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2013-07-27

かなり驚いた

 宮崎駿監督の『風立ちぬ』を観ました。とても感動しました。

 4分間くらいの、荒井由美さんの「ひこうき雲」に合わせた予告編を観た時から、本編に猛烈な期待を抱いていました。
 映画館で初めてあの予告編を観た時は、台詞が殆どないにも関わらず、内容がおぼろげにしか伝えられていないにも関わらず、なぜか号泣してしまい、その後何度も観る機会があったのですが、やはり観る度に泣けてしまい、その際に同伴していた人からも「何で泣くの?」と不思議がられる始末。正直なところ自分でもなぜそこまで感動するのかわからなかったのですが、本編を観てわかりました。

 『風立ちぬ』は、予告編を観る限りだと、震災や戦争があった過酷な時代を頑張って生きる若者を描いた物語なのかな、と思いました。男女のロマンスが物語の主軸にありますが、ジブリの作品にしては珍しく、震災や戦争のために幸せな結末に辿り着けない。そんな、辛い物語なのかと思っていました。その雰囲気が「ひこうき雲」の歌と相まって感動したのかと。
 実際は全く違いました。「震災や戦争があった過酷な時代を頑張って生きる若者を描いた物語」ですし、男女のロマンスはしっかりとありましたが(宮崎監督作品にしては珍しく、本当に“男女”のロマンスだった)、そのような「物語」に束縛されることのない、とんでもなく自由な作品でした。失礼ながら、まさか70歳を超えた宮崎監督が新人監督かと思うような自由な作品を作るとは!
 場面や物語の省略のしかた、画面の作り方、そして音響、全てが物凄く高レベルな作品だと思います。観ている間中、「今、何を観ているんだろう?」と、アニメーションの映画を観ていることが信じられない感覚に襲われました。
 たとえば、主人公・二郎の妻・菜穂子がみんなに黙って高原の病院へ戻る場面。二郎の妹・加代がテーブルに置かれた手紙を見、急いで菜穂子の後を追おうとするが、それを一緒にいた黒川夫人が止める。あの場面の作り方、物凄く巧いです。黒川夫人が止め、加代が振り返り、黒川夫人を正面から捉えた画面の背後に戻ってくる加代が映り、しかし即座に外へ駆けて行く加代。短いショットを的確に繋げるその方法は、省略のしかたが的確ですし、画面の作り方からしても、なかなか最近の日本の映画では見られない巧さだと思いました。その場面1つを見ても、とにかく物凄い高レベルな作品だと思うのです。
 もしかすると、宮崎監督の現時点での最高傑作は『風立ちぬ』なのではないか、と思うくらいです。「カリオストロ」や「ラピュタ」でなく、「トトロ」でもなく、「千尋」でもない。
 また、音。飛行機や地震の音が“声”で鳴らされています。躍動感のある無機質なものが描かれる際は、人の口から「ぶしゅー!」とか「ぶるんぶるんぶるるるるるー!」とか「ぐおぉおーん!」とか効果音が鳴らされています。何か妙な違和感があると最初は思いましたが、飛行機らしい効果音よりも、遥かに効果的です。飛行機を魅力的に描くことが『風立ちぬ』の目的の1つだと思いますので、声によるエンジン音やプロペラの回る音は、飛行機を正に生き物のように感じさせます。これは思い切った方法を採ったな、と驚きました。

 画面や音の魅力に何よりも感動してしまったわけで、飽きるまで何度でも観たいと思いました。予告編で何度でも泣けたのは、音楽の効果や悲しい結末を予感させる構成でなく、画面の素晴らしさだと気付かされました。本当、何度でも観ます。
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2013-07-09

やはり大変だった<カナザワ映画祭2012>

 かなざわ映画の会から昨年の活動報告書が届きました。
 今年は遅かったな、と思ってワクワクしながら読ませていただきました。昨年の盛り上がりから、「年々、知名度は高くなり、盛り上がりも大きくなり、観客数もサポーター数も増加の一途を辿り、今後さらに大きく飛躍する<カナザワ映画祭>です。これからもよろしくお願いします」 というような内容かと思っていましたら、そうではありませんでした。少し予想と違っていました。

 昨年の映画祭は、何と百万円の赤字! 原因は会場が変わったことにあるようです。昨年の会場は元映画館でしたから、上映に適しているのかと思っていましたが、映写設備がなく、機材費が大幅にかかり、それがそのまま赤字額となったようです。観客としては会場が広くなり、ただただ喜んでいたのですが、当然ながら開催側は大変だったようです。
 また、昨今の不景気が要因か、地元企業や団体からの協賛金が毎年減っているそうです。しかしその代わり、個人サポーターの数は増え、昨年は過去最高人数だったそうです。良いやら悪いやらですけど、個人サポーターが増えていることに対し、かなざわ映画の会代表の小野寺さんは「これは本当に助けていただきました。カナザワ映画祭は今年で7年目になりますが、こういった観客の方に育てられて続いているのだと実感しております」と仰ってます。私も微力ながら映画祭の開催に協力できているようで、とても嬉しく思います。

 さて、今年の<カナザワ映画祭>は、例年のようにテーマを決めることなく、SF・ホラーなどのファンタスティック系作品を緩い基準でセレクトした映画祭になるようです。いや、いつも緩い基準でセレクトされているような気がしますが、その「緩い」が世間一般の「緩い」と一致しないところが<カナザワ映画祭>です。
 報告書にて発表されている上映予定作品は、『ファンタズム』、『吐きだめの悪魔』、『アルタード・ステーツ』、『獣人島』、『ロッキー・ホラー・ショー』、『ティングラー』、再び『少女椿』、そして一般公募作品であるホラー映画『ハッピーアイランド』とかで、これを「緩い」といってしまえることに<カナザワ映画祭>の恐ろしさがあります。こんなマニアックな選定を「緩い」というなら、「午前十時の映画祭」なんてどーなるんですか? いや、確かにマニアから見れば「ふーん、意外と普通ぅー」かもしれませんけど、それでもやはり「緩い」とは思えないのですが。
 しかもですよ、爆音上映であることは基本として、『ロッキー・ホラー・ショー』は高橋ヨシキさんが仕切ってイベント上映するそうですし、『ティングラー』はウィリアム・キャッスルさんのギミック上映を実現させるそうですし、昨年シネモンドが大変そうだった『少女椿』は16mmのネガからのニュープリントで再び仕掛け上映を行うそうです。いやぁ、全っ然「緩い」とは思えません。
 7月中旬には全て内容が発表されるそうです。

 今年も物凄く楽しみなのですが、1点だけ落胆したことがありました。
 本当にお祭り騒ぎな映画祭を目指している今年の<カナザワ映画祭>は、当然の如く今まで以上に費用がかかることが予想され、シネモンドでの上映は行われない予定だそうです。いやまあ、今までずーっと「連休後のシネモンド上映は閑散としていて意味がないような」とは思っていましたから、“祭”ということを考えればシネモンド上映にテコ入れすることは必然だと思っていましたが、今年は<WIRE>が<カナザワ映画祭>と同日開催なんですよねー。シネモンド上映で落穂拾いと考えていましたから、弱りました。今年に限って<WIRE>が9月開催で、今年に限って<カナザワ映画祭>がシネモンド上映しないとは!
 まあ、私が弱ったからといってどうにもなりませんから、せめて参加できない日のチケット分くらいはサポート金に上乗せしようかと思います。

 いつもと同じようで少しずつ違ってきている。
 良いも悪いも選択する喜びを味わえるのは、本当に嬉しいことだと思います。

 何にせよ、かなざわ映画の会の皆様、昨年はありがとうございました。そして今年もよろしくお願いします。と、世界の隅っこから想う日々です。

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tag : カナザワ映画祭

プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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