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2010-09-26

『BECK』は、最も肝心な曲の音量が小さい愚映画

 映画版『BECK』を観た。堤幸彦監督作品だからガラッガラだろうと思ったら、1席の空きもない満員だったので驚いた。ええーっ!? だってあの堤監督作品だよ? 面白いわけないのに! などと思っているのに、「いかに面白くないか」を確認したくて観る私がいるのだから、同様の客が他にもたくさんいたって不思議じゃない。たぶんみんな「いかに面白くないか」を楽しみに観る人ばっかりなんだろう。
 予想通り、観客の大半は失笑していた

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テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

tag : BECK

2010-09-25

カナザワ映画祭2010体験記:2日目

 <カナザワ映画祭2010 世界怪談大会>は、9/18から普通の上映会が始まった。こっからが映画祭の本番だ。
 観たのは『チャウ』、『ゼイリブ』、『巨大生物の島』、『女優霊』、『クトゥルーの呼び声』、『邪願霊』の6本。トーク・イベント抜きだけど、朝から晩までだ。

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テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

tag : カナザワ映画祭

2010-09-24

こんなものまで毒々になるとは……

 <カナザワ映画祭>のことが何か書かれているかと思い、『映画秘宝』の最新号を立ち読みしていて驚いた。ななな何と、未だに「悪魔の毒々シリーズ」が続いているようで、『悪魔の毒々ボウリング』という最新作がDVDレンタルされるそうじゃないか! 何て駄目な題名! しかし……何か気になる。何だろう……もしかして……
 帰宅して検索してみたら、『悪魔の毒々ボウリング』の原題は、『Gutterballs』という。私そのDVD(もちろん海外版)持ってるよ!
 『Gutterballs』は、ちっとも面白くないんだけど、物凄い安っぽさと、物凄いダサさゆえに、驚きと呆れを通り越し、感動してしまう珍作だ。さすがは毒々シリーズ! 目の付け所が毒々しい! ボウリング場が舞台の「スラッシャーもの」という設定だけで安っぽさがわかろうというもの。
 YouTubeに予告編があるので、それを見ればわかり易い。


 そもそも何でこんな作品を買ったかというと、フランスのエレクトロ界隈でテーマ曲が評判になっていたから。聴いてみると、確かに面白い。そこで早速サントラを購入した。フィジカルでは12インチしかないので、それを。
 果たして、映画本体に負けず劣らず、思わず感嘆してしまうくらい安っぽくダサかった! 完全に見事に80年代! しかも、FM音源(っぽい)! まるでPC版『イース』のようだ! これが2008年の映画のサントラとは思えない! 音楽が最もグラインドハウス!
 どんな曲かは、サントラの発売元であるドイツのレーベル<パーマネント・ヴァケーション>から確認できる。

参考リンク→Permanent Vacation / Gianni Rossi 『GutterBalls O.S.T.』
上記リンクの「MUSIC BOX」というボタンをクリックすると、テーマ曲を含む3曲を試聴できる。

 音楽担当は、ジャンニ・ロッシ(Gianni Rossi)さんという人。フランスのエレクトロ界隈で評判になってるんだから、ロッシさんとは、ダンス・ミュージック(の中でもジャズ)を好きなら知ってるだろう、<デジャヴ>というイタリアのレーベル作品のデザイナーなのかと思った。しかし、オシャレなデザインを作っている人が安っぽくダサく下らない『Gutterballs』なんて映画のサントラも作ってるのはおかしいな感じだ。
 <パーマネント・ヴァケーション>のアーティスト・ページを見ると、他にもこないだの<WIRE10>の記憶が新しいハード・トンさんやDMXクルー(こちらも<WIRE>に出演してるな)の作品も扱ってる。この3組のアーティストだけでレーベル色が概ねわかる。で、どうやら<デジャヴ>のロッシさんと、『Gutterballs』サントラ担当のロッシさんは別人っぽい(たぶん)。

 で、まあ、サントラが物凄く気に入ったので、ついでだから映画本体も観てみるか、と思ったら日本ではまだ未公開だったようで、米Amazonから購入。台詞がよく理解できないけど、音を消して画面だけ見ててもどんな作品か殆どわかる親切な作品だった。それが遂に日本版も出るとは……しかもレンタルのみ。映画が安けりゃ扱いまで安い。素晴らしいです。

 というわけで、映画本体は誰もが想像する通りの出来だけど、サントラは超オススメ! テーマ曲は本当に『イース』の戦闘場面の曲みたいで懐かしさ爆発! 買って損なし!
 その後、ロッシさんは、再び『Gutterballs』のライアン・ニコルソン監督の作品の音楽を担当している。ニコルソン監督は、作品を毎年作っているので干されてはいないようだけど、作品の質が下がって安さが上がってる……

 ちなみに『映画秘宝』の最新号には<カナザワ映画祭>のことは何も載ってなかった。まあ、さすがにもう情報は載らないか。次号あたりに体験レポートが載るかもしれないけど。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

2010-09-19

『シェラ・デ・コブレの幽霊』再び金沢市に出現

 9/17の20時から<カナザワ映画祭2010 世界怪談大会>が遂に始まった。『シェラ・デ・コブレの幽霊』野外上映が映画祭の幕を切って落とした。ええ、そりゃあもう盛大に。

 当日の午前中まで雨天で(前日は土砂降りだった)、ああこりゃ野外上映は無理だなぁ、と殆ど諦めていたのに、午後から雨が止み、その後は見事な晴れっぷりで野外上映は無事実施された。お天と様も『シェラ・デ・コブレの幽霊』を観たがっているのだな、と幸先の良さに感激した。思わずガッツポーズをとってしまうくらい、嬉しかった。
 しかし、さすがは『シェラ・デ・コブレの幽霊』、簡単には観させてくれなかった。

 雰囲気満点の野外で20時から上映が始ま――らなかったのだ、映写機トラブルや人的トラブルで上映時間がずれることずれること。
 「もうしばらくお待ち下さい」が何度も繰り返され、「直ったようなので上映を開始します」も何度も繰り返され、上映開始時刻が20時から20時半にずれ、さらに「あと何分とは明確にいえませんが、最善を尽くしております。もうしばしお待ち下さい」が何度も繰り返され、遂には上映開始時刻が21時になるとアナウンスされた。しかしそれでも上映は始まらなかった。
 遂には、映写機の調子が良くなったり悪くなったりを繰り返したため、良くなった時期を逃さないように、「次に映写機が直った時は、開始のアナウンスなしで上映を開始します」とアナウンスされた。いかに慌てているかよくわかる。しかし、上映開始されたと思えば、音声部分の速度が合ってなかったり、フィルムが逆だったりで、駄目だった。
 そんなこんなで21時、本当ならもう観終わっている時刻にまだ上映は開始されてなかった。野外に長い間待機させられているせいか、徐々に寒さが強くなってきた。風も強くなり、上映開始予定時刻だった20時から気温は確実に下がっていた。同じ姿勢でずっと地面に座らされていることもあり、足腰が疲れてくる。下手すると上映開始が22時になりそうなため、我慢できずに帰る観客もいた。もしかしたらこのまま上映できずに終わるかもしれない、と危惧された。
 映写機は結局、直らなかった。誰もが思っただろう。「さすがは『シェラ・デ・コブレの幽霊』だ、呪われている」と。曰く付きのフィルムでもないのに。
 映写機の復旧は諦め、別の映写機を用意することになった。映写のテントを眺めていると、シネモンド上野館長が映写機を運んできていた。しばらくすると、カタカタカタと映写機が調子良く動く音が聞こえ、「今から上映します」とアナウンスが入り、今度こそ本当に上映が開始された。上映までに1時間半近く待たされた

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テーマ : この映画がすごい!!
ジャンル : 映画

tag : カナザワ映画祭 シェラ・デ・コブレ

2010-09-17

うってんどんてん

 今日(9/16)は酷い雨降りでした。天気予報でも「一日中雨降り」でした。明日(9/17)も雨降りのようです。ようですが、「曇時々雨」に弱まり、カナザワ映画祭の『シェラ・デ・コブレの幽霊』野外上映が始まる20時くらいは降水率30%だそうです。
 もしも野外上映が中止になり、21世紀美術館での上映になった場合、全ての観客を収容できるのでしょうか? だって、あの『シェラ・デ・コブレの幽霊』ですよ? 海外から遠路遥々お越しになる人だっているかもしれません。すっごい大人数だったらどうするのでしょうか? 今から心配になってしまいます。
 晴れてくれればそれだけでいいのです。晴れろ晴れろ晴れろ~。

 チケットをようやく買いました。とりあえず3回券を7枚。21本観られます。
 母も観たいといっていたので、3枚(9本分)をプレゼント。『スクワーム』を観るそうです。ふふふっ。『ポゼッション』と『降霊』も強力に勧めときました。
 ちなみに母は黒沢清監督作品が苦手です。『CURE』では作品に影響を受けてボーっとしてしまい、『回路』では黒い煤になる表現に気分が悪くなり、『叫び』では叫び声の演出に思わず耳を塞いでしまったそうです。そんな母にだからこそ、『降霊』を強力に勧めました。

 『降霊』の素晴らしいところは、何よりも心霊描写ですね。
 背後に何かいると感じた時の気分。「あ、何か今、そこにいなかった?」という感じ。誰かに見られているような、しかし確認すると誰もこちらを見ていなかった違和感。または、思わず振り返ろうとして、しかし恐怖心から振り返られなかった感じ。そんな「妙な感じ」を見事に表現できています。本当に巧いなぁ、と感心します。『降霊』の鑑賞後は、思わず「気配」に敏感になってしまうでしょう。
 黒沢監督はその後、さらにエクストリームな方向へとアクセルを踏み込み、さらに見事な傑作を作り続けます。最も信頼できる監督の1人ですね。

 と当記事を作成しながら<かなざわ映画の会>の公式サイトを見ましたら、野外上映の注意事項が。9/13のブログ記事ですね。とりあえず、蚊に要注意、と。あとは雨が降らなければ心配は何もないのですが。晴れろ晴れろ晴れろ晴れろ~。
 あと、Twitterで最新情報があるそうなので、見ましたら、「てるてる坊主お願いします!!」と。本当に晴れてほしい。

テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

tag : カナザワ映画祭

2010-09-16

やっぱもうXpanD方式の3D上映は嫌だ

 仕事の終わった時間が上映時間と丁度良かったので、『バイオハザード4 アフターライフ』を観た。興行成績がアメリカでも日本でも1位ということもあり、期待して行ったんだけど、これがもう最悪。作品が最悪なんでなく、観た映画館が最悪だった。
 観たのは、金沢駅の前にあるフォーラス内のイオンシネマ金沢店。3Dと2Dの2方式上映をしており、3Dはメガネが邪魔なので基本的に避けているんだけど、その時は3Dの上映時間がピッタリだったため、久しぶりに3D上映で観ることにした(『コララインとボタンの魔女』以来の3D鑑賞)。そしたらイオンシネマの3D上映は大っ嫌いなXpanD方式でやんの。

 XpanD方式の3Dメガネは、とんでもなく使い辛い! 当ブログで以前に批判済みだけど、改めてその酷さを実感した。石川県ではRealD方式とXpanD方式の2方式しかないので、比較はRealD方式としか行えないが、XpanD方式が全3D上映方式中で最下位なのは間違いない! そう断言したくなるくらい、本当に使い辛い。
 まず重い。これが何よりも大問題。下手にハイテクなのが仇となっている。2時間近くを快適に観られる重量じゃない。
 次にかけ辛い。私の鼻が低いのもあるだろうけど、通常のメガネでいうところのノーズパッドがないので、ちゃんとかけても徐々にずり落ちる。
 画面が薄暗く見える。明るさが半分くらいに下がる。3Dメガネを外して観てみると、メガネ着用時にどれだけ薄暗くなるかよくわかる。液晶シャッターレンズのせいかは知らないけど。
 特殊なレンズだからか、レンズのクリーニングが中途半端で、汚れたまま。
 液晶シャッターの開閉を行う信号を受けるセンサーが鼻梁のブリッジ部分にあるため、ずり落ちないように3Dメガネを触る際、下手すると液晶シャッターの開閉が止まってしまう。
 そんなこんなで、とにかく作品に集中できない。もうね、途中からちゃんと観るのを止めたくらいだから。疲れるので、静かな場面ではメガネを外して目を閉じて休み、賑やかになったらメガネをかけて観る(しかもメガネの両端を持ったまま)。それを繰り返していたので、『バイオハザード4 アフターライフ』は殆ど楽しめなかった。
 ま、『マトリックス』にゾンビを登場させただけのような作品だったから、内容なんてないも同然だろうけど。

 イオン系列の映画館はみんなXpanD方式なのだろうか(イオンかほくもXpanD方式だったし)? XpanD方式でなければ観られない作品以外は、もう今後絶対にXpanD方式で3D上映は観ないと決心した。
 映画館側の者はもうちょっと観客の立場で考えてもらいたいもんだよ。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

2010-09-15

母が『スクワーム』を『鉄男』と勘違いしている

 もう明後日に迫るカナザワ映画祭、今日は北國新聞の朝刊とTVの北陸朝日放送で紹介されてました。

 朝刊は果敢にも『スクワーム』の、最も豪快な犠牲者である貧相な顔のオッサンの顔からニョロニョロがぶらぶらしている、最も印象的かつ有名なスチールを掲載していました。
 これね↓
sqwm
 このスチールを観た私の母は、「これ、『鉄男』みたいな映画なん?」と訊いてきました。
 は? 『鉄男』? な、なにゆえに!? …………ああ! はいはい、何か顔にゴテゴテと付いているのが共通していると思ったのね。つまりこれ↓が『スクワーム』に似ていると……
tetsuo
 まあ、似てるといえなくもないけど……とりあえず、その盛大な勘違いぶりに敬意を表して、「概ねそんな感じかも」と答えておきました。母は興味が涌いたようで、「ふーん、それなら面白そうだから、これ観るわ」といっておりました。はっはっは、『スクワーム』を『鉄男』の先入観で観ると、物凄い驚くだろうなぁ。

 ちなみに『スクワーム』は、白骨死体がよそ見した瞬間に消えているとか、「オカルト」としか言い様のない変な演出が随所にあり、怪談特集としては正しい選択だと思います(というか、昔の映画はその手の「“オカルト”な表現」が多かった)。「台風に襲われ、電線が切れて高圧電流が地面に流れ、ニョロニョロしたのが凶暴化し、町民が全滅する」という物語がメチャクチャですし。電線を修理しにきた電力会社が「何か静かな町だなぁ」とのどかに終わるのも印象的でした(確かそんなだった)。この手の映画に必ず登場する見るからに脳タリンな犠牲者が悲恋にて悲哀を誘うのも良かったです(確かそんなだった)。
 何にしろ、のどかな田舎が大変なことになる大変な映画は、その佇まいだけでワクワクできますね。イーライ・ロス監督の『キャビン・フィーバー』なんか、最近の作品なのに時代遅れ感が見事で素晴らしかったですし。今の日本には殆ど見られない光景です。

 TVでは、夕方のニュース番組で十分間くらい紹介されていました。宣伝だから、最も耳目を集める『シェラ・デ・コブレの幽霊』の野外上映を中心にした特集でした。
 かなざわ映画の会代表である小野寺さんが登場し、自宅に集まっている上映用のフィルムを紹介していました。もちろんその中には『シェラ・デ・コブレの幽霊』もありますので、自宅が大変なことになったら大変なことになってしまうな、と勝手に心配してしまいました。小野寺さんの自宅は今、世界で最も価値のある普通の住居ではないでしょうか。
 また、野外上映の場所の紹介もしていました。怪談特集をするにはいい感じの場所ではありますが、蚊がとっても多いらしいので虫除け対策は必須のようです(蚊取り線香を配置するようですが)。危ない危ない、放送を観てなければそんなこと気にせず行くところでした。

 雑誌、新聞、ネット、TV、とあちこちで紹介されているので、『シェラ・デ・コブレの幽霊』野外上映にはどれだけたくさんの観客が集まるか楽しみであり、心配でもあります。
 ま、明後日には全てがわかります。もう興奮してきました。あとは雨天にならないことを祈るばかりです。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

tag : カナザワ映画祭

2010-09-13

そろそろ準備をば

 楽しみにしている今年のカナザワ映画祭ですが、実は全くチケットを購入していません。理由は単純で、金欠だからです。もうすぐ給料日なので、給料が入り次第、購入したいと思います。ざっと計算したら、チケット代が軽く2万円を超えるので、貧乏人としてはクラクラします。いつも基本的にサービスデーの千円でしか映画を観ていないので、たった300円の差は地味に大きい。
 どれか観る作品の数を減らそうかなぁ、とタイムテーブルを再確認しようとしたら、『エクソシスト ディレクターズカット版』はフィルム状態が悪いとかで『ポゼッション デジタルニューマスター版』に差し替えとなっていました。これまた懐かしいですな。タコみたいな化物との濡れ場がある変な作品でした。これは久しぶりの鑑賞となるので、楽しみです。

 どうでも良いのですが、上映作品が決まった時点からずっと思っていたことをたった今思い出しました。『女優霊』は駅前シネマでの上映が好ましいな、と。何というか、観ようと思って観るんじゃなく、よく知らずに観たら凄い恐い、という演出を自然に行ってくれると思うのですよ、あの古い映画館ならば。
 昔、石川映画サークルってのがありまして、私はそこの会員でした。そこの会報みたいなので知ったのが、『女優霊』でした。確か、「映写技師が本気で恐がった」とか何とか、そんな紹介が書かれていたと思います。それは誇張されていましたが、面白かったことは事実です。
 事情があるのでしょうが、カナザワ映画祭に駅前シネマを使わなくなって、何となく寂しいです。昔、映画百年祭を石川県中の映画館で行った時を想い出し、楽しかったのに。個人的には、21世紀美術館で行うのも良いですが、シネコンも巻き込めればもっと良いのに、と思います。正直、爆音上映の「爆音」は大したことありませんでしたし(作品にもよるでしょうけど、何となく金沢コロナシネマの方が爆音だと思います。最近作ならば爆音上映の方が「爆音」かもしれません)。ま、シネコンはみんな郊外にあるので、シネコンを使って開催できるわけありませんが。
 また『降霊』も、「知らずに観たら凄い恐い」作品です。『降霊』は心霊映画の中でもトップレベルに巧い(恐い)作品ですが、劇場の鑑賞で威力を発揮するとは思えないのです。日曜日の昼、TVを点け、再放送ドラマかと思って何となく観る――そんな状況下でこそ威力を発揮する作品だと思います。ちゃんとした劇場でどの程度の恐さを発揮できるか、そこが物凄く楽しみです(そーゆー意味では、『シェラ・デ・コブレの幽霊』の野外上映は、鑑賞する価値があるだけの上映となる可能性もあるので、吉と出るか凶と出るか……)。

 さあ、カナザワ映画祭までもう1週間を切りました。今回も劇場(美術館ですが)で観る驚きを作れているのでしょうか? 楽しみです。
 あと、ホラー映画向上委員会 MebiusRingnasuさん、コメントありがとうございました。17日は、私も間違いなく観に行きます。会えるかもしれませんね。楽しみです。「探偵ナイトスクープ」にて『シェラ・デ・コブレの幽霊』を全国に轟かせた立役者でもあるネルソンさんもいらっしゃるでしょうか?
 というか、噂に名高い『シェラ・デ・コブレの幽霊』観たさにどれだけ野外上映に集まるのやら……それも楽しみです(意外と少ないかもしれません)。
 しばらくは楽しみだらけです。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

tag : カナザワ映画祭

2010-09-12

変わらぬもの:石野卓球『Cruise』、砂原良徳『Subliminal』

 石野卓球さんの『Cruise』と砂原良徳さんの『Subliminal』を購入。どちらも良作。とっても。

 石野さんの『Cruise』は、とてもリラックスした作品。シーンを活性化させなければとか、自分がシーンを牽引しなければというような、ちょいと昔の気負いはもう全くない。もう石野さんがいなくてもシーンは勝手に気ままに動いている。もう石野さんは古臭いオッサンといわれてもおかしくない。だから、というわけでもないんだろうけど、音が気楽な感じだ。
 といって、何か変わった感じは全くない。いつも通りの石野さんの音。それは1曲目の「Feb4」からわかる。キック、ベース、エフェクト、そしてTB-303、変わっているようで全く変わらない石野さんらしさ。
 3曲目の「Hukkle」は、ちょっと流行を意識しているのかな、と思える。パーカッシブなミニマル。なんだけど、エフェクトの入れ方にしても、決してミニマルにならないのが石野さんらしさだ。結局、サービス精神旺盛なのか、展開を細々と入れて飽きさせない。逆にいえば、深いところに潜るような曲に石野さんは興味ないのだろう。
 最後の「Y.H.F.」にしたって、最後の曲だからそれっぽいのを、という全体の展開を考えてしまうあたり、石野さんらしい。
 とっても石野さんらしい、聴けば石野さんだとすぐにわかるような作品だ。

 砂原さんの『Subliminal』も、とてもリラックスした作品。ただし、石野さんとは逆に深く潜るような感じ。
 前作の『Lovebeat』は、大傑作だった。余りの傑作ぶりに、『Subliminal』を聴いていると、『Lovebeat』が去年くらいに発表された作品かと思うくらいだ。『Lovebeat』は全く色褪せることなく、その発展系として『Subliminal』がある。
 9年ぶりに発表された新作だってのに、砂原さんには焦りは全くなさそうだ。聴く人によっては、『Lovebeat』と同じじゃん、と思うだろう。もちろんそんなわけはない。『Lovebeat』と同じ路線ではあるけど、曲の完成度は『Lovebeat』よりもさらに格段に上がっている。『Lovebeat』が完成度の高い世界を作り上げていたってのに、それをさらに超えている。また、音が『Lovebeat』よりもシリアスになっている。たとえるなら、オウテカっぽくなった。つまり、今まで以上に一音一音に緊張感があり、同時に遊び心もある。余裕があるのに、切迫している感じ。
 1曲目の「The First Step」の始まり方が良い。時報のような、時を刻む――1秒よりもゆったりとした――カチッカチッカチッカチという音から始まる。そこに鍵盤のフレーズ、太いベースの音が加わり、隙間の多いビートが始まる。聴いているだけで、瞬時にリラックスしてしまうような、まるで「まあ、まずは落ち着きなよ」といわれているような始まり。もうこれだけで傑作であることを確信してしまう。9年ぶりの新作の1曲目は、期待に膨れ上がってドキドキしているリスナーに対し、落ち着くことを勧める。
 楽しくなる。しかし、音は蠱惑的でリスナーを陶酔させるのに、そうさせないものがある。
 題名曲である「Subliminal」は、始まるや早々に緊急事態のようだ。
 3曲目の「Unconscious Fragment」には常に警告音のようなものが鳴っている。まるで、戦時中であることを遠くで意識しているような。
 4曲目の「Capacity」は、メロディに緊張感がある。題名である「Capacity」とは、何を意味しているのか。何か、色んなものが溢れそうな、大変な状況を指しているのだろうか?
 『Subliminal』を聴いていると、陶酔と覚醒の狭間にいる気分になる。「寝ているな、起きるんだ」と切迫されているような。まだシングルだってのに、大傑作と断言できる。『Subliminal』は、レディオヘッドの『Kid A』に近いかもしれない。
 9年も作品を発表しなかった割に(サントラやプロデュース仕事は除く)、待たされた感は不思議とない。それは、今も『Lovebeat』が古臭くなってないからだろう。となれば、今年中に発表されるアルバムの後はまた十年くらい空白期間が続くのかもしれない。たぶんその時代の流れに耐え得る作品になるだろう。

 それにしても、現電気と元電気の2人が同時に作品を発表するなんて、狙ったのだろうか(どちらもアルバムじゃないし)? しかも、どちらもリラックスして、それでいて進化していて、深化している。また2人とも、多くを語らず、説明による意味付けを嫌う。聴いた人に任せる、という点で2人ともとっても真面目だ。
 この2枚を聴くと、砂原さんがいた頃の電気は凄かったんだなぁ、と改めて思ってしまう。あのまま巧くまとまっていたら――現在も砂原さんが脱退してなければ――世界最強のダンスミュージック・バンドになってただろうな。アンダーワールドベースメント・ジャックスも敵わないくらいの。
 そもそも考えたら、砂原さんの前作の題名である「Lovebeat」って凄い言葉だ。色んなラヴソングがある中、ビートで愛を語るってんだから。単純に気持ちを歌っているだけのラヴソングには理解できない次元だ。「愛のある、平和なビート」なんだろうか? 音に溺れてしまう、そんな愛だってあるだろう。石野さんと砂原さんがその代表だ。
 アルバムが待ち遠しい。

砂原良徳 「Subliminal」


CRUISECRUISE
(2010/08/18)
石野卓球

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(2010/07/28)
砂原良徳

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テーマ : 音楽のある生活
ジャンル : 音楽

tag : 石野卓球 砂原良徳

2010-09-06

悪い意味で原作の完全映画化

 漫画な映画を続けて3本観た。
 『BECK』と『カラフル』と『宇宙ショーへようこそ』。最も面白かったのは、『カラフル』。さすがの出来だった。『宇宙ショーへようこそ』は、何か「劇場版ドラえもん」て感じの作品で、最初から最後まで面白いと思う瞬間がちっともないままだった(出来が悪い、というわけでもないんだけど)。で、『BECK』だ。

 音楽漫画としては例外的に大成功した『BECK』を実写化するに当たり、最大の難関となるのは、「コユキの歌声」をどう描くか、だ。予想されるのは2通りある。
 1つは、漫画と同じく「直接描写をしない」だ。周囲の反応だけを描き、コユキの歌声を描かない。しかし、実写は“映してしまう”ものなので、コユキの歌声だけ描かないなんて無理だろう。明らかに違和感が出る。
 もう1つは、「物凄いヴォーカルを探してくる」だ。プロでもアマでも役者に歌わせてもいい。とにかく巧い歌声を実際に描写する。しかし、巧いかどうかは観客によって決まってしまう。万人を納得させられるヴォーカルなんて、世界中に1人も存在しないだろう。
 最適なのは、「実写版を作らない」なんだけど、もう作られてしまってるんだから、時既に遅し。さてさて、堤幸彦監督の『BECK』はどうなっているか――

 期待通りだった。もちろん、この場合の期待は、「駄作に決まっている」という期待で、本当にその期待を全く裏切らない駄作っぷりに、怒るのを通り越して大満足してしまったくらい。「漫画の完全実写化」を謳っただけはあり、本当に漫画そのままだった。つまり、コユキが歌う瞬間だけ、口パク――カラオケ――になる
 凄いっ! まさか、本当にそんなことをするだなんてっ! 堤監督の英断には感心したっ!! というか、実写版を作らなきゃ良かったのにっ!!!!

 『カラフル』は、今時の絵柄でないため、ヒットするとは思えないが、原一恵監督の「良いものを作ってやろう」という真剣さが伝わる良品で、感動した。
 そう思うと、堤監督に「良い映画を作る」という意思は皆無なのだろう。コケおどしな演出しかできず、とりあえず「面白そう」な画面を作り、観客に満足してもらう。化学調味料をガンガンに使い、素材の良し悪しなんて関係なくしてしまう。観客の味覚を麻痺させてしまうような作品作り。
 堤監督作品のようなものばかり観ていれば、映画を観る目は損なわれるだろう。駄作揃いなのに堤監督作品がなぜか大ヒットしてしまうのは、観客の味覚がおかしいからなのかもしれない(または粗雑なのか)。でも、それも今までの話。主人公の天才的な歌声を描かない実写版『BECK』は、さすがにどの観客も駄目だしするんじゃないだろうか?

 あ、『宇宙ショーへようこそ』は、『BECK』よりは確実にちゃんとした作品なんだけど、引っかかりが全くない作品のため、『BECK』よりも印象が薄かった。駄作ではないけど、面白くもない(『BECK』よりも)。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

2010-09-06

素晴らしい。しかし悔しい

 iPodの新作が発売されましたな。

J-CASTモノウォッチ→iPod新モデル、2万900円から買える「iPod touch」

 iPodユーザーである私は、新型iPodの発表を楽しんだ。しかし同時にガッカリもしました。先日、iPod nanoの第5世代を買ったばっかだからです。
 そもそもは、使っていたiPod shuffleの第3世代のヘッドホンが壊れたのが原因でした。shuffleの第3世代は、デザインは大好きなのですが、操作性の悪さがデザインの素晴らしさを相殺していました。とにかく、ヘッドホンのコードに付いているコントローラーが使い辛い。再生しようとしたら曲送りしちゃったり、曲戻ししようとしたら曲送りしちゃったり停止しちゃったり、もうイライラする。それでも我慢して使っていたのは、やはりデザインの良さゆえです。でも、遂に我慢の限界を超えました。
 コントローラーは、水分にとんでもなく弱い。雨降ってる時に使うと、操作不能になったりします(コントローラー部分に水滴が入ってしまった場合に)。本体の小ささは、運動時の使用に最適なんですが、ヘッドホンのコードに汗が付くと、汗がコードを伝ってコントローラーの中に入ってしまい、操作不能になってしまいます。いきなり停止したり曲送りされたり、音量が馬鹿デカくなって元の音量に戻らなくなったり。で、こないだジョギング中に遂に完全にコントローラーが壊れてしまいました。コントローラーが壊れても、ヘッドホンとして壊れたわけじゃないので、聴くだけはできますが(本体の電源を入れ、ヘッドホンを差し込めば自動的に再生が始まるので)、一切の操作はできません。
 「ちっくしょぉ~」と思いながら、shuffle第3世代用のヘッドホンを新調しよう家電量販店に赴くと、iPodシリーズが一斉に値引きされていました。iPod nano第5世代も値引きされていました。悩んだ末、ヘッドホンの新調は諦め、nano第5世代(8GB)を買いました。どうせヘッドホンを換えたって、水分に弱いって弱点は避けられないんだし、コントローラーが壊れる度にヘッドホンを買い換えるのも嫌だったで、渋々の選択でした。
 渋々ではありましたが、nano第5世代は悪くない商品でした。嬉しかったのは、歩数計機能が付いていること。運動時に何歩くらい歩いているのか記録が残るのは、iPodで音楽を聴きながら運動する私には最適な機能でした。こないだのWIRE10でも歩数計機能だけをオンにしてnano第5世代を身に着けていたら、9時間近く踊っているのは4万数千歩も歩いていることになっていました。shuffle第3世代には悪いけど、良い買物をしたなぁ、と喜んでいました。そしたら。

 新型のiPodシリーズは、またもや良い感じですね。特にnanoとshuffl。凄い変化。
 nanoはさらに小さくなって、画面だけに。しかもマルチタップ。さらに値段も下がり、私が買った、値引きされていたnano第5世代の販売価格と同じに。すっごい悔しいです!
 shuffleは結局、第3世代がデザインの良さを相殺するくらいの操作性の悪いを反省したのか、第2世代にデザインが戻りました。大きさを第3世代のままに進化させられなかったのでしょうね。または、 shuffle第3世代用ヘッドホンのコントローラー部分の耐久性を上げられなかったのでしょうね。値段も4,800円と低価格。

 考えれば気付いても良かった。大幅な値引きは新型が発売されるからだ、と。新型が発売されるなら、たぶん新型の発売まで我慢してnano第5世代は買いませんでした……いつもアップルは新機種を絶妙のタイミングで発売するんですよねぇ。嗚呼、悔しい。

テーマ : 気になるニュース
ジャンル : ニュース

2010-09-03

そして日々は続くよ

 WIRE10の興奮がようやく収まり、祝祭から普段の日常に戻った落差にも慣れ、まったりと何事もない日々が始まっている。WIREは、いつだって祝祭だった。

 今年のWIREは、歴代WIREの中でも上クラスの出来だった。
 私は0時までが大変だった。フランク・ムラーさん→モニカ・クルーゼさん→ハード・トンさん→エレン・エイリアンさん→ヘルさん、と最初っから大いにはしゃいでしまい、0時までに体力の底を突く。
 まず、初っ端のムラーさんのDjが懐かしのヒット曲満載なアクセルベタ踏みプレイ。Djロランドさんの「Jaguar」は使うわ、ティム・デラックスさんの「It Just Won't Do」も使うわ、大盛り上がり。つーか、始まったばっかなのに、いきなりピークタイムだよ。
 次のクルーゼさんも飛ばすこと飛ばすこと。おいおい、まだ19時だってのに、ピークタイム絶好続行中だよ。定番の「Latin Lovers」も使うから、フロアは大爆発。この時点で、今年のWIREは耐久レースになりそうだ、と確信。
 トンさんは、予想通りの面白さ。曲は反則技みたいなのばっかだし(マドンナさんの「Music」リミックスとか)、煽りのMCがまたおかしい。WIREは新横浜でやってんのに、何度も何度も「トキオー!」て叫ぶ。いや、だから、新横浜だって。日本の都会っぽいとこはとりあえず東京だ、っていう認識が外国人には未だにあるのだろうか? まあいい、面白いから。それにしても、歌ってるフロントマンの人が怪しすぎだ。あのボンレスハムな人がトンさん? 漢字でさんと表記するのがピッタリ。いやいやいや、失礼ですね。英語で、「さあ一緒に!」と掛け声を何度もかけるその最後の、「ナーーーーーーーーーーイスっ!」て声のフレディ・マーキューリーさんっぷりといったら、それだけでテンション上がるくらいのものだった。
 エイリアンさんは、深い時間帯のプレイ。まだ21時なのに。さすがビチコン総裁。エレクトロ気味な、リズムでこれまた楽しい。
 久しぶりのヘルさんは、1曲目にレディオヘッドの「Everything in its right place」。メインフロアに低音を効かせて響き渡る「Everything in its right place」はカッコ良かった。何というか、とってもヘルさんらしい選曲だ。じっくりとテンションを上げてくのも。

 その後はお食事&ご休憩。3階の観客席でメインフロアを見下ろしながら、のんびりする。

 3時から再起動。2000・アンド・ワンポール・リッチさん→ジェフ・ミルズさん→田中フミヤさん→ジェフ・ミルズさん、とぶっ続け。8時まで死力を尽くす。
 2000・アンド・ワンが想像以上に素晴らしいDjプレイで、様子見に入っただけなのに、気付いたら最後まで踊らされていた。アップテンポで、ポップな曲、ハードな曲、パーカッシブな曲を客のテンションに合わせて上げ下げし、曲だけでなく、身振りでも煽る。盛り上がらないわけがない。
 リッチさんは、2000・アンド・ワンから一転して渋めのプレイ。ライヴだから自身のヒット曲揃いだし、パーカッシブだけど、2000・アンド・ワンの予想以上に派手なDjぶりと落差があった。でも、じっくりとはまれる。これまた良い。
 で、とりあえず2ndフロアから出て、メインフロアに移動。ミルズさんが始まるところ(レディオ・スレイヴのDjも大盛り上がりだった様子)。ミルズさんのプレイは、『The Occurrence』そのままな、深遠な感じ。Djとライヴが合わさったような感じ。ただ、その余りの深遠ぶりに、トリとしてこれはどうなんだろう? と思いながら見ていたら、他の客もみんな同じなのか(疲れているだけなのか)、棒立ちで眺めている人が多かった。ので、また2ndフロアに戻る。
 フミヤさんだ。大好きなフミヤさんの音をWIREに来て聴かないのはいかんだろ。そう思って、また様子見気分だったんだけど、結局最後まで踊らされた。いつも通り、一音一音を聞き分けられるような、テクノらしいテクノのDjプレイだった。基本は、リカルド・ヴィラロボス近辺の音が中心な、パーカッシブかつミニマルなプレイで、しかしミニマル一辺倒かといったらそうでもなく、上げる時にはドカンと上げていた。物凄い盛り上がった。初期の頃のフミヤさんしか知らなかったら驚愕のプレイだけど。
 で、またメインフロアに戻ると、深遠なプレイがまだ続いていた。途中で2ndに行ったからわからないんだけど、ミルズさんの背後にスクリーンが3枚あって、そこに人影が映っていたんだけど、あれがブルーマンだったのか? よく見えなかったのでわからなかった。そのスクリーンの人影がブルーマンだとして、あれは何のパフォーマンスだったんだ? さっぱりわからん。不思議がっていたら、プレイ終了。
 当然のようにアンコールが響き渡って、再度登場したミルズさんは、懐かしの『Waveform Transmission』攻撃。「Phase 4」が鳴り響いた時、それまで棒立ちだった(困惑気味だったからか疲れ果てたからか)観客が一斉に飛び跳ねるように踊り出した。特に、「Changes of Life」がかかった――あの魅惑的な鍵盤フレーズが流れた――瞬間、本当にピークを迎えたといえるだろう。みんな笑顔。
 ミルズさんは、今後一切新曲を作らなくても、Djとしての腕は最高峰なんだから、『Waveform Transmission』の曲があるだけで一生食べて行けるんじゃないかと思った。懐メロといっても過言でないのに、今でも「Changes of Life」が盛り上がるんだから。「Changes of Life」は、常にモダンかつ永遠のクラシックだよ。
 そして、フロア中央のスクリーンに、「See You Next Year WIRE11」の文字が表示される。何となくホッとする。本当に続くのかわからないけど、また来年もあるんだ、と思えば何となく頑張れる。次がある、と思えることに安心する。みんな同じだったようだ。

 祭りが終わると普通の日常が戻ってくる。つまらない毎日かもしれない。大変な毎日かもしれない。
 普段はクラブにいかない人でもWIREだけは来る人もいるだろう。クラブが日常の延長だとしたら、WIREは日常の断絶だ。日常の裂け目というか。クラブは日常の延長だから、日常に「クラブ」がない人は、クラブには何となく行き辛い。でも、WIREは日常の断絶だから、行き易い。それが祝祭ってもんだ。
 毎週末のクラブとWIREは存在価値が全く異なる。石野卓球さんは、そこをよくわかっているなぁ、と思うのでした。

 ただ、何か今年のWIREは、スタッフのやる気がないのか規制緩和されたのかわからないけど、注意が緩々だった。フロアというかブロック内で寝ている人が大勢いたけど、全く注意してなかったし。
 ブロック内で伸び伸びと寝ている人が結構いたのには驚いた。それって、それだけスペースがあったということだ。つまり、今年のWIREは、観客動員数が少ないってことだ。去年も客の数が減ってるな、と思った。実際、去年から公式サイトで観客動員数を発表していない。たぶん、減っているんだろう。
 観客動員数が減ると、収益が減るから、開催が難しくなってくる。それは困る。しかし、踊り易くもなるから、それは嬉しい。いつも私はアーティストがプレイしている反対側のブロックに移動して踊っているんだけど(正面のブロックは、アーティストを間近に観たい客が殺到していて踊る余裕がない)、今年は正面のブロックに余裕で入れた。それに2ndフロアだって、2年前までは常時入れなかった。それ考えると、適正な人数になりつつあるのかもしれない。さいたまスーパーアリーナで2日間開催してたのが嘘のようだ。あれはバブルだったのだろう。
 ま、予定ではまた来年もやるみたいだし、行けたらまた行こう。皆勤を目指して。
 毎年の開催、ありがとうございます卓球さん。

Dj Rolando 「Juguar」(original mix)


Tim Deluxe 「It Just Won't Do」(Radio Edit)


Monika Kruse 「Latin Lovers」(Original Mix)


Radiohead 「Everything in its right place」


Jeff Mills 「Changes of life」

テーマ : 音楽のある生活
ジャンル : 音楽

2010-09-01

今年のWIREには、感動があった

 待ちに待ったWIRE10は、待ちに待っただけはあり、あっという間に終わってしまった。踊っている最中は、「終了までにまだ時間ある~」などと弱音を吐くんだけど、終わってしまうと寂しい。クラブでは味わえないあの狂騒感、悪い部分はあれども、大型屋内レイヴとしての価値は日本最高のものだ。よく考えればクラブでもよく見るアーティストが大半だったりするけど、大きな場所でプレイする面白味は大型レイヴでなければ味わえない。クラブでは緻密なプレイをするアーティストが、大型レイヴではポップで雑なプレイをして驚かされたり。クラブでは直に感じられる音が、大きな空間ゆえに広がって聴こえるのも楽しい(その分、場所取りによっては乱反射して聴こえるんだけど)。
 今年は長かった。18時開始、8時終了。14時間。アンコール抜きでも7時半終了が最初から決まっていたし(トリのジェフ・ミルズさんは、5時半開始の2時間プレイだから。例年では7時まで続くと、「どんだけアンコールに応えてんだ!」といわれていた)。だからか、私の稼動時間も長くなり、延べ9時間は踊っていた。もう中年だってのに、9時間もはしゃいでるんだから、今でも足腰が痛い。つか、先月中旬くらいからまた腰が痛くなり、接骨院で治療を受けている最中のWIREだった。帰ってきた翌日の接骨院が気持ちよかったこと。嗚呼、若い頃からすると、老いは、それ自体がギャグみたいなもんだ。
 盛り上がったのは、最初からかっ飛ばしたもんだから0時前にはもうへたばっていたけど、石野卓球さんがかけた1曲目。いつもの「わ~いあ~」て石焼きイモの車から流れているような声サンプル(私にはそう聴こえる)でじっくり始まり、耳馴染みのあるフレーズが入ってくる。ん? このフレーズは――と思ったところに、「とーきょー、でぃすこみゅーじっ、おーない、ろぉ~ん」と声が鳴り響く。Kagamiさんの代表曲の1つである、「Tokyo Disco Music All Night Long」だ。石野さんによる、鎮魂歌みたいなもんだったんだろう。
 Kagamiさんは、今年の5月に心不全で亡くなっている。その突然の死は、ファンに驚きを与えた。何となく早死にするイメージないからね、電気関連の人々って。KAGAMIさんの作品は大好きだ。Kagamiさん個人のも良いけど、Disco Twinsとしての『Twins Disco』がかなり大好きだ。KAGAMIさんの、超前向きで攻撃型の明るいポップなダンスミュージックは、日本には少ないので、亡くなったのを知った時、寂しくなった。もう新しい作品を聴けないのか、と。石野さんはどう思っているのだろう? 表向き、石野さんはKAGAMIさんの死について特に言及していない。まあ、キャラじゃないか、と思って納得していた。と同時に、ちょっと寂しい感じもしていた。そしたら、WIREという大舞台で、自分のDjの一発目に「Tokyo Disco Music All Night Long」を使うんだから、感動しないわけがないでしょっ! しかも、Vjも「KAGAMI」とわざわざ表示させてんだから、最初から計画済みだったわけだ。なるほど、多くを語らず、ってわけですか。うん、その姿勢や良し。あの瞬間、もしかしたら最も歓声が大きかったかもしれない。みんな感動したんだろうなぁ。
 ま、私はその後、疲れてたので観客席で3時くらいまで寝てたんですけどね。

Kagami 「Tokyo Disco Music All Night Long」

 この曲が作られた年のWIREは、この曲が最も盛り上がる曲だった。何回も聴いたし、たぶん、日本人の作ったテクノとしては、Ken Ishiiさんの「Extra」の次くらいに人気のある曲なんじゃないか。

Ken Ishii 「Extra」

 この曲は、曲というよりPVが有名。このPVのおかげでStudio4℃森本晃司さんも世界中で一躍有名になったし。ま、『AKIRA』とイメージ変わんないから、当時は凄い話題になったけど、今見ると大したことないかも。

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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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