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2007-12-30

レディオヘッド『イン/レインボウズ』

 もう既に正月休みに入っているので、昨日も遅くまで遊び歩き。ご贔屓にしているクラブや呑み屋で。まあそれはいいとして、遂に買いました、レディオヘッドの『イン/レインボウズ』!

 内容的には既にダウンロード版を持っているので、別に何も感想はないのですが、音質! 当たり前のこととはいえ、音質が良いのには感動しました。ダウンロード版と大違い。低音が良く出ている。
 あと、アートワーク。いつも通りのスタンリー・ダンウッドさんが担当しています。公式サイトで表示されてたのと同様のもの。インクをガラスに叩き付けたようなペインティングで、7色のインクが弾けたその様は、火山の噴火か宇宙のビッグバンのよう。
 また、パッケージングが凝っていて、プラスチックのケースを使っていません。既に発表されているCMでわかっていましたが、「ケースが欲しかったら自分で作って」とケース用のシールが入ってます。シールをケースに貼って自分でデザインできる、というやり方は既にベックさんが試みていますが、レディオヘッドはその一歩先へ進みました。
 やはりCD版の方がいい。
 となると、ダウンロード版は何だったんだ、と思わざるをえません。実際、今回のダウンロード版については様々な批判があります。大まかに分類すると次の3種類です。
 
 ・単なる金儲け
 ・実験とはいうけど、レディオヘッドみたいなビッグネームでなきゃできないこと
 ・偽善的

 いいたいことはよくわかります。私も概ね同意できます。できますが、それでもやった価値はあると思います。何といっても、新しい試みにはワクワクするじゃないですか。
 何のために自分たちが忌み嫌っている資源の無駄遣いをして盤を出すのか、という批判をする人はいますが、山ほどファンを抱えた歌手である以上、作品を発表する方法が他にないからでしょう。音質を上げたダウンロード版でいーじゃないか、という人もいますが、世界中の誰もがネット環境を持っているわけではありませんし、持っていてもダイアルアップの人は1MBのデータをダウンロードするだけでも時間がかかりまくりです。様々なファンのことを考えれば、盤で出すのは最も妥当な方法です。
 となると当然出てくる批判は、盤で出すくらいなら最初からダウンロード版なんていらないじゃないか、です。これはその通りなんですが、レディオヘッド的にはワクワク感を優先したのじゃないでしょうかね。長年やっててマンネリもあるでしょうから、刺激が必要なんでしょう。
 刺激的であったという意味では、普段レディオヘッドを聴かない層にも届いた、というのがあります。クレジットカードを持ってない、持っててもサイトで使えるのを持ってない、そんな人を無視したダウンロード販売なんて駄目じゃないか、という批判もありますが、いやいや、「タダでも購入」できるんですから、あとは少しの英語との格闘で問題なしです。しかしその「タダで購入」が悪いと批判するアーティストもいます。マニックスやリリー・アレンさんなど。音楽業界を衰退させる、とか、傲慢だ、とか。

 ダウンロード販売したからって、音楽業界は衰退しません。マニックスは馬鹿ですねぇ。例えば、P2PのせいでCDの売り上げが激減したとかいいますけど、実際はそんなことありません。CDの売り上げが下がっているのは事実ですが、それがP2Pのせいである事実はどこにもありません。むしろ、タダで入手できることで色んな音楽に手が届くのはいいことではないでしょうか? 利権を貪るクソ共のせいで簡単に音楽に手が伸びない状況よりは何億倍もいいことです。
 正直、盤は値段が高い。私みたいに月に少なくても十枚は買う者は、軽く2万円の出費です。音楽業界が衰退ったって、こんなに暴利を貪っているのに? というのが正直な気持ちです。これでは、お金をあまり持っていない子供とか、好きな音楽を聴くこともできません。ただでさえお金はあっても聴きたいものが売ってない状況なんですから、ダウンロード販売は1つの選択肢としてあるべきでしょう。
 店に行っても、あまり有名でないアーティストの古い作品は置いてないのに、違法ダウンロードでなら流通している、ということはある筈です。売ってなくて入手できないものが違法ダウンロードでしか入手できないなら、違法ダウンロードで入手したっていいと思います。無論、著作権とか法律的に誤っていることはわかっています。いますが、お金が動く損得で考えるなら、
 「CDが売ってなくて買えなかった=音楽業界に収益はなし」
 「違法ダウンロードで入手した=音楽業界に収益なし」
と、どちらにせよ音楽業界にお金は入らないんだから、違法ダウンロードしたって音楽業界は何の損益もないじゃないか、ということです。だって、売る気がないんですもん。そんな状況なら、ユーザーの選択肢として違法ダウンロードがあっても仕方ないことだと思うのです。
 音楽業界の衰退を心配するのなら、盤の値段をもっと安くし、アーカイブを充実させるしかないでしょう。そしてそれには店の面積など物理的な限界があるので、嫌でもダウンロード販売に移行するしかありません。さらにそのダウンロード販売が高額だったり制限付であれば、違法ダウンロードへユーザーは流れます。音楽業界の衰退は、ただ単にユーザーを無視したやり方をしているからに過ぎません。
 無料ダウンロードて方法を採らなくても、P2Pで違法コピーが出回ることはわかっています。コピー・データが音質劣化版であることも多々あります。それならば最初からアーティスト自身で、多少は音質が劣化していてもダウンロード販売をすることに何の問題もありません。違法コピーもさることながら、正式な販売前になぜか流出する管理上の問題もあります。自由価格のダウンロード販売がそれら問題を解決する方策とはなりませんが、今まで通りが最善であることもないのです。マニックスのような考え方は、変わることを恐れているだけにしか聞こえません。
 リリー・アレンさんが他人に「傲慢だ」と批判するなんて、自身が歌っている内容を考えればギャグとしか思えませんが、レディオヘッドくらいのアーティストは傲慢でナンボだと思います。傲慢でなければ、色々と雁字搦めになって前進できないでしょう。それに、傲慢になれるだけのものを作ってきたのですから、レディオヘッドなら傲慢でもいいのです。リリー・アレンさんはまだ謙虚でいてもらわないと困りますが。
 音楽業界を衰退させるか傲慢なのかわからないくらい無茶なリリース方法を採ったのでは、プリンスさんがいます。『Planet Earth』を日曜版の新聞にフリーCDとしてリリースしましたから。レディオヘッドと同様、後に流通盤を出しましたが。試みとしては、レディオヘッドよりもプリンスさんの方が面白いですね。リリース方法を聞いたら笑っちゃいますもん。

 私はダウンロード販売に関しては概ね好意的です。ただ、私のようにCD版も買う者にしたら、ダウンロード版の自由価格には今さら少しだけ疑問は残ります。
 例えば、単なる自由価格でなく、「0~3£まで」と価格制限を設けるとかしても良かったんじゃないでしょうか。慣れない自由は、混乱を生むだけです。実験とはいえ、そこにはルールがあっても良かったと思うのです。まずは「小さいことからコツコツと」です。
 また、盤も買う人向けに、1£でも払った人には割引きチケットみたいなものを出すとか。CD版を聴いてしまうと、もうダウンロード版を聴くことないですもん。今ではダウンロード版が「お試し版」としか思えません。それだけ音質が違います。ダウンロード版を正規のルートで入手し(ちゃんと購入し)、かつ盤も買ったファンは、ただ損をしただけという事実は残ります。まあ、最初からCD版を買うこと決めているなら、ダウンロード版に払う金額を少なくすりゃいーだけ、ではありますが。
 レディオヘッドにしても批判は予想済な筈でしょう。いきなり最初から「たった1つの冴えたやり方」ができるわけありません。
 
 未だ明確な数字が公式発表されてないので、ダウンロード販売の様々な数字はわかりませんが、ダウンロード販売でいくらかでも支払ったのは4割、タダで入手したのが6割だそうです。その上にP2Pで入手した人も大勢いますから、実際の販売数はどんなものになったか不明です。ですが、それでもレディオヘッドが普通にCDで出す印税より大儲けしたのは間違いない。CD版はどれだけ売れますかね。
 販売時期のせいでUKの今年のブリット・アウォードには入らないでしょうが、何にしろ今年の音楽関連では最も話題になった出来事でした。レディオヘッドのぶち上げたお祭り騒ぎに参加できたのも良かった。量販店に行って、ただお金を払って買うより、刺激的でした。ただ、ここまでやったレディオヘッドの「次」はどんなものになるのでしょうか。「次」が動くのはまだ先でしょうけど、今から楽しみです。
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テーマ : 音楽のある生活
ジャンル : 音楽

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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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