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2011-08-22

DOMMUNE BOOKSを買ってDOMMUNEを応援

 激動と混乱と平安の<FREEDOMMUNE>が過去の想い出となり、しかし変わらぬ被災地の大変さがあります。『無常素描』を昨日観まして、「原発の是非は置いといて、散らかっている物を片付けろ」と<FREEDOMMUNE>で大友良英さんが仰った通り思いました。
 自然の力による大災害の復興支援を行うべく立ち上がったのに、同じく自然の力によって妨げられた<FREEDOMMUNE>でしたが、USTREAM配信による深夜~早朝の小室哲哉さん祭りが最大のハイライトとなり、終わってみれば、何だかとっても良いイベントだったように思います。途中がグダグダだったけど、最後の最期でキメた『スター・ウォーズ EP3』みたいな。
 宇川直宏さんがDOMMUNEのことを「現在美術」という呼び方をしているのは、色んな意味で正しいと思えました。

 さて、宇川さん初の著書である『@DOMMUNE』がAmazonから届いたので、簡単にパラ読みしました。
 利益がないのにDOMMUNEをどうやって運営しているのだろう、と思ったらやはり赤字のようです。しかもかなり問題のある。どうすれば赤字になることなく今の理念を維持したまま運営できるか、未だその方法を暗中模索しているようで。「DOMMUNE BOOKS」というレーベルからシリーズ刊行されている諸々の本も運営費を賄うためとか。以下、本から少し抜粋します。

 このレーベルを立ち上げた率直な理由は、消極的な根拠に聞こえるかもしれませんが、それは前半のトーク番組がほとんど赤字なので、メディアを移行し、それを活字として蘇生して、商品としての価値を図って、補填したいという思いです。もちろん、トークプログラムは今後も続けるのですが、経営を考えるとこれは非常に辛い。(…)
 DOMMUNEスタジオを運営していく、存続してゆく、そして収益を上げるということを第1の目的にして考えると、更に知名度のある芸能人的な立ち位置の著名人を集めるとか、トーク以外のもっと動員が見込めるようなプログラムに変更した方がいいという意見はたくさんいただきます。しかし、民放テレビの劣化版にアンチテーゼを掲げる我々が、そんなことをしたら本末転倒ではないか!!

そんなに無理せずとも、少しは有料化してもいーんじゃございませんこと? しかし、と宇川さんはいいます。基本は無料。フェスの運営費サポートに初回限定版のオフィシャル・ガイドブックを売ったことすら、引け目を感じているそうです。
 となると……<FREEDOMMUNE>を開催中止にしたのって、本当に痛いんじゃないでしょうか? 本を読んで(パラ読みだけど)、益々応援する気になりました。が、どーやって応援すれば良いのか、さっぱりわかりません。とりあえず本を買う、くらいです。他は……「頑張って!!!!!」と世界の片隅からでも念じて応援することくらいしかありません。Twitterやってないし。
 DOMMUNE頑張って下さい!!!!!

 ところで、<FREEDOMMUNE>の件で何よりも強く感じたことは、Twitterの威力です。いや、普段は別にどうでも良いと思っていますし、大して使い道もないと思っているのですが、今回のようにイベントが急遽中止となるような事態に遭遇すると、即時性の高いTwitter利用の可否が大きく状況を変えます。私は未だにドコモのmova携帯を使っているため、携帯からTwitterを見ることができません。ので、もしも予定通りに<FREEDOMMUNE>に参加していたら、中止になった状況がさっぱりわからないまま途方に暮れていたと思うのです。結果的に、失礼な話ですけど、参加できなくなって良かったなぁ、と……だって、石川県から8時間もかけて現地へ着いたら中止になっていたなんて、翌日の帰りのバスの12時くらいまでどーすれば良いのか途方に暮れるしかありませんよ。ホント、近隣にお住まいの方を羨みます。
 ですから、近隣にお住まいの方は、もー少しだけ寄付しても良いのじゃありませんかね。4万人も視聴者がいて、七尾旅人さんや向井秀徳さんや小室哲哉さんのUSTREAM放送に2~7千人もの視聴者がいたことを考えると、1人百円を寄付するだけでも楽に目標額を達成していたと思います。『@DOMMUNE』で、宇川さんがこういっています。

 まずは「東日本大震災復興支援イベントFREE DOMMUNE 0 」への改題です。つまりスタジオが1万人以上最大2万人規模に拡張された“巨大なDOMMUNE”を現出させて、より強い意思としての復興支援を形にしなくてはならない。端的に言えば、これまで以上に義援金を集める事を目的としているので、先述したように、書籍にインビテーションカードが付いて来るという構想も、再考する必要がでてきた。(…)スポンサーを募って、出演者のギャランティを捻出し、更に、完全なフリー予約枠と同時に、フェスの運営費用捻出の為のインビテーションカード付き書籍の予約も、サポート枠として同時に受け付けるというプランに切り替えることになりました。なぜなら今回は、東日本大震災で親や保護者を失った被災地の子供達の未来と、今回の震災・原発事故によって非難区域に取り残されたペットなど、被災動物の保護活動のサポートを目的としているので、たくさんの義援金を集めたいという希望があったからです。

DOMMUNEの未来もサポートしたいですけど、とりあえずこの<FREEDOMMUNE>の希望も叶えたいですね。とはいえ、私は無理なく出せる金額を出しちゃったので、とりあえず今月と来月はもう無理です。
 うーん……何とか頑張って下さい!!!!! 念じてます!!!!!!!!!!

 とりあえず、『@DOMMUNE』は、宇川さんの想いを知ることもできますし、DOMMUNEに至る状況を知ることもできるので、DOMMUNEフォロワーは絶対に定価で買うことをオススメします!!!!!!!!!!
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テーマ : オススメの本
ジャンル : 本・雑誌

2010-03-02

題名がスチャダラパーの韻踏本

 本屋に何となく新刊を物色しに行ったら、なな何と、スチャダラパーの分厚いハードカバー本が平積みされていて驚いた。
 どーいうことだ!? 今さらSDPの時代が到来しているのだろうか!? 自伝とかのノンフィクションなのか、第三者による評論集なのか、あらゆるインタビューをまとめたものなのかわからないが、SDP好きの私としては買わねばなるまい!
 と思って手に取ったら、題名が全く違っていた。手嶋龍一さんの『スギハラ・ダラー』という本だった。いや、遠目からの初見では「スチャダラパー」に見えたんだ。

 その後、別の本屋に行ったら、またもや『スギハラ・ダラー』が置いてあり、またもや「スチャダラパー」に見えてしまった。たぶん私以外にも『スギハラ・ダラー』が「スチャダラパー」に見えてしまう人はたくさんいる筈だ。
 どうしても「スチャダラパー」に見えてしまうので、『スギハラ・ダラー』は「スチャダラー」と略称すればいいのじゃないか。

 「スチャダラー」な題名の『スギハラーダー』は、その略称の滑稽さから、さぞかし愉快痛快な内容なのだろう。と思ったら、その分厚さに比例する、かなり真面目な内容だった。『スギャワラー』のくせに。
 でも、真面目ではあるけど、実際は単なるトンデモ政治陰謀論小説。何やら「インテリジェンス小説」らしいけど、どこがどのように「インテリジェンス」なのかさっぱりわからない。適当にパラパラとページを繰り、登場人物の会話部分を見つけてみれば、その大半は素晴らしく棒読みな文章なのだ。9.11テロや金融危機の裏に暗躍する人々を描いているようで、単なる信憑性の薄い情報を繋げてみただけの、一言でいえば「小説風の小説」。さすが題名が『スギャラー』なだけはある。分厚くて真面目だけど、軽薄な作品だ

 題名が『ダラパー』なんだから、「インテリジェンス小説」なわけないよなー。
2010-02-27

ヤマト→ロック=超保守

 クソ高いくせに全く内容のない『ROCKS』という雑誌がある。全く興味のない雑誌なんだけど、昨年12月に発売されていた第5号を今さらに立ち読んでみた。表紙が『宇宙戦艦ヤマト』で、「ヤマト」特集していたからだ。
 タイミング的に『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』があるのだけれど、「復活篇」の作品そのものには殆ど言及がない。『宇宙戦艦ヤマト』の温故知新的な特集なだけ。唯一、「オタキング」こと岡田斗司夫さんが、「復活篇」に少ぉ~しだけ言及している。が、執筆時点では「復活篇」を観ていないようで、「こんな作品だったらいいなぁ」的な扱い。いやいやいや、観てなくても予告編くらいは知ってるだろう。予告編を観ただけで駄作なのはわかるんだから。ポジショントークとはいえ、ぼやかしていうのは「オタキング」として良くないなぁ。「今さら『宇宙戦艦ヤマト』なんかにゃ期待できない」とはっきり明言すべきだ。
 しかし変なの。どう考えたって「復活篇」による特集な筈なのに、「復活篇」の作品に関する記事が全くないのは「復活篇」が駄作だったからか? 『宇宙戦艦ヤマト』は素晴らしい作品で語る意義があるんだろうけど、それは「復活篇」には全く繋がらない。だって、本当に凄い駄作なんだもの「復活篇」は。何十年後とかに観直すと笑えて面白いこともないくらい、平凡な駄作。堕落して野党になってさらに落ちぶれた自民党みたいな映画なんだよ。石破茂議員による記事もあるので、失笑してしまう。

 「ロック」が題名になっていて『宇宙戦艦ヤマト』が特集なんだから、そんなもの気持ち悪いとしかいいようがない。「復活篇」に登場するロックは、THE ALFEEだってのに、そこは無視。原案を担当したらしい石原慎太郎都知事についても無視。それで何を特集するのさ? やるんだったら「今の時代に『ヤマト』は必要か?」みたいなものでしょ(何かロッキング・オンっぽいけど)。
 『ROCKS』には他に、「流行り廃りと決別したROCKS」という連載記事もある。気持ち悪いなぁ、流行廃りと決別したロックなんて。ロッキング・オン社だってもう少しはマシな雑誌を作るんじゃないの? それで値段が1600円くらいするんだから、ボッタクリ雑誌だ。もう作らなきゃいいのに。

テーマ : 読書感想
ジャンル : 本・雑誌

2010-01-27

ゴーストをライターで、ややこしい!

 新聞をぼんやりと眺めていたら、幸福実現党が参院選にも懲りずに出馬するそうで、選挙の娯楽担当として、大いに楽しませてもらいたいものです(支持しているわけじゃないので)。
 個人的には「よくそんな無駄金があるなぁ。『仏陀再誕』の収益も使ってんのかなぁ」と思い、「どれどれ、どんな輩が金沢市では頑張るのだ」と、間違えて幸福の科学の公式サイトを見てしまったら、驚愕!

 『松下幸之助 日本を叱る』という、松下幸之助さんの本が幸福の科学から出版される! 松下さんが語る、日本再生案! JAL再建策! 事業仕分けへの批判! パナソニックの社名変更についての感想!
 面白そう! 特に社名変更の感想が……って、あれ? 松下さんって、まだ生きてたっけ? それ以前に、幸福の科学と関係あったっけ?
 告知をよく見ると、著者は大川隆法さんだ。それに、「天上界からの緊急メッセージ」と書かれている。つまり、大川さんが死者である松下さんの声を聞き取って本にしたってことか。うーん。これは、「ゴーストライター本」ならぬ、「ゴーストをライター本」だな。
 「政治・経済で混迷を深める日本へ、天上界から国難を救う緊急メッセージ!」らしい。2月3日に全国書店で発売だ!
 そして、それだけではなかった。

 『龍馬降臨』という、坂本龍馬さんの本が幸福の科学から出版される! 坂本さんが語る、国難打破の未来戦略! 民主党とマスコミへの批判! アメリカ、中国との国交案! 暗殺の真相! NHKの大河ドラマ『龍馬伝』の感想!
 面白そう! 特に大河ドラマの感想が……って、いやいやいや。これも当然ながら著者は大川さんだ(坂本さんへ180分に渡るロングインタビュー)。つまり、「ゴーストをライター本」だ。それに、サイトの告知をよく見ると、坂本さんは「幸福実現党・応援団長」になっている。いつの間に!? 幸福実現党へ「幸福維新せないかんぜよ」とエールを贈っているし。告知ページには本文の一部分が掲載されていて、それが物凄く面白い。
 「小沢一郎が『無血革命』をやったって? そんな阿呆なこと言うなよ。なんもしとらん。看板の掛け替えに、誰が血ぃ流すんだ。何が革命じゃ。もっと前の自民党に『昔返り』しただけ、それが今の民主党の正体だ。
 「やはり、いったん国家を再生したほうがええな。国家も『JAL認定』をするべきだ。
 「日本が発信する思想を外国に輸出して、外国が日本を見習っていくようにする。それは、おっきな、おっきな理想だ。
 あっはっは。わかるわかる。が、これ、飲み屋でオッサンが愚痴ってるだけというか、単なる床屋談義だよなぁ。坂本さんはこんなこといわんのじゃないか? 死人に口なしだからって勝手にやりたい放題。まあ、それいったらドラマとか漫画とかソフトバンクのCMとかだってやりたい放題だから問題はないか(ないのか?)。武田鉄矢さんの感想を聞いてみたい。
 こっちは「混迷日本を斬る!」で2月5日に全国書店で発売だ! どう考えても大河ドラマの便乗商法だよな!

 何か馬鹿にしているように見えるかもしれないけど、2冊とも凄く読んでみたい。買う可能性が高いなぁ。買わなくても立ち読みは絶対にするね。
 他にも、幸福の科学の公式サイトに載っている雑誌に読んでみたいのがあった。『月刊ヤング・ブッダ』という雑誌だ。世に数多のヤング雑誌はあれど、「ヤング・ブッダ」だよ? 今さら「本当の自分探求マガジン」ですよ? 「YB世代」必読の雑誌なのですよ? 初対面の人から、自己紹介で「私はYB世代なんでー」とか照れながらいわれてみたいですよ? そしたら「本物だー!」とか思ってガッシリ握手しちゃいそうですよ? つか、どんな世代なんだよ。内容以前に、その誌名だけで大満足だ。誌名を見た瞬間、読んでないのに読んだ気にさせられる。内容は読まずに、毎号の見出しで内容を想像するのが最も楽しそう。

 最初の目的を忘れて楽しんでしまったけど、その後に幸福実現党の公式サイトを見たところ、公認候補者はまだ準備中だった。
 ついでに幸福実現党の政策をさらっと見て、他の国の話だったら笑って応援するな、と思った。でも、実は社民党や国民新党と大差ないんだよねぇ。政権内にいる分、社民党と国民新党の方が圧倒的にトンデモで厄介だ
 あと、幸福実現党(幸福の科学)は、「坂本龍馬」なイメージを出してるけど(大河ドラマ人気の便乗にすぎないけど)、今の日本に「坂本龍馬」な維新政治は必要ない。維新政治を行えば、もっと酷い状況になるだけだ。

参考リンク→宗教法人 幸福の科学 公式ホームページ
参考リンク→幸福実現党

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ジャンル : 本・雑誌

2009-02-10

『社会派くんがゆく!怒涛編』を読むと優しい気持ちになれます

 唐沢俊一さんと村崎百郎さんの『社会派くんがゆく!怒涛編』を購入。知らないうちに発売されてた(去年12月に出てたとは知らなかった)。
 いつも通り、まあまあ面白かった。つーか、「社会派くん」が登場した一番最初の頃と比べると、面白さが段々落ちている。人間は慣れてしまうものだ。

 「社会派くんがゆく!」が登場したばかりの頃、世間にまだ「鬼畜的」な発言が少なかったから、珍しさもあって面白かった。まあ、最初から村崎さんには「鬼畜にしては、大人しいなぁ」とガッカリしてはいたんだけど。しかし、本人らも語っている通り、常識的な発言が多いのだ(だから「社会派くん」なんだよね)。被害者をコケにし、加害者を賛美する。それのどこが常識的なのかと怒る人は大勢いるんだろうけど、最早「社会派くんがゆく!」の方がマトモな発言なんだよな。ネットでの有象無象の発言、TVのワイドショーの過剰演出、それらの方が「鬼畜的」だったりする。
 非常識な発言は、慣れない人には驚きであり、面白味であったりする。非常識ゆえに「目からうろこ」な時もある。そして非常識な発言は、お笑い芸人を見ていればわかるけど、とても芸が重要だ。ただ単に滅茶苦茶な発言をしていればいいものじゃない。芸のない非常識な発言は、単に「馬鹿」といわれるか「キチガイ」といわれておしまい。そこら辺、唐沢さんと村崎さんはよーくわかっている。どの程度の非常識が“受ける”のかを。ネットでの単なる暴言とは一味違う。
 しかし、唐沢さんはそれでいいんだけど、私は村崎さんの『鬼畜のススメ』に惚れ込んで「社会派くんがゆく!」を読み始めたので、最初からガッカリ感が強かった。「えぇ~、これで鬼畜ですか?」と。もっともっとスケールのデカい鬼畜を期待していたのに(どんな鬼畜だ)。
 そして、巻を追う毎に2人から「良い人」っぽさが強くなってる気がする。特に今回の「怒涛編」では。例えば唐沢さんは、「多くの家から溢れる生活の灯りを見ると、全く知らないし関わることもないけど、色んな人々の生活があるんだなぁ」と感動しちゃうことがあるらしい。村崎さんにもそんな瞬間があるらしい。うーん……何この「良い人」発言は? 違う違う、私が期待しているのは、その逆! 「多くの家から溢れる灯り」を見れば、「知らないところで、もっととんでもないキチガイがウヨウヨしてるんだろうなぁ。世間は広いな!」とかだ! あの家ではレイプが、あの家では幼児暴行が、あの家ではジャンキーが死にそうに、あの家ではスカトロパーティが……とかを想像してくれよ! といいたいわけです。
 ちゃんと調べたわけじゃないけど、「社会派くんがゆく!」には、等間隔で「良い人」発言がある。そこに不満がある。「社会派くんがゆく!」を本当に「鬼畜的」と思って読んでいる人には、定期的に挟まれる「良い人」発言が一服の清涼剤となるのかもしれないけど。

 あと、「鬼畜的」というわりには古臭くなってしまった困った発言が多くて、そろそろ「社会派くん」も引退した方がいいんじゃないか、とも思う。例えば未だに「困った時には戦争」発言とか。不況や、消費社会の行き詰まりや、青少年犯罪の話題で、「戦争は必要」とかいう。「障害者の方が人間らしい」とゆーのも、唐沢さんらしい発言ではあるけど、読み飽きた。
 昔は毒舌で大人気だったビートたけしさんも、今じゃ「毒」は全くない。面白い芸人には、瞬発力と反射神経が重要、といったのはたけしさんだった。だから今のたけしさんは、何か面白いこといおうとしても、どもったりつっかえたり「えーっと、あの」とすぐに言葉が出てこなかったりで、若い頃に比べて面白くはなくなっている。発言内容も新しさがなくなり、昔から何十回も話したエピソードをまだ使っていたりする。いっちゃ何だけど、バイク事故の時に死ぬべきだったんだ。あの時に死んでいれば、伝説になっていた。尾崎豊さんのように。
 「社会派くんがゆく!」は、ネットでの有象無象の発言なんかにも慣れてしまうと、もっともっと過激に面白くならなきゃいけない。それはとんでもなく大変なことだろうけど。それができないなら、もう止めたらいいのに。活きの良い時に止めるべきだと思うんだけど。あ、でも「鬼畜」だから卑怯で、「儲けられる間は儲けるんだよ!」とかいいそうだ。

 とか何とか思いながらも買うんだよなぁ。考えたら、他に主要メディアで「社会派くんがゆく!」な発言をしているのは全くないし。基本的に飲み屋のオヤジ談義と大差ないとはいっても、「ちゃんとした常識的なこと」をいってたりするし。
 どうせなら、「鬼畜的」な発言者ばかりを集めた「社会派くん」の雑誌でも作ればいいのに。唐沢さんと村崎さんだけだから飽きてしまうんだよ。もっと多種多様に鬼畜を集めた、鬼畜メディアを作ればいいんだ。

テーマ : こんな本を読んだ
ジャンル : 本・雑誌

2009-02-08

貧困者予備軍が読む門倉貴史さんの『貧困ビジネス』

 門倉貴史さんの新書『貧困ビジネス』を購入。大いにためになる。なるけど、再読するほど価値があるかというと、それほどでもないと思う。

 門倉さんの新書は数多い(単行本も多いけど)。気が付くと出版されている。最近では最も多く新書を出している1人じゃないだろうか。
 門倉さんの仕事は、大きく分けて、「BRICs関連」、「貧困問題関連」、「地下経済関連」の3つになる。専門としては「BRICs関連」なんだけど、最近は専ら「貧困問題関連」の仕事が目立つ。まあ、3つとも共通項があるんだけど。
 本書は、「貧困問題関連」と「地下経済関連」を合わせたような内容。「貧困ビジネス」とは、NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長湯浅誠さんによると、貧困層をターゲットにした、貧困脱却に資することのない、貧困を固定化するビジネスを指す。貧乏人がずっと貧乏でいてもらわないと困る人たちがいるわけだ。目次から、各章の題名を見ると――

 第1章 食いものにされるワーキングプア
 第2章 世界中に蔓延する「貧困ビジネス」
 第3章 ますます悲惨な非正規雇用の実態
 第4章 「安全」より「安さ」を選ぶしかない人たち
 第5章 台頭する貧困対応型セックス・ビジネス
 第6章 「規制強化」は貧困層を救うのか

「貧困問題関連」と「地下経済関連」が合わさっているがよーくわかる。最近ので最も面白かった『セックス格差社会 恋愛貧者 結婚難民はなぜ増えるのか?』に関することも入っているし、新書の中での代表作ともいえる『ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る』や宮崎学さんとの共著『大恐慌を生き残るアウトロー経済入門』も入っている。
 要は、いかに貧困者は貧困であるためにもっと大損するか、ということを豊富な例で説明してある。

 富裕層と貧困層の経済市場規模は、貧困層の方が大きく金額も高いらしい。つまり、それだけ貧困者を対象にしたビジネスが多いということだ。その総括的なルポとして、広く浅く簡単に読めることから、本書は価値が高い。読み終えた時点で貧困問題には何が付きまとっているのか目次的に語ることができるようになる。
 しかし、それ以上――軽い世間話で使うよりも深く――知りたい人には物足りないと思う。本書は、貧困問題の入門書の入門書だから。各章は、長くても約40ページに収まっている。短い章は、20ページに満たない。基本的に、問題を紹介するだけに終わっている。だから、現在進行形の貧困者が、どうして自分が貧困なのかを理解するには役立たない。既にどうにもならんだろうし。今後、貧困者となる未来が見えている人には、価値がある。注意しましょう。騙されて食いものにされないために知っておいて損のない知識ばかり。

 本書をきっかけに貧困問題をもっと知りたい人には――ちゃんと門倉さんの別の著作が用意されている。私は気が付くと門倉さんの著作を20冊近く所持している(のに本書を買ってしまった)。きっかけは『日本の地下経済―脱税・賄賂・売春・麻薬』だった(門倉さんの著作は、やはり地下経済関連が最も面白い)。えーっと、今から6年前か。
 この手の「貧困本」を買うのは貧困者予備軍だろうから(本当に困窮している貧困者は買ってる余裕ない)、考えようによっては、「貧困本」も「貧困ビジネス」の一環といえるかもしれない。実際、読むだけ損な、または無闇矢鱈と危機感だけを煽るような、不安に陥り易い人から搾取するような本がある。必要なのは冷静な視点。自分(または社会)のことを客観的に観察できるような。本書のような専門書(新書といえども)に求められるのは、そのような視点の育成・維持にある。
 正直いって本書は、客観的な視点の育成・維持をするには不十分ではあるけど、役立つことは間違いない。近い将来が不安な人は、簡単に読めるので、必読すべし。

テーマ : こんな本を読んだ
ジャンル : 本・雑誌

2009-01-13

『ゴールデンスランバー』は、大きな花マルの「よくできました」小説

 一昨年に買ったまま、ずーっと積読になってた伊坂幸太郎さんの『ゴールデンスランバー』やっと読了。読み始めるまでに1年以上かかって、読み終えるには1日もかかからなかった。
 今になって読もうと思ったのは単純な理由で、色んな雑誌やムックのベストに挙げられていたから。「あー、そーいえば、積読になってたなぁ、これ」と思い出し、そんなに面白いならさっさと読もう、と。連休でもあったし。で、すっげ面白かった。何でこれを今まで1年以上も放置してたのか……いつもの通り、買ってすぐに結末だけは読んであったので(私は、必ず結末を先に読む)、主人公が整形して助かることだけは知っていたんだけど。

 首相が暗殺されるまでを、主人公を登場させないまま、他の登場人物だけで描写し、主人公の逃亡劇が始まってからは、過去と現代の時間軸を巧みに入り乱れさせ、読者をグイグイと物語に引き込む。
 途上人物がまた面白い。連続殺人鬼や、怪しいヤクザ紛いのオッサン、ロック馬鹿の先輩などなど、味方になるのが善悪入り乱れているのがいい。連続殺人鬼が味方の小説って、そんなに多くないでしょ。似ても近くもないけど、殊能将之さんの『ハサミ男』を思い出した。
 細かい会話や思い出のことごとくが後半で伏線だったことがわかり、その全てが爽快感を伴うまとまり方をするのが素晴らしいし、感動する。ハッピーエンドでないのに、スカっと爽やかな読後感があるのも、そのため。
 主人公をハメた敵の全貌を暴くマクロな物語にせず、単なる一般市民が巨大な陰謀と対峙したら、立ち向かうんじゃなく、必死に逃げるしかないというミクロな物語にしたのが良かった。
 部分的には、主人公の父親の挿話がとても良かった。痴漢嫌いの話には笑えたし、TVの取材に対していう台詞には感動した。主人公が父親に「痴漢は死ね」と書いて送ったのには、笑うやら泣けるやらだ。
 一番最後、「よくできました」とハンコを押してもらえるのが、またいい。
 あーっ、くそーっ、凄く面白かったーっ! と悶えてしまうくらい、面白かった。

 全体的に、映画みたいだと思った。『逃亡者』や「ジェイソン・ボーン」シリーズに近い娯楽性がある。是非とも映画にしてもらいたい――けど、面白い小説の映画化はほぼ失敗するんだよね、邦画は。
 私は、映画好きだからか、面白い小説を読んでいると、勝手に場面に合わせてBGMを思い浮かべてしまう。『ゴールデンスランバー』なら、「この場面はビートルズの曲だな」とか。時にはオリジナルのBGMを鼻歌で作ることがあるし、実際にサントラとして作ったこともある。同人CDで発表してみようかと思ったことがあったけど、思っただけに終わっている。『ゴールデンスランバー』も、場面に合わせてBGMを作ってしまう娯楽作品だった。
 お手本のように、花マルで「よくできました」な小説だ。

 それにしても、積読はまだ数十冊もありますよ……

テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

tag : ゴールデンスランバー

2008-10-22

古川日出男の『聖家族』がG・G=マルケスっぽい

 買ったばっかで殆ど読んでないんだけど、古川日出男さんの最新作『聖家族』は、出だしの1行目から傑作な感じがする。まあ、傑作揃いの古川さんだから、という予測の立て方ではあるけど。

 『聖家族』を一言でいうと、ガブリエル・ガルシア=マルケスさんの『百年の孤独』のような感じ。そんな感じの日本の小説、最近もありましたな。桜庭一樹さんの『赤朽葉家の伝説』だ。
 あれは、完全に『百年の孤独』だった。誰が読んでも、『百年の孤独』だった。1行目から、誰がどう読んだって『百年の孤独』だった。だったけど、『百年の孤独』を読んでいれば読む必要はない、という作品じゃあなかった。そもそも全体が『百年の孤独』ってわけじゃなかった。どっちから出会うべきか、人によっては評価がわかれそうな傑作だった。
 血湧き肉踊るような娯楽小説も面白いけど、「何なんだこれは!?」と驚きながら読む小説も面白い。『赤朽葉家の伝説』はそのタイプの小説で、そんな小説が私は大好きだ。桜庭さんもマルケスライクな小説を書くけど、古川さんも同じ。前からそーゆー感じはあった。『ベルカ、吠えないのか?』とか。『アラビアの夜の種族』の、話の中に話が入っているのも似ているっちゃあ似ている。

 私は、安部公房さんから強い影響を受けた。安部さんがいなかったら、小説なんて読んでなかった。高校生の時の教科書に安部さんの「鞄」という短編が載っていて、それまで小説どころか教科書どころか文章すらまともに読めない激烈超大馬鹿の私が(漫画でも字の多いのは読めなかったくらい)、なぜか物凄く衝撃を受けた。短編で読み易かったのもあるだろうけど、後から何回思い返しても、なぜ「鞄」に衝撃を受けたのかさっぱりわからない。とまれ、「鞄」がきっかけで小説(というか、漫画以外の活字媒体)を読むようになった。
 マルケスさんを読んだのは、安部さんの影響だ。安部さんが「マルケスは凄い凄い」って褒めてて、「百年に1人の天才」とまで評価していたから読んでみたら、これまた凄い衝撃を受けた。何だこのわけわかんないお話は!? でも、隅々まで面白い! 凄い!
 表現というものに凄い力がある、と感じたのは、マルケスさんのお陰だ。ノーベル文学賞を獲っている作家の中でも、とび抜けて凄いと思うのは、マルケスさんだ。そしてそれを知ることができたのは、安部さんのお陰。今の私は、安部さんの「鞄」と出会ってなければ、存在していなかった。激烈超大馬鹿だから、高校を卒業できず、まともに働くこともできず、無職のままで、親に生活を見てもらって、安っぽい犯罪者になっていたに違いない。今、楽しく生きていられることに関し、安部さんは私の恩人なのだ。安部さんが死ななければ――もう少し長く生きていれば――ノーベル文学賞を獲ったのは大江健三郎さんでなかった(と、大江さん自身も語っていた)。
 ちなみに安部さんは、エリアス・カネッティさんも褒めてたので、カネッティさんも読んだ。正直いって難解だった。私が激烈超大馬鹿だったせいもあるだろう。その頃は他に、ホルヘ・ルイス・ボルヘスさんも読んだし、マリオ・バルガス=リョサさんも読んだし(安部さんはリョサさんを評価してなかったけど)、フリオ・コルタサルさんも読んだ。今まで小説を読んだことがなかったのに、いきなり高難度の作品ばかり読んでしまった。だからか、ちょぉーっとだけ、頭が良くなった気もした。気のせいだったけど。
 娯楽小説で世界最高の1人だと思う、中国の金庸さんの武侠小説も凄い。知人に貸してもらって、そのあまりの面白さに驚愕したものだ。金庸さんも、マルケスさんと同じように出てくる挿話がことごとく面白い。主軸の物語から脱線しまくるのに、その脱線した話がメチャクチャ面白いのだから困る。あれもマジックだ。リアリズムはないけど。
 SFでは、イアン・マクドナルドさんの『火星夜想曲』も『百年の孤独』っぽい。あれも面白かった。
 関係ないけど、スティーヴン・キングさんが安部さんの作品が好きだとエッセイに書いていたのは、ちょっと嬉しかった。キングさんの作品も好きだったので、意外なところで繋がるもんだ。

 話が大幅に脱線してしまったけど、古川さんの『聖家族』は、とにかく面白そう。人を選ぶだろうけど。でも、読むなら、若いうちがいいと思う。色んなものが決まり固まった歳になってからより、まだ何にも決まらない固まってない歳に読んだ方がいいと思う。安部さんやマルケスさんの作品みたいに、人生を揺さぶる感動と驚きに満ちているか、単なるスタイルの模範に終わっているかは、まだわからない。古川さんがデビューしてから十周年目の小説なので、節目の集大成といえる傑作になっているのは間違いない。読み始めたばっかだけど、『聖家族』はそう思わせる。
 大いに期待しています。

テーマ : オススメ本
ジャンル : 小説・文学

2008-08-28

有川浩さんの小説2冊を読了っぽい

 有川浩さんの、『図書館戦争』のスピンオフである『別冊 図書館戦争Ⅱ』と『ラブコメ今昔』を読んだ。読了……ではない。

 前にもここで説明したような気がするけど、私はどんな本でも、必ず最後を最初に読む。エッセイでも小説でも漫画でも雑誌でも、とりあえず「あとがき」や「編集後記」なんかをまず読むし、「解説」なんかがあるならそれを読む。「ネタバレ注意!」とか書かれていても、関係なく読む。ネタバレ上等。本編(物語そのもの)は、出だしを少し読んだら、最後部分をすぐに読む。プロローグを読んで、エピローグを読む。ミステリなんかだと、真犯人もすぐに判明してスッキリ、というか真犯人がまだ物語に登場してもいない人物だったりする。『図書館戦争』シリーズも同様に読んだ。
 この読み方で面白かったのは、『図書館危機』までだった。著者が「あとがき」に書いているように、本来は3部構成だったものを4部構成にしたからか、『図書館革命』は正直、そんなに面白くなかった。最後部分を先に読んで、ハッピーエンドなのを確かめたら、1ヶ月くらいは放置していたし。『別冊 図書館戦争Ⅰ』も同様だし、今回の『別冊 図書館戦争Ⅱ』も発売されてすぐに買って、今のところ各話の最後だけしか読んでいない。何か……ますます魅力を感じないのですよ……

 結局のところ、主人公である笠原郁と堂上篤以外の登場人物は、そんなに面白くない。それでも有川作品の登場人物は「ちゃんとした大人」が多いので、安心して読める。無駄にグダグダと心の葛藤とかがなくて良い。良いけど、それが物語に貢献するには、物語の設定がかなりはっちゃけたものじゃないと活かされていない。
 緒方の大学生時代の恋愛話は……つか、私、緒方がどんなキャラだったか忘れていました。物語の中盤くらいまで玄田と間違えていて、「何かへんだなぁ」と思いながら読み進めてた。
 堂上と小牧幹久の昔話は……特に面白くもなく。
 でだ、「別冊Ⅱ」の主賓である柴崎麻子と手塚光の物語は……どうしても興味を抱けない。最後に結婚して終わることは先に確認してあるので、結婚までに色々と紆余差曲があったんだろーな、と思う以上の興味が湧かないので、未だに読み終えてない。下手すると、このまま放置かも。

 『ラブコメ今昔』でも、普通に夫婦の恋愛を描いたものがあるけど(有川さんの新機軸かもしれない)、何かイマイチ盛り上がらない。ちゃんと取材した内容を活かしてあるんだろうけど、物語としては面白みがない。ふーん、としか……『クジラの彼』は面白かったのに。
 でも、『ラブコメ今昔』はちゃんと最後まで全部読み終えた。ただ、『クジラの彼』のトイレネタみたいな、それだけで話が作れましたー、というようなものがあればもっと面白かったのに。それでも、題名通り、『ラブコメ今昔』は、有川さんのラブコメ作家としての力量が発揮された作品集ではある。
 有川さんは、好き嫌いでいえば、圧倒的に大好きな作家。基本的に有川作品は迷わず買ってる。今のところは。雑誌連載も気付いたものは読んでいる。出だしと最後部分だけだけど。

 あ、そういや、『阪急電車』もちゃんと読んでないや……

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2008-04-14

『BRUTUS』、矢沢永吉もビートたけしも20年は遅れたアホだ。

 さっき本屋に行ったら、『BRUTUS』が売っていた。1度も読んだことがない雑誌なので、何が書かれている雑誌なのかも知らず、だから今まで表紙に目が留まったことはあっても読みたいとも思わなかった雑誌だ。しかし、今売っているやつには興味が惹かれ、買ってしまった。
 表紙には大きく「日本経済入門」と書かれ、執筆者にはビートたけしさんと橋本治さんがいた(その他にもたくさんいるけど、興味なし)。橋本治さんは現在進行形で好きな作家。ビートたけしさんは、映画『座頭市』を作った辺りからその発言と表現に全く興味を抱けなくなったけど、ずーっと大好きな存在だった。私はこの二者にかなり影響を受けている。ので、思わず『BRUTUS』を購入した次第。
 パラパラと適当に見ると、「日本経済入門」特集以外に興味の持てない、かなりどうでもいい雑誌だった。

 肝心の「日本経済入門」は、期待を物凄く大幅に裏切る酷い内容だった。特に始まり。矢沢永吉さんがファンクラブの会報に書いた文章を取り上げ、褒めちぎっている。
 矢沢さんの文章を要約すると、
 吉野家の牛丼は罪だ。安い価格で腹一杯にさせたら、誰が働くんだ? 300円出せば食事が安心だと、這い上がろうと頑張る奴が出なくなる。せめて千円は出さないと腹一杯にならないようにすれば、みんなもっと頑張るよ。安けりゃいいってもんじゃない
 この意見に対し『BRUTUS』は、「デフレ論であり、値下げすると値上げし辛い企業の問題の本質を突いている」と褒めている。いやいやいや、どこがだ?
 いいたいことはよーくわかる。ただ単に甘やかしたら駄目ってだけの話だ。古今東西、ずっといわれ続けていることだ。矢沢さんが発案者じゃない。
 それに、ちょっと考えてみろよ、千円もする牛丼なんて誰が食べる? 若者のやる気を出させる前に、吉野家は今のように日本中にチェーン展開することもなかっただろう。
 矢沢さんの発想を国単位で大きくすると、ODAの問題になる。多くの貧困国は、国際援助のせいで貧困国のままなんだろうか? 矢沢さんが考えるような一面は間違いなくあるだろう。でも、自助努力じゃどうにもならないレベルの人々だっている。そんな人々に対し、「お前ら、他人からの援助を期待しないで、自力で這い上がれ」なんていえるか? いえるわけがない。
 そもそもさ、這い上がるハングリー精神は必要かぁ? 世界にはハングリー精神なんてものが不必要な人々がたくさんいるんだよ。殆どの人々は何となくで生きていけるんだ。普通のサラリーマンを親に持ち、何となく学校を出て、何となく会社に入り、何となく不満はあっても何となく楽しく生きている人々がたくさんいる。
 百歩譲って、牛丼ごときが千円もする世の中で、若者が必死に働くハングリー社会だったとしよう。それでも世の中は良くなるだろうか? ならんね。だって、現に今、そうじゃん。必死に働いて、何とか日銭を稼ぎ、吉野家の安い食事に辿り着けるような人々だっている。這い上がろうとするハングリー精神や上昇志向が足りないのか? 違うだろ。
 「日本経済入門」という特集の冒頭がこの調子なんだから、その内容も推して知るべし。

 ビートたけしさんのも酷かった。

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tag : BRUTUS 日本経済入門

2008-02-24

『ザイゾー』3月号の山形道場

 『サイゾー』3月号を立ち読みしました。その中で注目したというか気になったのが、山形浩生さんの連載、「山形道場」です。
 「お布施方式の音楽ダウンロード」と題して、アーティスト自身によるダウンロード販売について書かれていました。これが何とも微妙すぎる内容。

 内容的には私が以前に書いた記事と殆ど同じなので別に何の不満もないのですが、その主軸にしているのがナイン・インチ・ネイルズトレント・レズナーさんの件なんですね。
 いや、そこ違っ! どう考えても、レズナーさんより、レディオヘッドを扱うべきでしょ!! レズナーさんのは、レディオヘッドの付随物程度の話題性なんだから!

 今やナイン・インチ・ネイルズなんて終わったも同然です。近作2作の超どうしよーもない駄作っぷりといったらもう! センスが20年くらい逆行しています。もう、本当にどうしようもない。
 私だって、ナイン・インチ・ネイルズの完全新作がダウンロード販売されて、「タダか5ドルで」とされてたら、とりあえずは「タダ」を選びます。だって、もう終わってるとしかいいようがないんだもん。5ドルの価値があるかどうかも怪しいもん
 Planet muNinja tuneみたいなレーベルがサンプラーとして千円くらいで20曲くらい入っているCDアルバムを販売していることもあるってのに、今のナイン・インチ・ネイルズ(トレント・レズナー)絡みの仕事に5ドルの価値があるかどうかは非常ぉーに、疑わしい。だから、支払った人数がダウンロードした全体数の2割もいたのは、驚きに値します。

 というわけで(どういうわけだ)、「山形道場」は、論旨は間違っていないけど、レズナーさんを扱ったのが微妙に間違っていると思った、ということでした。

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tag : 山形道場

2007-11-27

図書館革命 私の読書方法

 有川浩さんの『図書館革命』を読んだ! おっもしろかったです! 当然のようにハッピーエンドで、嬉しい! 主要登場人物みんなハッピー! 良かった!
 ただし! 始め数十頁と終わり数十頁しか読んでない!

 いや~、私の本の読み方って、始め少しを読んだら、すぐに最後の部分を読むというものなのだ。
 概ね数十頁で主要登場人物と物語の核となる展開が出揃うので、そうなると、
大体どんな話かはもうわかったから、結末がどうなるのかさっさと知りたい!
と中間を全てすっ飛ばして結末を読み、
なるほど! よくわからんけど、こんな結末か! 面白そう!
となって、
結末がわかって安心したから、続き(すっ飛ばした中間)をのんびり読むか
となる。
 どんなジャンルでも、例えそれが謎解きがメインのミステリーであっても、始めの少しを読んで最後を読む。だからミステリーだったら、登場人物の名探偵や刑事より先にいきなり真犯人を知っている

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2007-11-21

小さい“つ”が消えた日と、濁点が誘拐された日

 去年の本を今さら取り上げるのも何だけど、今日、本屋で『小さい“つ”が消えた日』を立ち読みした。
 本に付いている帯を見ると、感動した読者がたくさんいるみたいだけど、感動するかぁ?

 ある日、様々な文字が暮らす五十音村から、「っ」がアイデンティティクライシスに陥り、姿をくらましてしまう。他の文字はちゃんと母音があるのに、「っ」にはなかったからだ。「っ」がいなくなってしまうと、例えば、「鉄器」は「敵」に、「失態」は「死体」に聞こえてしまい、世の中は大混乱に陥ってしまう。

 発想は面白い。私も昔、似たことを考えたことがある。いっちゃあ何だけど、この程度の発想なら簡単だ。ただ、それを突き詰めて物語にするには、頭を使わなけりゃいけない。『小さい“つ”が消えた日』の著者であるステファノ・フォン・ローさんは、その点を上手にクリアしている。
 いわれてみればなるほど、と思える発想を基に、「自分探し」を前面に出し、教訓と説教を上手に織り込んで、学校の授業に使われてもおかしくないものに仕立て上げている。でも、それだけ。
 単純な人なら感動するだろうけど、物語としてはありふれてて、何の深みもない。「小さい“つ”が消えた世界」をもっと描いてほしかった。これが例えばガルシア・マルケスさんやボルヘスさんだったらどんなものになったか。または、筒井康隆さんだったなら。

 あと、よゐこだったなら。

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2007-10-26

平山夢明『狂いの構造』を読む

 日本で最凶の狂人作家、いや、狂人を描かせたら最強の作家である平山夢明さんと、精神科医の春日武彦さんとの共著。

 『メルキオールの惨劇』で見せた狂人たちの宴で、私の中ではトップレベルの狂人作家として位置することになった平山さんの作品は基本的に全部読んでいる。角川や竹書房から出している実録怪奇ものと実録狂人ものもみんな最高だ。あまりに数が多いだけに、最近は少し飽きつつあるけど。それでも小説はまた素晴らしい。
 で、そんな素晴らしい狂人作家が、精神科医と「狂い」について対談をしているのだから、これは面白くないわけがない。帯の惹句からして素晴らしい。
 「案ずるより狂うが易し」

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プロフィール

ばっどていすとさんどいっち

Author:ばっどていすとさんどいっち
テクノ好き。
アンダーワールドのRez大好き。
映画大好き。
ジャッキー・チェンが生涯の英雄。
生涯1位作品は『ミミズバーガー』。
2位が『溶解人間』。
泣き虫で、馬鹿。
itsuka-omoi-dasu-bts@hotmail.co.jp

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