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2007-12-13

本の威力

 全盲の女性宅に押し入り強盗があったとか。

産経ニュース→全盲女性宅に押し入り強盗

 とても卑劣な許し難い事件だ。犯人なんてさっさと殺されりゃいーのに。私は死刑賛成派です。死刑が野蛮? 野蛮で結構。死刑は法の名を騙った殺人って承知してますとも。それはいいとして、この事件で真っ先に思い起こしたのが、乙一さんの『暗いところで待ち合わせ』という小説。

 ある殺人事件の容疑者として警察から追われている主人公の青年は、一人暮らししている全盲の若い女性宅に忍び入り、部屋の片隅で息を潜めて隠れることにする。目が見えないんだから、音さえ立てなけりゃ、バレないだろう、と。確かに、これ以上の隠れ場所はない。それでも、最初は気のせいかと思っていたが、少しずつ、家の中に何か変化があるのに女性は気付く。例えば、食パンが1切れ減っているとか、そんな些細なことから。家の中に他人がいる――そんな恐怖感は、声を出すことも恐れさせる。悲鳴を上げたら襲われるんじゃないか。だから気付かないふりをして日々を過ごす。しかしある日、決定的な出来事が起こる。
 女性が棚の上にあるものを取ろうとした時、棚の中にある鍋が女性の頭上に落ちた。が、女性は無事だった。青年が咄嗟に鍋を掴んだから。そのことから女性は、隠れているのが何者かはわからないが、自分に害なす者でないことを感じ、青年の存在を受け入れる。
 互いに一言も喋らない、奇妙な同居生活が始まる。

 随分と前に読んだきりなので、結構テキトーだけど、確かこんな感じの話。基本的にミステリーなんだけど、乙一さんお得意の癒し展開全開。相変わらず主人公の青年は鬱気味というか引っ込み思案というか超バックステップ思考。でも、そんな主人公と女性の心のふれ合いに感動させられる。読後の清々しさは格別です。頼むからジョジョの外伝なんて書いてないで、オリジナル作品をさっさと出して下さい(私は今のジョジョに全く興味ないので、買ったけど、さっぱりわからなかった)。
 で、まあ私は、この『暗いところで待ち合わせ』と全盲女性宅への押し入り強盗事件が被ったわけですよ。「もしかしたら読んで思い付いたんじゃないの?」とか。犯人が「ある小説をヒントに犯行を思い付いた」とかいったら、糾弾する馬鹿どもが現れるなー、と。無論、実際にそうだったとしても『暗いところで待ち合わせ』が悪いわけないけど。

 有川浩さんの『図書館革命』の主軸には、テロ事件の犯行ネタになったと思しき小説を書いた作家を拘束する展開がある。危険思想を産みかねない、と。基本的に『図書館』シリーズは、現実の図書物を巡る色んな規制をネタにしている。言葉狩り、自主規制、有害図書……熱心な本読みには、絵空事ではありません。「図書隊、頑張れ!」と応援もしたくなりますよ。しかし、そうでない人々には、危険なものはただ危険なだけ。危険に繋がるものが野放しになっているのはヤバイ、という胆略思考が殆ど。脊髄反射だけで物事を考える人がたくさんいるのです困ったことに。
 こないだも有害図書類販売に関する新案が出、私なんかは恐々しております。

Yahooニュース→有害図書販売規制へ新法=委員会で一律基準-自民

 有害ったって、実際に有害なのは受け取る側の頭の中なんだけどねぇ。有害図書ってんなら、ケータイ小説なんて、登場人物みんな脊髄反射思考の人ばっかで、読むだけ無駄というか有害っていうか、こんなもん紙媒体で発売するな、と思います。私は優れた書物は、良かれ悪かれ影響力がデカイものだと思うので、有害図書指定というのは甚だ馬鹿な発想だと思います。有害とする思考そのものが時代に左右されますもん。例えば、ナチスの福祉政策がどれだけ優れていても、今それに関する本を読むだけで危険思想の持ち主とされたり。表面だけで考える奴ばっかで、困ってしまいます。

 今回の事件と全く関係ない話を書いてしまいましたけど、たぶん私みたいに『暗いところで待ち合わせ』を想起した人はいるんじゃないか、と思ったのです。そして人によっては、原因が本にあるなら、「規制した方がいーんじゃないの?」と思う人もいるだろうな、と。

 多く本を読めば読むほど、世の中の出来事は本の中に納まっているだけのことしかない、と感じる瞬間がありませんか? 自主規制とか有害図書という思考は、そうゆう本末転倒な発想を強く促しているだけのような気がします。
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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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