観客って、完全にオッサンしかいないよ!
 タケ魔人が登場する前には、タケ魔人信仰のある村の村人が祈り歌い踊る場面があって、その歌が、「ネチコマ! ネチコマ!」といいながら股間付近で両手をVの字型に……ってたけしさんの持ちネタのコマネチだよ! この祈りの場面が本当に下らない(褒め言葉です)。主演の加藤夏希さんも一心不乱に「ネチコマ! ネチコマ!」てやってたなぁ。羞恥プレイだ
 オッサン以上の年齢層にしかわからないネタばっか。オッサン以上は笑えるだろう。でも。

 怪獣映画は子供向けだと思うのだ。別に「子供向け」と小馬鹿にしたいんでなく、子供楽しめてナンボでしょ。河崎監督は、昔ながらの怪獣映画を、と考えたんだろうけど、それならもっと別の攻め方があったような。いや、それを動物三部作(『いかレスラー』、『コアラ課長』、『かにゴールキーパー』)を撮った河崎監督に求めるのは大間違いではあるけどさ。ただ、『地球防衛少女イコちゃん』はもっと正攻法だった(いや、そうでもないか)。『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』は、ギャグに偏りすぎているため、原典である『宇宙怪獣ギララ』よりも劣っている。『ウルトラマン』のハヤタ隊員である黒部進さんや、ウルトラマンのスーツアクターである古谷敏さんが出演していて、河崎監督の愛情はちゃんとわかるだけに、もったいないと思えた。
 というか、そもそも『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』は、単品で全国上映されるような映画じゃないだろう。『日本以外全部沈没』みたいに、何か関連する大作があって、そのオマケに上映されるとか、同時上映とか、そんな形の上映にすべきだった。関連しているのは洞爺湖サミットだけ。注目を浴びるようで浴びない。そんな売り方をした映画会社も悪い。だからか、本当ならもっとやりすぎの感があってもいいのに、「意外にちゃんとしている」としか思えない。タケ魔人の存在も盛り上がらない。今のサミットは環境問題がテーマになっているんだから、もっとそっちに関わる展開を考えるべきだった。そうでないと、今作る意味が何もない。洞爺湖サミット自体、ちっとも印象に残らないイベントだったんだし、『ギララの復讐/洞爺湖サミット危機一発』も即座に忘れ去られてしまうよ。
 あと、デフ・レパードならぬデブパレードってバンドの主題歌、あれいらんわ。怪獣映画なら怪獣映画らしい音楽で締めてほしかった。ちっとも好きでない『クローバーフィールド』でも、エンディングテーマだけは素晴らしかった。何を作りたかったのか凄くわかり易い曲だった。

 志が高いようで低い。いつもながらの河崎監督作品なので、私のケチの付け方は間違っている。それでももっと面白くできた余地がたくさんあるので、もったいないと思う。その「余地」は、河崎監督の次作に持ち越しか。

 どうでもいいけど、「危機一」じゃないのね。
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tag : ギララの逆襲

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ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
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映画大好き。
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生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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