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2008-06-07

『ラスベガスをぶっつぶせ』をやっつけろ

 『ラスベガスをぶっつぶせ』を観た。
 実話が基となってるそうでございますが、実話作品に傑作は少ないのが定石でして、本作も定石からはみ出すことはできず、「ぶっつぶせ」という威勢の良さからは想像もできない貧相な映画でございました。つか、これは「ぶっつぶされる」話じゃないか!
 原題名は『21』で、それと全く違うものにするなら、どうせなら『突撃ラスベガス隊』とかそんなのにしろよ!
 いや、まあでも、「ぶっつぶせ」はぶっ潰す仮定に過ぎないわけだから、題名に嘘はない。ないけどさぁー、もっと痛快な物語を想像するじゃないすか。全然痛快じゃなかったんだもん。

 いくら素材が美味しくても、その調理が下手なら、出来る料理は不味いものにしかならない。本作はその典型。
 細かい点を挙げてゆくと、まず編集が駄目。盛り上がる場面でのカットの切り替わり、いちいっち「ボッ」て効果音入れなくてもいいだろ。うるさいよ。ジャンプカットもいらないし。
 物語は、結末部分から始まるんだけど、それはサスペンスの常套手段。つまり、本作はサスペンス要素も持ち合わせている。いるが、サスペンス要素を上手く活かせてない。劇中、映画『レインマン』に言及する場面があるけど、本作はその『レインマン』のラスベガス場面だけを2時間に引き伸ばした程度の薄味映画だ。
 最後の顛末――逃走劇&どんでん返し――は完全になくても良かった。逃げる必要ないんだもん。盛り上げるためだけの、全く意味のない展開。あそこで本当に「ぶっつぶせ」があるなら良かったのに。教授もラスベガスも共に騙すような結末だったら痛快だったのに。実話にあの展開はなかったと思うんだけど(原作を読んでないので知らない)、どんでん返しを使うなら、最後は痛快な展開にすべきでしょ。『オーシャンズ』シリーズみたいになるけど。
 主人公以外、ムチャクチャ人物設定が薄いのも悪い。いてもいなくてもいいような、単なる背景画みたいな人ばっか。つか、主人公自体、うっすいキャラだし……考えたら、主人公は天才て設定だけど、その割には行動経済学的に馬鹿だよね。そう、それが本作の最大の欠点。本当に冷静で思慮深けりゃ、誰も困らなかったろう。『賭博黙示録カイジ』を見習えってんだ。

 結局のところ本作は、ラスベガスを舞台にしただけの、うっすい青春ものだ。ありきたりの――挫折に成功、恋愛と友情、そして変身願望の――物語だ。そうそう、どのような過程で主人公の恋愛展開が発生したのか意味不明だった。下手な恋愛ゲーム以下のフラグ立てだぞ、あれ。最初は彼女に拒まれてたのに、気付いたら相思相愛になってる。観てて驚いた。居眠りして、いくつか場面を観逃したのかと思った。
 戦略的なギャンブルをモチーフにした物語なのに、構成は凄いテキトー。「ラスベガスをぶっつぶせ」という刺激的な題名に惹かれた人は、まず間違いなくガッカリするので、気を付けよう。

 良かった点は……BGMが好きなアーティストばっかだった……くらいかなぁ。
 オープニングからMGMTの「Time To Pretend」で始まるから、その時点では「お、これはかなり好きそうな映画かも」とワクワクしたんだけど。
 他のアーティストは、覚えている限りでは、LCDサウンドシステムローリング・ストーンズ(のソウルワックスリミックスの曲)、アモン・トビンジャンキーXLアンクルマーク・ロンソンブロードキャスト、と豪華。今の流行の傾向をちゃんと押さえている。KITSUNEDFAの中間くらいの音楽性。
 好きな人は大好きじゃなかろうかと。これくらいしか良い点が思い付かん。

 本作にがっかりした人は、テリー・ギリアム監督、ジョニー・デップ主演の『ラスベガスをやっつけろ』を観ましょう。人によっては、もっとガッカリするかもしれないけど、本作の数十倍は凄いから(良くも悪くも)。
 
 ついでに、MGMTの曲が聴けるリンクを。

MySpace→MGMT

 劇中に使われている「Time To Pretend」もフル試聴できる。シンセによるイントロが印象的な名曲なので、聴いてみましょう。
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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

tag : ラスベガスをぶっつぶせ

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ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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