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2007-10-21

レディオヘッドの新作『In Rainbows』は凄い!

 既に世界各地で話題になっているレディオヘッドの新作『In Rainbows』を先々週に買い、聴き続けて幾数日、未だに本作をどう表現していいかわからないでいる。無論、駄作なわけがない。凄くいい。凄まじく興奮する。とんでもなく感動する。しかし、やっぱりよくわからない……考えれば考えるほど、困惑してしまう。

 知らない人には何のことかわからないだろうから一応説明すると、天下のレディオヘッドの完全新作は、リリース形態が公式HPからのダウンロード販売のみなのだ。
 しかも、値段が決まっていない。つまり、タダでもOKというとんでもなさ。
 実際に公式HPに行き、確認すればわかる。

 「ENTER」→「CONTINUE」→で購入ページに移る。
 「DOWNLOAD」の「ORDER」をクリックする。
 「this item has been added to your basket」(この商品を買い物かごに加えました)とポップアップが現れるので、「OK」をクリック。
 画面下の「VIEW BASKET」をクリック。
 現在の買い物かごの内容が表示される。金額入力欄の右横に「?」マークがあるので、それをクリック。すると、
 「IT’S UP TO YOU」(あなた次第です)と表示される。さらに「?」マークをクリック。すると、
 「NO REALLY, IT’S UP TO YOU」(いやマジで、あなた次第なんです)と表示される。

 つまり、購入しに来たはいいが、金額欄が空白になってて「え? いくらなの?」と戸惑った客が、ヘルプ機能かと思って「?」マークをクリックすると、「価値はあなたが決めて」と宣言されるわけ。
 購入者が勝手に決めていいんだからタダでもいいってことだ。実際、私はタダで手に入れてしまった。レディオヘッドの皆様、申し訳ありませんでした。まさか本当にタダでもOKになるとは思わなかったんです。その寛大さ、真におみそれしました。その後、ちゃんとお金を払って再購入しましたので、許して下さい(6ポンド(約1400円)支払った)。

 今までにも現在のレコード会社の流通形態に疑問を呈するアーティストや、iTunes Store専売という形態を取るアーティストはいたけど、影響力の大きな超大物アーティストが完全新作を公式HPからのダウンロード専売にした上に価格を購入者に委ねたってのは他に例がないんじゃなかろうか。
 時代遅れになりかかっているレディオヘッドの話題性作り、とヒネた見方はできる。来年にはCDでも販売するらしいので、とりあえず先に既存の流通ルートを使わず丸儲け、て話もある。タダで貰うことはできるけど、大半のファンはちゃんとお金を支払うと信じているのだろう。そしてそれは、それだけ価値あるものを創ったという自負の表れだ。
 実際、作品は傑作だった。

 全10曲。MP3で、音質はiTunes Storeより上の160kbps、当然DRMフリー、配布形態ZIPで48.3MB。CDより音質は落ちるし、アートワークはないし、ライナーノーツだってない。楽曲の良さだけで勝負だ。
 1曲目はグライムっぽい。以前からトム・ヨークさんはグライム好きを公言してたから、予想通りといえば予想通り。ビョークさんの『Volta』の「Earth Intruders」より全然いい。ちょっとアークティック・モンキーズが近い感じ。2曲目は『ザ・ベンズ』以来と思える、ロックらしいロック。凄く踊れる。ギターリフがディープ・パープルっぽいけど、U2の『How To Dismantle An Atomic Bomb』の「Vertigo」の感じに似てる。その他も、『OKコンピュータ』みたいにレイヤーを重ねまくった曲、『KID A』みたいなエレクトロニカっぽい曲、『ヘイル・トゥ・ザ・シーフ』みたいなジャズっぽい曲、今までの全てを注ぎ込んだ感じ。しかし、そのどれもが今まで以上に音の作りが向上している。人力ドラムンベースみたいな曲もある。最後の10曲目は、シネマティック・オーケストラみたいな、身震いする美しい曲。
 文句なし、望んだ通りで、望んだ以上のレディオヘッド新作だ。歴代最高かどうかは、本当はもう少し経って冷静になってみないとわからないけど、興奮気味の今なら、歴代最高と言い切れる。やっぱ最前線に現れたな、と思える最高の作品だ。けど。

 公式発表じゃないけど、一説に『In Rainbows』は既に120万枚を売り上げたという(ダウンロード販売だから「枚」という表現は不当か)。購入価格は平均4ポンドで、計12億円の売り上げだとか。ビルボードの記事では、「120万てのは誇張されてるけど、平均4ポンドは結構正しい」といってる。
参考サイト→GLOBAL MUSIC EXPLORER BARKS
参考サイト→Billboard.com

 オアシスもレディオヘッドを見習うとかいう話が出ている今、音楽を聴くという行為は完全に新しい時代に入ったんだと実感させられる。レコード会社のいいなりで受身だったリスナーは、やり方次第でもっと積極的に音楽に接することができるようになる。アーティストとの距離は近付いていくんだろう。でも、「盤」にこだわってダウンロード販売やP2Pなんかに興味を持てないでいたような私は、何となく寂しい気もする。年寄になったって証拠なんだろうな。
 七尾旅人の新作『911FANTASIA』でも、「盤はなくなっても音楽は生き続ける」と唄ってた。音楽は生き続ける……今から産まれて来る世代の頃には音楽はどうなっているんだろう。


↓文中に紹介した試聴可能なアーティストの作品(アマゾンでは洋盤に限り試聴可)
    
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プロフィール

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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