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2012-03-30

『STAR WARS エピソードI/ファントム・メナス 3D』は、駄目さパワーアップ

swep1
 それほど遠くない昔、とてもとても不味い料理がありました。素材は良いのに調理方法を間違ったため、とても不味くなってしまったのです。調理人は、調理工程のミスに気付いたかはわかりませんが、美味しく食べるため、さらに味付けを加えました。そして――不味さは向上しました。
 そんな、駄目な部分の改善すら試みられていないのが、『STAR WARS エピソードI/ファントム・メナス 3D』です。

 2D版を公開時に観ているので、駄目な作品だということは存分に理解していました……アクションのない場面はTVドラマレベルの作りですし、アクション場面も演出が平坦なために盛り上がりません。しかし、3Dともなれば、少なくともアクション場面くらいは楽しくなった筈! が、実際は全く逆。
 頑張って褒める部分を探して作られている雑誌なんかの紹介記事で必ず取り上げられているポッドレースの場面も、3Dになったからといって良くはなっていません。CGキャラクターのCGの薄っぺらさも3D効果で倍増。
 3D効果は、薄っぺらい演出を明確にしただけでした。上映時間が長くて3Dメガネの着用が負担になりますし。

 生まれて初めて観た映画が「エピソード4」で、それから映画にハマった私は、「スター・ウォーズ」シリーズは大好きなのですが……本作には絶えられず、「うわぁ、酷い作品だなぁ」と思い続け、半分以上を寝て過ごしました。気付いたらエンド・クレジットが。さすがに最後までそれを見る気はなかったので、早々に退場。
 劇場まで足を運んで観る価値はない、家庭用TVくらいの画面で観た方が良い作品です。
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テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

2012-03-11

いい日が続けばいい

 いつも選り好みして映画を観ているとはいえ、連発でハズレなしの状態が続くのは珍しいものです。が、こないだから今のところ、連続して面白いものばかり観ています。

 『ロボジー』
 『ペントハウス』
 『顔のないスパイ』
 『リミットレス』
 『POV ~呪われたフィルム~』
 『TIME』
 『ヒミズ』
 『戦火の馬』

 どれも見事な作品ばかりでした。特に凄いなぁ~、と感心したのが、『TIME』と『戦火の馬』。展開の方法がそっくり。キャラクターを動かすために何をしておけば良いか、そんなことを考えてばかりの作りになっていました。
 『TIME』は、細かくツッコミを入れるとボロがたくさん出ますが、それは物語の問題で、映画としては何ら欠点になりません。そしてそれは、宮崎駿監督の関連作品にもいえることです。私だけかもしれませんが、『TIME』を観て、子供の頃に『ルパン三世 カリオストロの城』を観た興奮を思い出しました。
 私は、『ルパン三世 カリオストロの城』で初めて映画的興奮を覚えました。大きなスクリーンに映っているアニメ映画はたくさんあったのに、なぜか宮崎監督作品だけは常に別格に見えました。それはTV画面に移っても同じ。なぜか子供の私は、宮崎監督作品だけ、他のアニメ映画と全く異質な存在に見えたのです。『ルパン三世 カリオストロの城』を観て以降、他のアニメ映画を観て興奮する機会が激減しました。そしてそれは実写映画にも当てはまりました。
 「よくわからないけど、宮崎監督はちゃんと映画を作る術を心得ているんだ」
 それが子供の頃からの私の感想です。「よくわからないけど」という部分は今でもちゃんと解明できてませんが、宮崎監督は物語よりも画面を動かすことを優先している、というのが私の理解の1つです。で、『TIME』も『戦火の馬』もそのような発想で作られていると思うのです。

 『ロボジー』は3回も観に行ったくらい好きな作品ですし、『ペントハウス』と『リミットレス』の終わりのカッコ良さには拍手したくなりましたし、『POV ~呪われたフィルム~』の頑張りには感動しました。
 『POV ~呪われたフィルム~』は凄い! 学校での女性ADの扱いの巧さには感心しました。さり気ない恐怖演出をローテクで行っていて、本当に見事。「さり気ない」という部分が重要で、つまり後で気付かされるような演出なのです。「あれ? そーいやあの場面、何かおかしくね?」と思い出してみれば異常な場面だった……というような演出になっており、そこに鶴田法男監督の本気を見ました。
 ただし、物語というか脚本の中身のなさっぷりも凄いっちゃ凄いのですが……そこは見て見ぬフリ。いや、頑張った! 頑張ってる!!
 話題になってないと思いきや、意外と観客数が多く、その殆どが高校生っぽかったのも良かったです。そう、ホラー映画は若者の文化! キャーキャーいいながらホラー映画を楽しまなきゃ!

 が、その後、『ザ・トーナメント』で失敗して、『王様ゲーム』にはガッカリさせられました……鶴田監督も『王様ゲーム』はどうにもできなかったようで……大変ですねぇ。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

2012-03-07

『1911』は、歴史のひだに埋もれさせたい作品

1911
 人類を物凄く大雑把に分類すると、歴史を作る者と歴史のひだに埋もれる者の二者に分けられると思います。前者は、教科書に大きく太い文字で名前が記載され、語り継がれます。後者は、文字と文字、言葉と言葉の狭間にのみ存在し、「その他大勢」と記載されることすらなく、自分語りをするのみ。
 敬愛する偉大なるジャッキー・チェン様は、後者に敬愛を捧げる作品を作ろうと考えました。

 「歴史もの」は、歴史を作る者と歴史のひだに埋もれる者のどちらに視座を置くかで全く面白さが異なります。ど真ん中の英雄譚にして惚れ惚れさせるか、群集劇で面白い状況を楽しむか。『1911』は両方で失敗しています。
 『1911』には明確な主人公が存在しません。歴史(舞台)の主役は、孫文のみでなく、民衆1人1人であることを描いているからです。たくさんの尊い犠牲により成し得た革命であった、と。孫文は脇役に近い存在です。チェン様演じる黄興も主役ではありません。しかしそこはチェン様、アジアのスーパー・スターですから存在感が強く、何だかんだで最も目立っています。お陰で「民衆による民衆のための革命」の部分が薄れています。どうせ目立つのなら孫文を演じた方が良かったと思いますが、慎み深いチェン様ですから、孫文を演じる自画自賛を回避したのでしょう。それでも、苛烈な現場でみんなを引導するのは黄興ですので、目立ちます。それが大失敗。
 チェン様が演じているとはいえ、黄興はたった1人で敵を次々となぎ倒すアクションヒーローではありません。そのような役柄をチェン様が演じるのは資源の無駄使いです。チェン様には、やはりヒーローを演じてもらいたい。それは全人類の願いでしょう。チェン様もそれを理解しているから、短いながらもチェン様らしい格闘場面を挿入しています。しかし、その数分しかない格闘場面が2時間を超える『1911』を完全に貶めることになっています。
 結局『1911』は視座を定めぬまま作られており、英雄のカッコ良さを楽しむことも、歴史の重要な一場面に立ち会うことができる高揚感もありません。チェン様は徹頭徹尾、目立ってはいけなかったのです。歴史を眺めるだけの者――その視点を維持することが『1911』には欠けています。「主役は民衆1人1人である」を描こうとし、チェン様が黄興を演じることが決まった時点で『1911』は失敗確定だったのです。また、物語を動かすために「キャラ立ち」している人物が必要であると考えたのか、敵側の袁世凱が最も魅力的に描かれているのも困ったものです。
 
 たま~に、本気でガッカリする作品に出会うことがあります。予告編だけで自分向きじゃないと確信できるものは最初から観ないので、本気でガッカリするのは、期待満々でガッカリさせられた場合です。『1911』は正に本気でガッカリした作品でした。
 『1911』には最初から不安がありました。アクションを封じた真面目な「歴史もの」だからです。でも、チェン様の公開作品は全て観なければならない私ですから、不安を抑えて観ました。そうしたら、これが見事に失敗作。開始数分でわかる失敗作。敬愛するチェン様の作品といえど、いくら何でも酷すぎる出来。
 物語は正直どうでもいいです。本当に駄目なのは、画面。とにかく画面が酷い。
 そもそもムカつくのは配給会社が容易したと思しき解説映像。親切なことに本編開始前に歴史の説明をしてくれるのですが、NHKの歴史番組かっつー安いチープなCGで作られており、それが大画面に広がっているのですから、始まった瞬間「あ、もう観るの止めて帰ろう」と思わされます。開始から1分も経ってないどころか、本編が始まってすらいないのに帰りたくなります。一瞬、既に本編が始まっているのかと思い唖然としましたが、本編が始まってないことに気付き、ホッとしたのも束の間、結局すぐにガッカリ。1本の作品で2度ガッカリ。珍しい。
 細かくカットを重ねるタイプの作品で、テンポ良い娯楽作品を狙っているのでしょうが、私の印象では、チェン様の作品は1つのショットがもっと長い方が良いと思っています。チェン様の魅力を伝えるのに「テンポの良いカット」は不要。
 なぜ物語以上に画面が面白くないのかというと、展開の要素に理由がないからです。たとえば、黄興は戦闘にて負傷し、指を失うのですが、それが物語に何も影響しません。いつもながらの格闘場面を入れているくらいですから。格闘場面を強引にでも挿入するのなら、その前提が必要です。つまり、格闘場面を入れるための何かを起こしておかなければなりません。それがないから、せっかくの格闘場面は本気でどうでも良い場面となってしまっています。つまり、「何かがこうなったから、こうなる」というように脚本が作られていません。それでどうなるかというと、展開が脈絡ないものになり、画面そのものに力がなくなります。チェン様が主演でありながら、“動きのない”作品になってしまったのです。
 他にも、照明とか撮影とか、CG、あと音楽も、TV特番ドラマと思わしき安~い感じ。娯楽作品を狙った結果なのでしょうが……『1911』は、チェン様の念願の企画だったとか。総監督まで務めています。出演100作目という記念的作品でもあります。それであの出来とは……とにかく、豪華なTVドラマでしかありません。

 チェン様も年齢を重ね、今までとは違う重厚な役や作品に出てみたいのかもしれませんが、適材適所ではなかったと思います。ファンサービスとはいえ、物凄くどうでもいい場面で物凄くどうでもいい「いつもながらのアクション」を挿入する詰めの甘さ。いや、ファンサービスなのはわかります。ファンですから私も「やっぱアクションあるんじゃん」と安心してしまったのも事実。しかしそれならば最初からドニー・イェンさん主演の『孫文の義士団』のようにしても良かったでしょう。それに於ける孫文はもっと脇役です。『1911』と同様の視座を持ちながら、明確に娯楽作品としてアクションを全面に押し出し、『1911』よりは面白いものになっています(全く面白くないけど)。
 『ラスト・ソルジャー』は素晴らしい作品だっただけに、根本的に作り方を間違えたとしかいいようがありません。賞味期限切れ過ぎて痛んでいる作品でした。

テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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