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2010-02-27

ヤマト→ロック=超保守

 クソ高いくせに全く内容のない『ROCKS』という雑誌がある。全く興味のない雑誌なんだけど、昨年12月に発売されていた第5号を今さらに立ち読んでみた。表紙が『宇宙戦艦ヤマト』で、「ヤマト」特集していたからだ。
 タイミング的に『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』があるのだけれど、「復活篇」の作品そのものには殆ど言及がない。『宇宙戦艦ヤマト』の温故知新的な特集なだけ。唯一、「オタキング」こと岡田斗司夫さんが、「復活篇」に少ぉ~しだけ言及している。が、執筆時点では「復活篇」を観ていないようで、「こんな作品だったらいいなぁ」的な扱い。いやいやいや、観てなくても予告編くらいは知ってるだろう。予告編を観ただけで駄作なのはわかるんだから。ポジショントークとはいえ、ぼやかしていうのは「オタキング」として良くないなぁ。「今さら『宇宙戦艦ヤマト』なんかにゃ期待できない」とはっきり明言すべきだ。
 しかし変なの。どう考えたって「復活篇」による特集な筈なのに、「復活篇」の作品に関する記事が全くないのは「復活篇」が駄作だったからか? 『宇宙戦艦ヤマト』は素晴らしい作品で語る意義があるんだろうけど、それは「復活篇」には全く繋がらない。だって、本当に凄い駄作なんだもの「復活篇」は。何十年後とかに観直すと笑えて面白いこともないくらい、平凡な駄作。堕落して野党になってさらに落ちぶれた自民党みたいな映画なんだよ。石破茂議員による記事もあるので、失笑してしまう。

 「ロック」が題名になっていて『宇宙戦艦ヤマト』が特集なんだから、そんなもの気持ち悪いとしかいいようがない。「復活篇」に登場するロックは、THE ALFEEだってのに、そこは無視。原案を担当したらしい石原慎太郎都知事についても無視。それで何を特集するのさ? やるんだったら「今の時代に『ヤマト』は必要か?」みたいなものでしょ(何かロッキング・オンっぽいけど)。
 『ROCKS』には他に、「流行り廃りと決別したROCKS」という連載記事もある。気持ち悪いなぁ、流行廃りと決別したロックなんて。ロッキング・オン社だってもう少しはマシな雑誌を作るんじゃないの? それで値段が1600円くらいするんだから、ボッタクリ雑誌だ。もう作らなきゃいいのに。
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テーマ : 読書感想
ジャンル : 本・雑誌

2010-02-24

『アサルトガールズ』は、「戦隊もの」の戦闘場面のみ映画

 押井守監督の『アサルトガールズ』を観た。
 正直、もう押井監督には期待していない。『Ghost In The Shell 攻殻機動隊』以降のまともな長編は皆駄作。『アヴァロン』、『イノセンス』、『立喰師列伝』、『スカイ・クロラ』、みーんな酷い。『立喰師列伝』だけは表現の新しゆえに少しだけ面白かったけど、その「表現の新しさ」にしたって、たとえばチェコの昔のアートアニメなんかと比較したら全く面白味がない。そもそも物語が面白くないので観ている間に飽きてしまう。娯楽映画としては赤点続きだ。本当にどれも酷いけど、最も酷かったのは、『Ghost In The Shell 攻殻機動隊』を修正した『Ghost In The Shell 攻殻機動隊2.0』。出だしをCGで全面修正したはいいが、そのCGの出来が悪い。手書きのセルアニメのままの方が何倍も表現として優れていた。所々に施されたCG修正のことごとくが改悪としか言い様のないもので、音響だけは改良されていたけど、詐欺紛いの作品だった。
 そんなものだから、押井監督作品は観る前から脱力してしまう。またもや駄作なんだろうなぁ、と。あらすじを読んだだけで「ああ、またかぁ……」と脱力できてしまう監督も珍しい。

 物語は物凄く単純。とっても進化したネトゲの中でワイワイ遊ぶ話
 ネトゲ世界は現実同様に現実味があり、プレイヤーはそこでモンスター(標的)を倒しながらポイントを稼ぎ、稼いだポイントを道具やプレイヤーの性能に割り振り、さらに上のレベルを目指す。登場するモンスターは、『砂の惑星』や『トレマーズ』に出てきたような巨大ミミズのみ。その大ボスを倒すことがクライマックス。
 主人公を演じるのは、黒木メイサさん、菊地凛子さん、佐伯日菜子さん、藤木義勝さんの4人。最初はバラバラにプレイしていたこの4人が最後には一致団結して大ボスを倒す。
 この物凄く簡単な展開の物語には、物凄く深遠な設定がある。社会が云々、技術が云々、進化が云々、精神が云々、虚構が云々と、相変わらずの小難しい理論武装的設定が、冒頭で延々と十分間も使って台詞と字幕と静止画のみで説明される。上映時間が70分と短いのに、その1割強を設定説明に費やしているのだ。しかし、物語に全く何一つ貢献していない。映画が終わってから、「あの説明は何だったのだ……!?」と衝撃を受けてしまう。

 全体的に無駄だらけで、無駄を全部切り詰めると上映時間は20分くらいになるだろう。使い回しのショットがあるし、そうでなくても舞台がどっかの岩山だけで画面に変化がないし、菊地さんの死霊の盆踊り』より苦痛で意味不明なダンス場面が長々あるし、α波でも出ているのかと思うくらい誘眠効果がある。実質的には20分で済む映画なのに、体感時間は2時間を超える
 最近の邦画同様、CGがPS2レベルなのも困ったものだ。しかも画面全体がソフト・フォーカス気味にCG加工してあり、それが『エマニエル夫人』みたいで、どうせ殆どの画面をCG加工してあるんだから、誰かをCGで脱がすような展開があれば良かったのに。菊地さんが「裸を見せるからポイントを寄こせ」とか。それで脱いだらセガサターンの『バーチャファイター』レベルのポリゴンで出来た裸だったりしたら、「押井監督凄ぇ!」と思うけど、もちろんそんな展開はない。『スカイ・クロラ』の時に宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』を揶揄したけど、表現力としては『崖の上のポニョ』の足下にも及んでおらず、あれから何の進歩も見出せない。画面がぼんやりとしているから、これまた誘眠効果抜群。
 音楽がまた酷くて、川井憲次さんが二日酔いで作ったのかというような自己模範の曲ばっか。基本がアンビエントで、アップテンポの曲も叙情的で、いつもの川井節。押井監督は、川井さんにどんな注文をしたんだろうか? もちろん誘眠効果抜群。

 見所は……主演3人の女優を楽しめること? しかし、美人女優で揃えたってーのに、その魅力を全く活かしてない。全く躍動感がないのだ。身体的な動きでもって“美女の性能”を活かすべきなのに、肝心のアクション場面では、カットを切って編集でごまかしている。髪が風でたなびくショットは盛り沢山なので、「たなびく美女の黒い長髪」フェチならご飯何杯でもいけますわ
 使い回しといえば、終盤に黒木さんと藤木さんの対決場面があって、そこの演出が懐かしい「格闘ゲーム」風味。センスの古さが十年以上前で、ギャグのつもりなんだろうけど、苦笑すらできなかった。安いくせに「安っぽく撮る」ことができない押井監督の演出力ゆえだ。

 押井監督は、「頼まれれば何でも撮る」みたいな発言をしているけど、そりゃー無理でしょう。「安っぽく撮る」を知らないみたいなんだもの。とはいえ、「高いものを撮る」もできないだろう。『アサルトガールズ』の製作費は1億円らしいけど、それだけあればもっと面白いものを作れる監督はいくらでもいるだろう。
 ジェームズ・キャメロン監督の『アバター』の製作費は、『アサルトガールズ』の約300倍もあって、だから押井監督が『アバター』に「勝てない」と思うのは当然なんだけど、じゃあ押井監督に300億円渡したら『アバター』よりも面白いものを作れるのだろうか?
 押井監督は、『アバター』に対して、「違う土俵でなら勝ち目がある」ような発言もしていたけど、それは絶対にアニメにしかない。実写では無理だ。根本的にアニメで培ったセンスしかないと思われる。もしも実写で勝負をしたいのなら、せめて『サロゲート』くらいの脚本を用意しておかないと駄目でしょ。根本的に脚本が駄目なんだよな、押井監督作品は最初期から。
 もうそろそろ「虚構と現実」から離れた物語を作るべきだ。そうでなくとも、『アサルトガールズ』みたいな「ゲーム・オーバー→コンティニュー=虚構」という安易さはTVゲームでやるべきことだ。オースン・スコット・カードさんの『エンダーのゲーム』よりも時代遅れで発想が陳腐なものを今さら作ることはないだろうに。

 舞台が岩山のみで物語が戦闘のみなので、殆ど「戦隊もの」の戦闘場面としか思えないんだけど、それに1億円もかけたんだと思うと、“無駄遣い度”は『アバター』に勝っていると思う。

テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

tag : アサルトガールズ

2010-02-22

虚無的な映画

 押井守監督の『アサルトガールズ』を観て呆気に取られた。凄い! 馬鹿じゃねーのこんなのに金出す奴! 私か!
 70分の間ずーっと映画とは別のことを考えてしまうくらい、「何じゃこりゃ?」映画だった。「クロスファイア」という無料オンラインゲームのタイアップ映画らしいけど……酷すぎる出来だ! これに比べればどんだけ酷い映画でもマシと思えるくらい、「酷い」レベルをも超越していた。上映時間が短いから良かったものの、これが2時間を超えるようなら、絶対に途中で帰っても悪くない映画だった。だって、びっくりしたもの終わった時。「え? これで終わり!?」と。衝撃度では『パラノーマル・アクティビティ』の最後を超えたね。
 押井監督はもう終わってる、と断言してもいいと最近凄く思うようになってきた。こんなクソを作って悦に浸っているようではなぁ。アニメの監督はアニメを撮ってればいい。アニメっぽいフェチっぷりを実写に持ち込んでいるだけなんだから。

 とはいえ、アニメの監督が撮ったアニメが駄目な例だってたくさんある。押井監督の近作を観て感じるのは、「実は押井監督はCGの上手な使い方を理解していないんじゃないか?」ということ。『スカイ・クロラ』にしても酷い出来だったしねぇ。いや、それいうと『劇場版マクロスF~イツワリノウタヒメ~』も『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』も酷いものだった。が、それ以上に愕然としたのは、『よなよなペンギン』。あのりんたろう監督の作ったものとは信じられない酷い駄作。現在のCGの世界レベルがどの程度か把握できておらず、CGを巧く使えないのならフルCGアニメなんて作るべきではない。
 が、そんな『よなよなペンギン』は、なーぜーか、東京都青少年健全育成審議会による優良映画の推奨に選ばれている。推奨理由はいつものテンプレである、「青少年を健全に育成する上で有益であると認める」だ。はっ、なーにが「青少年を健全に育成する上で有益であると認める」だよ。あんな駄作を「有益」であると上から目線で認めて下さる東京都青少年健全育成審議会は本当のクソだ。
 しかし、東京都青少年健全育成審議会は不健全とかいう意味不明の理由で、エロ漫画を摘発したりしている。お前らの頭が不健全だってーのになぁ! エロ漫画が子供の精神育成に良くないってのはわからなくもないけど、それならそれは本屋に文句いえよ!
 下らないどうでもいいオリンピックを東京で開催しようと無駄な努力をした都知事の方が余程不健全だよ。バンクーバ冬季オリンピックで見られた国母選手叩きこそが不健全であり、あれが日本の「健全さ」の程度だ。国母選手は大健闘したといってもいいだろう。だって、本人は「全ての於いて悔いはない」といっているんだから、オリンピック精神に則って考えるならば、褒められることではある。

 世界の押井監督は、もう世界から落ちぶれている。ジェームズ・キャメロン監督の『アバター』に対して、「こちらがやりたかったことを全部やられちゃった。あれには10年かけても追いつけない。すいませんと言うしかない。あれにはすがすがしいくらいに完敗だった」と感想を述べているけど、押井監督とキャメロン監督の立っている場所は、比較対象にならないくらいに違っていて、「完敗」とか笑っている場合じゃないと思うのだ。
 確か押井監督は「オリンピックなんて時代遅れ」みたいなことをいっていたと思うのだけれど、しかし『アサルトガールズ』はオリンピック精神である「参加することに意義がある」ような映画だ。「作られることに意義がある」というか、「存在することに意義がある」というか。それなら『よなよなペンギン』だって「作られることに意義がある」映画なのかもしれない。それはバブル時代の発想だとしか思えない。あのくらいのオッサンの頭の中は、未だにバブル期のままなのかもしれない。困ったもんだ。
 大傑作である『Ghost In The Shell 攻殻機動隊』以降の押井監督は、娯楽映画の不毛地帯。その最先端が『アサルトガールズ』。私は今のオタクが押井監督をまだ好きでいるのか知らないけど、さすがにあんなの作られたら、もう期待できないだろう……が、しかし、あまりに酷かったので、捻くれ者の私は、実は『アサルトガールズ』をちょっとだけ好きでもある。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

2010-02-17

国母選手の服装問題とホラー映画とジャッカス

 今さらどうでもいいことだけど――
 今やってるバンクーバー冬季オリンピックで、国母選手が公式ユニフォームを着崩したのが小問題になったことを今日知り、どれどれと公式ユニフォームを見てみたら、あらまあ、ダサくありませんこと?
 国際大会で日本の代表として出場しているのだから、公的であることを自覚した行動を取ってもらいたいのはわかるけれど(国民の血税がどーたらこーたらというテンプレ発言)、「出場辞退するべき」というのは過剰反応しすぎだ。頭のオカシイ人々がたくさんいるのだなぁ。しまいにゃ文科相まで苦言を呈してる。

スポニチ→“国母問題”で川端文科相も批判「適切ではない」

上記リンクから引用。
 川端達夫文部科学相は15日の衆院予算委員会で、バンクーバー五輪スノーボード男子ハーフパイプ代表の国母和宏の服装問題について「極めて遺憾だ。国を代表して参加する自覚が著しく欠けていた」と批判した。
 えー、国民の代表である自覚が著しく欠けている民主党にいわれたくない台詞ですな。予算委員会で、民主党からすりゃどうでもいいと思われている省庁の上位に入っている文科省の大臣にさぁ。こっちの方が極めて遺憾だっつーの。
 国母選手の格好が「日本の恥」だといいたいわけなんだろうけど、恥丸出しの政治家がたくさんいて、国会で恥丸出しで大騒ぎしてて、その学級崩壊レベルの様が公共放送で堂々と放送されてる世の中に於いては、国母選手の行いは、褒められないとは思いつつも、「そんな世間に楯突いた」と勝手に解釈すれば笑えることではある(もちろんそんなわけないけど)。つーか、もっと「恥」はいるだろうに。小沢一郎民主党幹事長が不起訴に終わって不完全燃焼気味だったから、飛びつけるネタに脊髄反射的に飛びついただけなんだろうな、ワイドショー的には。つまり、どうでもいいことだ。
 でもまあ、問題となった以上、国母選手には「結果」が求められるだろう。入賞すらできなかったら、「単なる見かけ倒し」と批判しまくり、金メダルを獲ろうもんなら「ふてぶてしいのは実力」と大絶賛するのだろう。あー、何か、見慣れた光景だなぁ。朝昇龍さんとか亀田兄弟とか。でも、そもそも、そんなに日本人は注目しているのだろうか、その人たちに。殆どの人はニュースで試合結果を見る程度でしょ? どうでもいいんだよ、格好なんて。大して内容も知らずに見せかけの情報だけで批判しているだけ。
 私は、国母選手の立場は、ほんのごく僅かながら理解できる。なぜかというと、ホラー映画が大好きだからだ。

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テーマ : 気になったニュース
ジャンル : ニュース

2010-02-14

いうに事欠いて防空壕の音楽って……

 友人らと開いた簡単なパーティで、簡単なDjをやった。ガンガン踊るようなパーティでなく、軽く酒呑んで気持ち良く音楽浴びて身体を泳がす程度のパーティのDjなので、こっちも気楽にテキトーな音楽をテキトーに流して楽しんでいた。
 で、まあ、楽しかったのはいいんだけど、衝撃の一言が私を襲った。

 私の理想的なDjは、テクノから演歌まで何でも使うようなもので、あえていえば2メニーDjsのようなごちゃ混ぜ感たっぷりなやつだ。実際、それで気持ち良さを演出するには選曲センスとミックス技術の高さが求められ、私にその「高さ」があるとは思えないけど、自分の好きなミックスとは、古今東西の様々な良い音楽を贅沢に楽しく味わえることにあるので、実践できているかいないかは別にして、そーゆースタイルが好きだ。
 今回は飛び道具として、笠置シヅ子さんの「買物ブギ」、暁テル子さんの「東京シューシャインボーイ」、二村定一さんの「私の青空」を持っていった。3曲とも超有名な超名曲で、そのまま聴いても当然名曲だから素晴らしいんだけど、どうせなんだし申し訳ないようなミックスをしたりする。「私の青空」なんて、エレクトロと合わせると面白い。いや、何というか、名曲が台無しな感は否めないけど、やりたい盛りなのだ。
 で、「東京シューシャインボーイ」をかけてた時に問題発言が。

「何? この防空壕みたいな音楽?」

 ズッガーン! 衝撃を受けた。
 ちょっと待て、おいコラお前! この名曲を愚弄するとは、そこへ直れ成敗いたす! 泣いても許してあげないんだから!
 で、簡単に知名度を説明してあげた。これはね、ロバート・アルトマン監督の『M★A★S★H』にも使われてたグローバルな凄い曲なんだぞ!
 友人の反応。「ふーん、その映画知らない」
 何をー! じゃあじゃあ、大友克洋監督の『AKIRA』にも使われていたグローバルな凄い曲なんだぞ!
 友人の反応。「ふーん。それも観たことない」
 ああもうこれだから近頃の若者は! 温故知新って知らんのか!?

 と、文句をいってはみたけど、「防空壕みたいな音楽」という表現は面白いと思った。面白ついでにググってみたら、「防空壕みたいな音楽」で完全一致するものはなかったので、こんな表現を使う人は殆ど存在しないようだ。
 防空壕=戦時中なわけで、「東京シューシャインボーイ」は戦後の曲だから「防空壕みたいな音楽」には当たらないんだけど(「買物ブギ」も戦後で、「私の青空」は戦前)、何となくいいたいことはわかる。一言でいえば、古臭いだけでなく、凄く昔っぽいってことなんだろう。音がくぐもっていて古臭いと、知らない人(主に若者)には「戦前の音楽」や「戦後の音楽」と聴けてしまうことはあるだろう。「戦中の音楽」は、もっと戦意高揚するための音楽が該当しそうだから、マーチとか軍歌になりそうなので、歌謡曲を「戦中の音楽」と思うことは少ないと思う。しかし、「防空壕=戦時中」なんだから、「東京シューシャインボーイ」は、「戦中の音楽」と思われたことになる。あと、パーティ会場が暗闇で密閉的だったから「防空壕みたいな音楽」に聴こえたのかもしれない。
 防空壕のイメージからすると、もっと不穏で暗くて硬質で湿度が高くて寒い音楽の方がピッタリだと思うんだよなぁ。アーサー・ブラウンズ・キングダム・カムの「Time Captives」とか、そんな感じじゃなかろうか。最近じゃ、ビークとか。
 よくわからないけど、印象だけで「防空壕みたいな音楽」という表現は見事すぎる。私も使おうと思う。馬鹿にするのでなく、愛情を込めて「防空壕みたいな音楽」と称す。その第一弾として、親に「『東京シューシャインボーイ』とかって防空壕みたいな音楽だよね」といってみたら、「はあ?」といわれた。「何それ? そんな曲知らんわ」
 これだから近頃の年寄りは!

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テーマ : お気に入り&好きな音楽
ジャンル : 音楽

2010-02-10

映画らしい仕掛け

 先週末の夜、友人宅のTVには「スマステ」が映っていた。「月イチゴロー」で稲垣吾郎さんがクリント・イーストウッド監督の最新作『インビクタス/負けざる者たち』について話していた。そこまでTVに注意を払ってなかった私は、「イーストウッド」という単語がTVから聞こえるや、友人に「静かに! 静かに!!」と叫び、TVを注視した。
 ……今度こそ、イーストウッドが1位に決まってるよな……
 『グラントリノ』の時は『スラムドッグ$ミリオネア』に負けて2位だった。『グラントリノ』が『スラムドッグ$ミリオネア』に負けるなんて、信じられん! と私は憤った。『チェンジリング』の時は、『ベンジャミン・バトン数奇な人生』を抑えて1位だったけど。さて……『インビクタス/負けざる者たち』はどうだ?

 イーストウッド監督は、奇をてらうような演出をしない。常に直球ど真ん中勝負のみ。変化球は使わない。だから、人によっては地味だと感じるかもしれない。実際、稲垣さんの『インビクタス/負けざる者たち』評は、「実話ゆえに映画らしい仕掛けがなく、ドキュメンタリーのようだ」だった。高評価ではあったけど、『ニューヨーク、アイラブユー』に負けて2位だった。
 ウディ・アレン監督が入ってないニューヨーク映画なのに……
 マーティン・スコセッシ監督やジェームズ・グレイ監督の緊張に満ちたニューヨーク映画じゃないのに……
 ジェイソンが襲いに来ないニューヨーク映画なのに……
 ニューヨーク公爵が大活躍しないニューヨーク映画だってのに!
 それが1位って間違ってる! ああもう! 肝心なところで稲垣さんは!
 いや、まあ、好みは人それぞれなので、別にいいんですけどね。ただ、稲垣さんのいう「映画らしい仕掛け」は、重要なのだろうか?

 『インビクタス/負けざる者たち』を実際に観てみると、確かに「実話ゆえに映画らしい仕掛け」のない地味な映画だった。でも、イーストウッド監督は、「実話ゆえに映画らしい仕掛け」をしないのでなく、元々「映画らしい仕掛け」をしない監督だ。
 そもそも「映画らしい仕掛け」って何だ? ミヒャエル・ハネケ監督の『ファニー・ゲーム』のようなものか? または、クエンティン・タランティーノ監督が得意とするような演出のことか? そのようなものだとするなら、「映画らしい仕掛け」のお陰で大いに楽しませてもらえることは間違いない。が、作品の方向性にもよるでしょ。稲垣さんの考える「映画らしい仕掛け」を『インビクタス/負けざる者たち』に施されてたら台無しだよ。

 『インビクタス/負けざる者たち』は、「映画らしい仕掛け」を施さないゆえに、とっても「映画らしい」と思えた。しかしイーストウッド監督は、常に巧みな「映画らしい仕掛け」を施している。いくらでも政治的メッセージを読み取ることが可能な題材なのに、政治臭さを可能な限り消している。というか、イーストウッド監督の作品は、観る人によると主題自体読み取れないくらいに常に「臭い」を消している。ドラマに対する視点が、透明なのだ。撮影、編集、BGM、演出、何もかもがドラマに対する透明性を際立たせている。それは、わかり易い「映画らしい仕掛け」よりも、もっともっと「映画らしい仕掛け」なんじゃないだろうか。
 稲垣さんがいう「映画らしい仕掛け」は、タランティーノ監督みたいな演出のことを指しているのだろうけど、『インビクタス/負けざる者たち』は、それとは異なる「映画らしい仕掛け」で溢れている。だって、稲垣さん自身がそれを証明しているもの。『インビクタス/負けざる者たち』が「ドキュメンタリーのようだ」と思えるなら、それこそがいかに「映画らしい仕掛け」に満ちているかって証拠になる。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

2010-02-09

『シェラ・デ・コブレの幽霊』自主上映が大成功でおめでたい

 「ホラー映画向上委員会」が行った『シェラ・デ・コブレの幽霊』自主上映は大成功に終わったようで、おめでとうございます。
 実は私、結構ギリギリまで予約が締め切られなかったから、1月末にまだ予約が締め切られてなかったら応募しよう、と思っていました。結局は間に合いませんでしたが。まあ、観たことない人が優先的に観られるべきなので、全然ガッカリしてません……
 自主上映が成功し、フィルムの権利問題は少しずつ前進している今、今後はあちこちで自主上映会を行う人が現れそうですね。カナザワ映画祭のような覆面上映とか。今回の自主上映会に参加した人の感想もあちこちから現れそうですし。さらに前進かも。

 ところで前から不思議に思っていたのですが、『シェラ・デ・コブレの幽霊』をカナザワ映画祭で観たのは私以外に何十人もいたのに、何で当ブログが「シェラ・デ・コブレ」で検索すると先頭に来るのか……他にも『シェラ・デ・コブレの幽霊』について書いているブログはあるのに……
 以前にも記しましたが、私がブログを始めたきっかけは『シェラ・デ・コブレの幽霊』の感想を公表するためでした。フィルム所持者の添野知生さんが「ブログやホームページがある人は、観た感想を書いて、世間に広めて下さい」といっていたからです。素直にその通りにしたわけです。
 自慢になりますが、『シェラ・デ・コブレの幽霊』に関しては、当ブログは長らく検索でトップに表示されました。しかし最近は、ネルソンさんのブログ「鴫野2.0」や「ホラー映画向上委員会」のブログがあり、どちらも上映を実践しましたので、ただ感想だけが置いてある私のブログは役立たずなんじゃないかなーと。『シェラ・デ・コブレの幽霊』がどのようなものであるのか、『シェラ・デ・コブレの幽霊』は今どうなっているのかがわかる簡単な情報を広げることに多少は貢献できたと思いますが。自慢になりませんが、当ブログで最も読まれている記事は3年前のカナザワ映画祭での『シェラ・デ・コブレの幽霊』の記事で、はっきりいってその他の記事は殆ど読まれていません(つまり、たぶんこの文章も読まれないと予想)。昨年と先月にどばーっとアクセス数が激増しましたが、それは『探偵ナイトスクープ』と読売新聞の『シェラ・デ・コブレの幽霊』自主上映に関する記事のお陰で、要はネルソンさんと「ホラー映画向上委員会」の恩恵に預かったわけです。当ブログだけでは何の効果もありません。
 今回の自主上映には、プロの評論家も観に行っていたようで、読売新聞記者の小梶勝男さんが感想を書いています。

映画批評サイト「映画ジャッジ」→通映画批評『シェラ・デ・コブレの幽霊』

 こうしてプロの評論家も記事を作っておりますし、ソフト化へさらにさらに一歩前進です。
 読まれているかいないのか不明の記事をこうやって何となく日々ダラダラと作っている私ですが、変わらず『シェラ・デ・コブレの幽霊』ソフト化の応援をひっそりと続けて行こうと思います。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

tag : シェラ・デ・コブレ

2010-02-08

入れた奴が馬鹿

 亀井静香郵政改革相が色々と郵政改革をしようとして波紋を広げているようで。昨年から亀井郵政改革相の名前をニュースで見る度にため息が知らず漏れてしまいます。何であんなの選んだんだ。そりゃー全国局長会とかが支持してんでしょうけど、私の職場の同僚にも「ゆうちょのサービスが向上するらしいし、いいことだ」とか国民新党を応援している馬鹿がいました。
 政治討論番組なんかで「小泉改革のせいでゆうちょのサービスが低下して~」と繰り返しいってたのを以前はよく見ましたけど、私の知ってる範囲では、サービス低下どころか態度が良くなってますよ? 民営化になって、金融庁などの監査も頻繁に行われて、内部業務だって効率化だけでなく情報セキュリティ管理の向上も行われて、民営化前より悪化したなんて、どっこにも見られないんですけど。ああ、過疎地で困ってるお年寄りがいるって話ですか。そーですね、確かにそれは困った問題ですね。でも、採算度外視したサービスなんて、普通は切るもんでしょ。過疎地のサービス低下が問題となるのなら、そこに赤字覚悟でサービス提供を続行するのなら、その分のコストは利益の上がっている部分から下ろすしかなく、それは別に民営化推進のままで可能な筈です。国営に戻すような形で採算度外視のサービスを行うってことは、税金をそこに注ぐってわけですから、そんなの私は嫌なんですけど。社長を交代させたんですから、新体制でサービスの向上を図ればいいだけで、民営化を後退させる必要はありません。過疎地のサービス提供は、クロネコや佐川やペリカンと提携して頑張れば可能だってのに。僅かの人々のために無理なサービス提供をするなんて、それはバラマキ政策じゃないですか。麻生政権の時に民主党が散々「バラマキだ」と批判してたくせに、今の民主党がやってることは――というか、選挙前からマニフェストを見ればわかり切ってたことですけど――バラマキ政策ばかりで、バラマキ政策でしか支持を受けてません。
 最近最も驚いたのは、非正規社員を正規社員にするという暴言です。アホかと。それ、現在の正社員のコストを下げるって話ですか? または、非正規社員のコストを下げて正社員にするって話ですか? そのどちらでもなく、ただ単に総コストが激烈上昇するって話ですか? ああ、実は郵政を潰そうって腹なんでしょうね。予算を取るだけ取って、赤字になったらさらに助けてもらうと。
 ちょいと昔なら、森さんがニュースに登場する度にムカついてましたけど、最近は亀井さんが出る度にムカつきます。あの図々しくもデカい面を当選させた善良なる人々にも。小泉改革が悪とかいってますけど、いやいや、今の亀井さんには敵わないでしょう。それに比べれば、小沢さんや鳩山さんの「政治と金問題」なんてどーでもいいことですよ。国民受けする政策を実施してほしければ、国民は支持率を下げない方が得策だと思います。小沢さん亡き民主党なんて、どんな代物になるか不安でしかたありませんよ。

テーマ : 気になったニュース
ジャンル : ニュース

2010-02-07

『劇場版マクロスF/虚空歌姫 イツワリノウタヒメ』は、日本アニメの退化形の進化形

 『劇場版マクロスF/虚空歌姫 イツワリノウタヒメ』を観た。
 観客は座席の1/3以上を埋めるくらい入っていた。ユナイテッドシネマの最も大きなスクリーンを使っていたので、百人以上いたことになる。平日の昼頃に観たんだけど、オタク向けアニメで、地方スケジュールのために遅れて公開されている条件からすれば、かなり盛況といえる。石川県での上映はユナイテッドシネマだけなので、ファンが集中しているんだろう。パッと見、男女半々くらいで、年齢層は下が20代で上が40代ってとこ(1組だけ60代近くの夫婦がいたけど)。失礼ながら、見た目の雰囲気から、大半はアニメオタクと思われた。
 作品の内容は、良くも悪くもなく、観る前から観た後まで何の感動もなく、「ふぅ~ん」て冷めた感じで観た。とっても日本のアニメオタク向けアニメらしいアニメだった。個人的に「マクロス」には、特に格別の思い入れはなく、『マクロスプラス』での菅野よう子さんの音楽に強烈に打ちのめされた経験から、菅野さんの音楽に興味がある程度。

 『マクロスプラス』が登場した時は驚かされた。作品内容はどうでもいいくらいにどうでもいいんだけど、音楽が凄かった。
 『マクロスプラス』が登場したのは1994年。その前後に、押井守監督の『機動警察パトレイバー2 the Movie』と『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』、大友克洋監督の『MEMORIES』(『AKIRA』以降の大友監督関連作品なので、内容的には全く大したことないけど)も登場し、そのすぐ後に庵野秀明監督の『新世紀エヴァンゲリオン』が登場するのだから、年寄り臭い発言になるけど、1990年以降の日本アニメの歴史では、1994年前後が最も物凄かったと断言できる(その日本アニメの高揚感は、宮崎駿監督の『もののけ姫』、幾原邦彦監督の『少女革命ウテナ』の1997年で終わった、というのが私の持論)。
 あの頃、本気で「日本アニメは世界最強」と思っていた。今の日本アニメは、あの頃の残滓でしかない(宮崎監督は相変わらず素晴らしい傑作を作り続けているし、他にも何本も良い作品は登場しているけど)。そのテンションに引っ張られるように、アニメ音楽も物凄いものばかりで、上に挙げた作品は皆、音楽も素晴らしかった(菅野さんは『MEMORIES』の「彼女の想いで」の音楽も担当しており、膨れ上がった期待を軽く受け止める素晴らしい仕事をしている。石野卓球さんが菅野さんの曲をリミックスしており、それも素晴らしい出来で、“時代感”はあるけど、今でも使える)。
 同時期、日本でテクノが花開き、あちこちでレイヴが開催され、ディスコで踊るのと全く異なる「フリーク・アウト」の新しい形が生まれた(「チル・アウト」なんて正にそう)。そんなレイヴで、少なからず当時の日本アニメの音楽を聴くことができた。<レインボー2000>では『新世紀エヴァンゲリオン』の主題歌が使われ(アスカの台詞をサンプリングしたマイク・ヴァン・ダイクさんの曲が話題になっていたなぁ)、チル用に『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』の主題曲が使われていた。後に登場する、石野さんが主催する<WIRE>では『カウボーイ・ビバップ』の主題曲が横浜アリーナに響き渡り、大歓声が上がった。

 あの頃の高揚感を今一度――中年になったアニメオタクでそう願う人は多いだろう。「エヴァ」や「マクロス」は、その最適な作品だし、「ガンダム」や「ヤマト」も似たようなものだ。だからそれら作品が「週刊~」などと特集刊行されるのだろう。もちろん、新しいファンは常に若者主体だけど、作品内容は、様式が新しくなっただけで、物語構造は古臭いまま。「エヴァ」にしたって、目新しかったのは様式だけで、物語そのものはシェークスピア的に古臭さかった。若者が「今」に反抗すりゃ大抵は何とかなるものなのだよ、物語とは。「今」を肯定するために「今」に反抗するのが人の常なんだから。
 売れたモチーフを繰り返す面白くなさ。今の日本アニメにはそーゆーのが多い。「マクロス」なんて正にそう。「戦争とアイドル」という組み合わせは最初は面白かったけど、もうどうでもいい。実は私は、「マクロス」を観るのは『マクロスプラス』以来久々だ。だから、今の「マクロス」がどうなっているのか期待感があったんだけど、「なーんだ、何も進化しちゃいないんだ」が正直な感想だった。

 『マクロスプラス』以降を全く観てないのに、いきなり劇場版最新作を観たもんだから、キャラクターの関係が最初はわからず、しかしあっという間にいとも簡単に理解できた。つまり、作品が物凄く古典的で様式的で「いつも通りの安心設計」だったってことだ。美男美女がいて、恋と戦いに悩む。そんだけ。「マクロス」はそこに「アイドル」をぶち込んで煮込むわけだけど、劇場版を観る限りでは、別に「アイドル」の存在どうでもよくない? 白々しい物語の中で、客受けだけを狙った白々しい設定のキャラクターたちが叫びまくって大活躍。物語は物凄くどうでもいい出来。面白くもつまらなくもない。ただ時間を埋めるだけ。
 ま、最初から「マクロス」に物語の面白さなんざ求めてない。求めているのは戦闘場面と音楽だけ。なんだけど、これまた大したことなかった。戦闘場面は、さすがに『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』みたいな酷いことになってなかったけど、CGの処理落ちが酷かった。予算がなかったのか? 日本アニメらしい構図がカッコイイ筈なのに、何かもう「未だにこれなんだ」としか思えなかった。
 期待した音楽も、劇場版だったからか、良い曲が殆どなく、さすがの菅野さんでもネタ切れなのかと思ってしまった。物語が白々しいと、音楽を作る側だって想像力を働かせられないから困るんだろうな。『マクロスプラス』と『劇場版マクロスF/虚空歌姫 イツワリノウタヒメ』では、同じ「アイドル」でも凄い違いがあって、歌も「狙った通り」に作られていて、客がそれを受入れるか受入れないか不安でしかたないような凄さがない。巧い、とだけしか思えなかった。
 TV版を見たら感想が異なるかもしれないけど、劇場版だけで判断するなら、総じて大したことなし。

 『劇場版マクロスF/虚空歌姫 イツワリノウタヒメ』は、構図のカッコ良さを追求した、日本アニメらしい日本アニメだ。でもそれは単なる様式美となり、マンネリと化している。まあ、昔を知らないでいきなり“ここ”から入るなら全く気にならないのかもしれないどころか、「戦争とアイドルって新しい!」とか思うのかもしれないけど、物語そのものがマンネリを内包した作りになっていて、緊張感が全くない。「マクロス」だから戦争してなくちゃ、という程度の発想で作られている。もしかしたら日本のSF(かファンタジー)アニメは、そこが限界になっているのかもしれない。
 戦争のない日本で作られるSFアニメには、なぜか殆ど戦争がつきまとっている。遠くの記憶になりつつあるとはいえ、まるで戦争自体がファンタジーであるかのようだ。ファンタジーだから、戦争を希望する。そんな作品が多い。『劇場版マクロスF/虚空歌姫 イツワリノウタヒメ』も同じ。「マクロス」は、戦争がなきゃ成り立たないから戦争をする。戦争がないと“自分”の存在感がなくなるから、戦争を利用する。
 それは、黒沢清監督が『トウキョウソナタ』でちゃんと乗り越えた部分だ。バブル崩壊して、景気が悪化して、景気を回復しようとして、しかし、“どこ”の段階に回復させるのか誰も考えていない日常と、それに連なる未来。『トウキョウソナタ』にはそれがちゃんと描かれていた。
 何となくダラダラと戦争を期待しちゃうアニメ、そんな不気味なものが綺麗にパッケージされて売りに出されている。何かを起こさなきゃ何も始まらない、そんな発想でしか現代的な物語が作れない。もう時代遅れなんじゃないのかな、そんなのは。「マクロス」らしさとは対極にあるそんな発想の日本アニメを、宮崎監督以外で、そろそろ意識的に作ってほしい、と中年になった今の私は思う。それができないなら、もう作るのを止めるべきだ。行け行けどんどんでここまで来た日本アニメだけど、そろそろブレーキをかけてスピードを緩めたらどうだろう?

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テーマ : 映画館で観た映画
ジャンル : 映画

tag : 劇場版マクロスF

2010-02-05

前進に前進、また前進

 DVDスルーが決定していたから、さすがに劇場公開(会社の意思決定の撤回)はあり得ないだろうと思っていた『ハングオーバー』がゴールデングローブ賞受賞によって劇場公開されることになり、世の中どこでどうひっくり返るかわからないものです。未だに一般公開される目処が立っていない『シェラ・デ・コブレの幽霊』も、いきなり状況が変化することだってあるのかもしれません。
 こないだ、添野知生さんからコメントをいただきました(ご本人様かわかりませんが、ご本人様という前提で話を進めます)。コメントから抜粋。

どこに権利が「ないか」はだんだん判ってきたので、その意味では前進(?)しています。ライセンサーを特定して、原版の所在が確認できたら、DVDメーカーに引き継ごうと思っているのですが、それにはもう少し時間がかかりそうです

 「当て所なく五里霧中」でなく、「もう少し」しか時間がかからないそうなので、何ヶ月かかるのか何年かかるのかわかりませんが、気長に待てば吉報が訪れる可能性が出てきたようです。
 今週末には「ホラー映画向上委員会」による自主上映もありますし、それによるリアクションも大きいでしょうし、ますます知名度も認知度も高くなります。
 添野さん、特に何をするわけでもない私のブログに、コメントありがとうございました。オラ、わくわくしてきたぞ!

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

tag : シェラ・デ・コブレ

2010-02-02

興行収入が高い=良い映画

 1月24日の記事で扱った「毎日映画コンクール」の「TSUTAYA映画ファン」のベスト10が、単なる売り上げから感じるベストなのか、本気で素晴らしいと思ったベストなのか疑問に思っていたら、実際は売り上げのベストに近かった。

参考リンク→社団法人日本映画製作者連盟

上記リンク先より、2009年度の興収10億円以上の一覧(平成22年1月28日発表)。

[邦画]
(順位)作品名 【興収(億円)】
★ (1)ROOKIES-卒業- 【85.5】
  (2)ポケットモンスター ダイヤモンド・パール アルセウス超克の時空へ 【46.7】
★ (3)20世紀少年<最終章>ぼくらの旗 【44.1】
★ (4)ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 【40.0】
★ (5)アマルフィ 女神の報酬 【36.5】
  (6)名探偵コナン 漆黒の追跡者〈チェイサー〉 【35.0】
★ (7)ごくせん THE MOVIE 【34.8】
★ (8)余命一ヶ月の花嫁 【31.5】
  (9)ヤッターマン 【31.4】
★ (10)クローズZEROⅡ 【30.2】
  (11)20世紀少年<第二章>最後の希望 【30.1】
★ (12)沈まぬ太陽 【28.0】
  (13)劔岳 点の記 【25.8】
  (14)私は貝になりたい 【24.5】
  (14)ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史 【24.5】
  (16)カイジ 人生逆転ゲーム 【22.5】
★ (17)僕の初恋をキミに捧ぐ 【21.5】
  (18)K-20 怪人二十面相・伝 【20.0】
  (19)ドロップ 【19.5】
  (20)感染列島 【19.1】
  (21)仮面ライダーディケイド侍戦隊シンケンジャー 銀幕版 【19.0】
★ (22)BALLAD 名もなき恋のうた 【18.1】
  (23)252 -生存者あり- 【17.0】
  (24)サマーウォーズ 【16.5】
  (25)GOEMON 【14.3】
  (26)なくもんか 【13.5】
  (27)赤い糸 【11.5】
  (28)カムイ外伝 【11.2】
  (29)MAJOR(メジャー) 友情の一球(ウィニングショット) 【10.5】
  (30)少年メリケンサック 【10.2】
  (30)NARUTO-ナルト-疾風伝 火の意志を継ぐ者 【10.2】
  (32)プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合! 【10.1】
  (32)ゼロの焦点 【10.1】
  (34)クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国【10.0】

[洋画]
★ (1)ハリー・ポッターと謎のプリンス 【80.0】
★ (2)レッドクリフ PartⅡ 未来への最終決戦 【55.5】
★ (3)マイケル・ジャクソン THIS IS IT 【52.0】
  (4)WALL・E ウォーリー 【40.0】
★ (5)2012 【38.0】
★ (6)天使と悪魔 【33.5】
★ (7)ターミネーター4 【33.2】
★ (8)マンマ・ミーア! 【26.0】
  (9)地球が静止する日 【24.1】
★ (10)ベンジャミン・バトン 数奇な人生 【24.0】
★ (11)トランスフォーマー:リベンジ 【23.2】
  (12)ナイトミュージアム2 【20.5】
  (13)007/慰めの報酬 【19.8】
  (14)HACHI 約束の犬 【19.7】
  (15)ボルト 【16.5】
  (16)クリスマス・キャロル 【16.0】
  (17)スラムドッグ$ミリオネア 【13.0】
  (18)チェンジリング 【12.8】
  (19)ワルキューレ 【12.5】
  (20)グラン・トリノ 【11.0】
  (21)G.I.ジョー 【10.5】
  (22)マダカスカル2 【10.2】
  (22)ノウイング 【10.2】

 ★印のある作品が「TSUTAYA映画ファン」のベストに入っていたものだ。これを見れば、「TSUTAYA映画ファン」のベストは基本的に興行収入のランキング上位作品で構成されていることがわかる。「TSUYAYA映画ファン」のベストも再度掲載。

◇TSUTAYA映画ファン賞◇
 <日本映画ベスト10>
 (1)ROOKIES-卒業-
 (2)20世紀少年<最終章>ぼくらの旗
 (3)余命1ヶ月の花嫁
 (4)ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
 (5)沈まぬ太陽
 (6)クローズZERO2
 (7)アマルフィ 女神の報酬
 (8)ごくせん THE MOVIE
 (9)僕の初恋をキミに捧ぐ
 (10)BALLAD 名もなき恋のうた

 <外国映画ベスト10>
 (1)マイケル・ジャクソン THIS IS IT
 (2)レッドクリフPart2 -未来への最終決戦-
 (3)ハリー・ポッターと謎のプリンス
 (4)ターミネーター4
 (5)天使と悪魔
 (6)カールじいさんの空飛ぶ家
 (7)トランスフォーマー/リベンジ
 (8)ベンジャミン・バトン 数奇な人生
 (9)2012
 (10)マンマ・ミーア!

 「TSUTAYA映画ファン」のベストを興行収入ランキングと比較すると、邦画では、『BALLAD 名もなき恋のうた』の順位が高くて不思議だ。興行収入ランキングだけで判断するなら、『BALLAD 名もなき恋のうた』の上に何作品もいるのに、それらが無視されてるのが変。「いや、だから、『BALLAD 名もなき恋のうた』は作品がちゃんと評価されたんだって」というのだとしたら、「いやいや、『BALLAD 名もなき恋のうた』を高評価するなんて馬鹿じゃねーの?」って話になる。『BALLAD 名もなき恋のうた』がいいのだとしたら、『ヤッターマン』や『劔岳 点の記』の方が評価されて然るべきだ。
 他にも、子供向け作品が全く「TSUTAYA映画ファン」のベストに反映されていないのも不思議。「ポケモン」に「コナン」に「ドラ」に「ライダー」が無視されてる。気持ち悪いな、「TSUTAYA映画ファン」のベストは。「TSUTAYA映画ファン賞」は一般投票なんだけど、その「一般」の大半が「TSUTAYA客」なんだとしたら、スポンサーやレンタル率を気にしてランキングを操作しているのかもしれない。が、子供や親子の客はレンタル業にとって最重要客なので、除外される理由はない。単にその辺りの客層がベストの決定に全く反映されていないだけなのかもしれないし、そもそもその辺りの客層は投票行為を行っていないだけなのかもしれない。または、「大ヒットはしても、子供向け作品なんざ評価する価はない」とみんな思っているのかもしんれない。が、それならば宮崎駿監督の作品だけがいつも高評価なのはおかしい。
 洋画の方は、「TSUTAYA映画ファン」のベストと興行収入ランキングのベスト10が、順位は違えど、入っている作品は殆ど同じ。『カールじいさんの空飛ぶ家』が興行収入ランキングに入っていないのは、12月公開だから。逆に、興行収入ランキングのベスト10に入っているのに、「TSUTAYA映画ファン」のベストから外れている『地球が静止する日』は、やはり「静止」しなかったのにガッカリした客が多かったってことか。
 うーん。一般投票だってのに、映画会社の顔色を伺ったベストなのか、馬鹿が多いだけなのか、よくわからんわ「TSUTAYA映画ファン」のベストは……

 ところで、社団法人日本映画製作者連盟のサイトでは、未だに「今年の米アカデミー賞最優秀外国語映画賞へ『誰も守ってくれない』を出品しました」となっているけど、もう予選落ちしましたから

SANSOPO.COM→「誰も守ってくれない」米アカデミー選考漏れる

 上記リンク先から引用。
日本代表として応募されていた『誰も守ってくれない』(君塚良一監督)は選考から漏れた。
 そりゃそうでしょ、あんな作品。まだ『劔岳 点の記』の方が可能性は高かったんじゃないの? 恥ずかしいなぁ、『誰も守ってくれない』が代表だなんて。あれが代表の選手団とかだったら、みーんなやる気なくすって。

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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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