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2011-10-04

<カナザワ映画祭2011 フィルマゲドンⅡ>が終わって

 <カナザワ映画祭2011 フィルマゲドンⅡ>が終わって、のんびりと感想文を作っていたら、もう10月です。半袖では寒くなってきました。近頃は<カナザワ映画祭>が終わると夏が終わり、という感じです。
 映画祭の期間は、あっという間の1週間であり、とても充実した1週間でした。『カランバ』で始まり、『カタストロフ 世界の大惨事』で終わる。人類滅亡を示唆して。「フィルマゲドン」て感じです。意気揚々と来た観客を意気消沈させて帰らせるというか、行きはよいよい帰りは恐い映画祭というか。そういえば、『この子の七つのお祝に』が来月ようやくDVD化されるそうです。増村保造監督による、トラウマ映画。下手なホラー映画より恐い! これもいつか<カナザワ映画祭>で観たい!

 <カナザワ映画祭>は、開幕はいつも賑やかです。初日の野外上映、続く爆音上映期間。イベントらしい熱気に包まれています。それに比べて閉幕はいつもさり気なすぎ。「え? これで終わり?」と驚く程に。県外客の殆どがおらず、観客数が少ないとはいえ、何か挨拶みたいなものがあっても良いのじゃないか、と思っていたものです。
 そしたら今年は違いました。5周年を記念して、最後にシンポジウム。柳下毅一郎さんと藤岡紫浪をお呼びし、かなざわ映画の会代表の小野寺生哉さんと3名で<カナザワ映画祭>を振り返ってもらうわけです。これは豪華!
 そんな絶対に楽しめるに違いないシンポジウムが、入場無料! シネモンドに入りきらないくらいの観客数が詰掛けるに違いない! 大丈夫なのか!? 心配になったので、前日に「明日のシンポジウムは整理券みたいなものを配るのでしょうか?」とシネモンドの方に訊いてみました。配るなら朝イチで貰いに行かねばなりません。ところが、「配らない」と返答が。え、でも、整理券がないなら、行列に並ばないと入場できないわけで、『カタストロフ』を観終えた後で行列に並ぶのでは遅すぎるような気がするから、『カタストロフ』の鑑賞を諦めなければならず、しかし鑑賞券はあと1枚残っているので『カタストロフ』は観たい……と思っていると、「行列なんて出来ないと思います。たぶん大して人は来ないと思いますから、大丈夫ですよ」とシネモンドの方が仰いました。ええー、それは甘いんじゃないのぉ? 柳下さんも出席するってのにぃ?
 いやー、実際、満席に満たない観客数でした(ほぼ満席ではあったので、通常なら大盛況といえるけど)。県外客の殆どは帰ってますし、<カナザワ映画祭>そのものが好きな県内(か北陸三県の)客くらいしか集まらなかったのでしょう。

 シンポジウムは、<カナザワ映画祭>の舞台裏を垣間見ることが出来、面白かったです。とりあえず御三方の話を要約すると、柳下さんと藤岡さんが酷い目に遭ったということのようです。小野寺さんは、不可能を可能にするのが好きな大物なのですが、それを実行するために頑張るスタッフの方々がいつも大変だ、ということらしいです。

 たとえば、クリスピン・グローヴァーさんの特殊上映。
 グローヴァーさんの「It」シリーズは、作品は自主制作で、上映は自主上映が基本。上映時にはグローヴァーさんの朗読会がセットになっています。フィルムだけの貸し出しはありません。それがたとえ字幕を付ける作業のためといっても。
 大変なのは字幕を付ける柳下さん。グローヴァーさんから映像なしの音声とスクリプトしか提供されなかったので、ちゃんとした字幕の作成が困難。しかも、グローヴァーさんの手違いで、音声が全体の半分くらいしかなかった。再要求して送られて来たら、また同じく半分。
 なぜそこまでグローヴァーさんが頑なかというと、他国の上映会で映像が流出したからだそうです。最初の頃は事前にDVDで提供していたのですが、そのDVD内容がネットに流出する事件が発生したため、流出を恐れたグローヴァーさんは音声しか提供しなくなったそうです。
 柳下さんは、何やかんやで、金沢市に向かう新幹線の中で字幕を何とか完成させました。しかし仕事はそれだけではありません。朗読会の字幕も担当しているからです。字幕を映像に合わせる作業は、柳下さんがリアルタイムで行っていました。
 グローヴァーさんはとても良い方なのですが、大変だった、と。

 たとえば、『シェラ・デ・コブレの幽霊』の野外上映。
 字幕付き野外上映は、快挙として記憶されていますが、その裏で大変だったのが、柳下さん。字幕を付けて上映することは開催の数ヶ月前に決まっていたのに、開催日の直前になっても字幕が出来上がっておらず、客として参加する予定だった柳下さんに救援依頼が出されました。また金沢市に向かう新幹線の中で字幕を完成。金沢市に到着すると今度は、完成した字幕を映像に合わせる作業があり、作業完了が上映開始の30分前
 間に合ったー、と上映開始しようとしたら映写機トラブル発生。何だかんだあってシネモンドの映写機を野外会場まで運んできて、やっと上映開始できたら今度は、フィルムが裏表逆。21世紀美術館で試写した際はちゃんと上映できたそうですが、フィルムを巻き戻す際に逆巻きしたそうです。
 ちゃんと上映されるまでに2時間くらい待たされましたが……裏話を知ると、奇跡のような野外上映だったようですね。
 
 たとえば、駅前シネマにて開催された渡辺文樹監督の特集上映。
 この件についての苦労話は、「駅前シネマニュース On Web」に該当する内容のものがあり、詳しく説明されています。シンポジウムで話された内容も同じものでした。
 駅前シネマニュース On Web→商品としての日本映画論
 ついでに当ブログ記事も参照してもらえば→「駅前シネマニュース」を読む
 この大変な苦労のために、駅前シネマは<カナザワ映画祭>と係わらないことに決めたそうです。無責任な私は、駅前シネマでのオールナイト上映や覆面上映が再び行われることを願っています。

 苦労ばかりのスタッフや関係者と異なり、小野寺さんは……あまり苦労されてない様子。というか、笑顔で酷いこというらしい。
 映画祭の思い出話も、殆どが「あまり記憶にないですねぇ」。特に一昨年の<カナザワ映画祭2009 新世界秩序サバイバルガイド>に関しては、「全く思い入れがない」。『ツァイトガイスト』シリーズなんて、「あれ、何なんですかねぇ。わけわかんなくて」と柳下さんに訊く始末。『人間革命』シリーズの上映には、某学会員の大量客を目論んでいたのに集客が悪く、「がっかりでしたよ」。野外覆面上映も、本当は『マッドマックス』を上映する筈だったのに、「ワーナーがケチだから」無理になったらしく、その代わりがなぜか『金日成のパレード』で、集まった300人近くの観客は、上映開始と共に少しずつ減り、最終的には50人くらいしか残っておらず、「もうあれで懲りた。公共の場で行う野外上映で冗談は通じないってわかった」。冗談だったの!?
 基本的に小野寺さんの作品選定は、自分が観たいものを選んでいるだけらしいですが、観たことないものを観られるのが嬉しくて選ぶこともあるそうです。子供みたいな感じです。昨年の『スクワーム』も知らずに選んでいましたね。
 こんな方が代表で大丈夫なのか、とも思いますが、実際はこんな方だから<カナザワ映画祭>は大丈夫なのでしょう。テキトーで雑多な感じ、細かいことを気にしない感じが<カナザワ映画祭>の良さです。
 小野寺さんの発言で最も記憶に残ったのは、作品間の時間について。柳下さんは、もうちょっと間隔を広げたら、と助言していました。食事もできないし、お客さんが大変だよ、と。しかし小野寺さんは違います。「いや、それだと作品本数が減るじゃないですか」
 観客を休ませることより、疲れさせてでも多くの作品を並べることを選ぶ漢、それが小野寺代表です。<カナザワ映画祭>は、小野寺さんの個性が全面に出ているから楽しいのだな、と実感しました。

 シンポジウムでは他にも良い話が聞けました。
 『シェラ・デ・コブレの幽霊』のソフト化が順調に進んでいるそうです。小野寺さんは、観られないから価値あるのにね、と台無しなこといってましたが。
 毎年思っていたことに、地元客の少なさがあります。県外客が7割くらいだそうです。だから来年からは地元に密着した映画祭を目指すそうです。今年にシンポジウムを最後に行ったのもその一環のようです。ちょっとサービスしてみた、と。飛び降り自殺する人の映像に「THE END」で映画祭を閉幕させちゃ駄目だろ、と柳下さんはツッコんでましたな。
 他にも色々と人物名や批判発言などが出ました(それをここで説明する気はなし。その場にいた者だけの楽しみだから)。1時間くらいがあっという間に過ぎました。最後に来年の映画祭に向けた抱負を小野寺さんが述べ、シンポジウムは終了。楽しかったです。

 さてさて、今年も何だかんだで本当にとても楽しかったです。
 最も良かった日のベスト3は、2日目、7日目、4日目。
 観た作品のベスト3は、『サディスト』(ムカつく顔が印象的)、『マンディンゴ』(そりゃあフライシャー監督だし)、『へんげ』(驚いた)。
 良かった音楽の作品のベスト3は、『カランバ』(サントラ出して!)、『ジェイコブス・ラダー』(サントラ持ってる)、『先生を流産させる会』(意外と!)。
 続けて観ると楽しいベスト3は、『マンディンゴ』→『夜と霧』(凹む!)、『ソドムの市』→『アンデスの聖餐』(食事!)、『マンソン悪魔の家族』→『サランドラ』→『ランボー』(田舎恐い!)。
 もちろん、どの日も楽しかったです。小野寺さんに振り回されているスタッフの方も何だかんだで楽しいから頑張っているのでしょう。お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。一応、サポーターとして1口だけですけど支援させていただきました。
 来年もまたよろしくお願いします。
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テーマ : 映画祭
ジャンル : 映画

tag : カナザワ映画祭

comment

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うらやましい

今年も行きたかったですよ~カナザワ。
カナザワ自体がホント好き。

で、陰気な話で申し訳ないのですが、
節電輪番制のこの夏に加え、母の入院、手術、再入院ときて、めっきり映画館への足が遠のいていますです。
DVDもdmm頼みですよ。
くすんくすん。

nasuさんへ

今年の<カナザワ映画祭>も良かったです。たぶん来年も開催されると思いますので、その時は是非参加して下さい。

陰気な話……陰気とは思いませんよ。大変な話、というだけです。家族や親しい人の出来事は、自分のこと以上に大変だったりします。私も知人に不幸があり、どうも、ブログ記事を作成する気力が湧かず……それが実は映画祭の前だったので、映画祭のことだけは記事にしよう、と思いまして(それでも遅々とした作成だけど)。
とはいえ、映画は最新作を映画館でしっかり観てます。飛び出す人喰い魚や飛び出すピタゴラスイッチ的大惨事とかは大笑いしました(それぞれ2回観ました)。気分転換は必要だと思います。ストレスで倒れる方が最近は多いですから、nasuさんも適度に遊んで心身を健やかに保ちましょう。
プロフィール

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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